DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  2009年シーズンMVPはキム・サンヒョン(キア)、新人王はイ・ヨンチャン(トゥサン)が受賞

 27日、プロ野球の2009年シーズンのMVP(最優秀選手)、新人王、各個人タイトル授賞式がソウルで行われ、シーズンMVPにはキム・サンヒョン内野手(28、キア)、新人王にはイ・ヨンチャン投手(20、トゥサン)がそれぞれ選ばれた。

 シーズンMVPはあらかじめKBO(韓国野球委員会)が選定した候補者の中から記者投票によって選ばれ、本塁打、打点の2冠王でキアの12年ぶりの韓国シリーズ優勝に貢献したキム・サンヒョンが、90票中72票の得票で、キム・グァンヒョン(SK)、キム・ヒョンス(トゥサン)など他の候補に大差をつけ受賞した。 
 キム・サンヒョンは高校卒業後2000年ヘテに入団し、2002年LGへトレードされた。2軍のバリー・ボンズと呼ばれるほどの長打力の持ち主だったが、1軍のレギュラーには定着できなかった。2008年オフ同じサードのポジションにFAでヒーローズからチョン・ソンフンが移籍してきたことで出番がなくなり、2009年シーズン開幕後の4月19日、古巣のキアへとトレードされた。
 キアは比較的内野の層が薄かったこともあり、チョ・ボムヒョン監督はキム・サンヒョンをサードに抜擢したところ、勝負強い打撃でチームの快進撃に貢献した。シーズン後半にはチェ・ヒィソプの後の5番を打つようになり、特に8月には15本塁打、38打点と大爆発し、チームの首位奪取の最大の原動力となった。シーズンを通して121試合に出場、打率.315、36本塁打、127打点の成績で、初の個人タイトル受賞だけでなく、過去プロ9年間の通算本塁打数33本を1年で上回ってしまった。特に満塁本塁打は4本と、走者がいる場面での打点が多かった。
 キアからのMVP選出は、1994年のイ・ジョンボム(元中日)以来15年ぶり4人目。また、開幕当初は他のチームにいてトレードなどで移籍してきた選手がシーズンMVPを受賞したのは史上初となった。2軍生活が長かったキム・サンヒョンは、受賞後のスピーチで、2軍の選手たちを励ますコメントを残した。

 新人王はイ・ヨンチャン、コ・チャンソン(以上トゥサン)、アン・チホン(キア)などの候補者から記者投票で選出され、最初の投票でイ・ヨンチャンが90票中42票の得票で1位となったが、過半数(46票)に達していないため、2度目の投票が行われた。その結果50票を得たイ・ヨンチャンが、2位のアン・チホンに大差をつけ、新人王を受賞することとなった。
 イ・ヨンチャンは高校卒業後2007年トゥサンに入団し、2008年初めて1軍で登板したが、投球回数が少なく、プロ3年目ながらも新人王の資格があった。2009年シーズンは速球を武器に抑えに抜擢され、33試合、0勝2敗26セーブ、防御率4.20の成績で、アドキンス(ロッテ)と並んでセーブ王のタイトルを獲得した。トゥサンから新人王が選出されたのは、2007年のイム・テフン以来2年ぶり5人目。