DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  キア、12年ぶりの公式戦優勝、韓国シリーズ進出決定

ヒーローズ 0−5 キア  (群山) 
(勝)ロペス 14勝5敗  (敗)キム・スギョン 6勝11敗
本塁打) キア : キム・サンヒョン 36号、チェ・ヒィソプ 32号
 キアの準本拠地・群山は、この試合に勝てばマジックナンバー1となったキアの12年ぶりの公式戦優勝が決まるということで、平日の試合にもかかわらず入場券は試合開始前に完売する異常な熱気に包まれていた。5連勝中のキアは1回裏ヒーローズの先発キム・スギョンから5番キム・サンヒョンのタイムリーで1点を先制し、3回裏キム・サンヒョンの本塁打王争いトップ独走の36号2ランでリードを広げた。5回裏には元メジャーリーガーのチェ・ヒィソプも32号2ランを打ち、5−0とリードを広げた。
 キアの先発ロペスは相手に連打を許さず、危なげない投球で7回を無失点に抑えた。キアは6回以降ペ・ヒムチャン、チョ・ヨンジュンから追加点を奪えなかったが、ヤン・ヒョンジョン、ソン・ヨンミン、ユ・ドンフンの継投で相手の反撃を断ち、完封リレーの6連勝で1997年以来12年ぶりとなる公式戦優勝、韓国シリーズ進出を決めた。なお、2001年ヘテからキアに球団が譲渡されてからは、公式戦優勝、韓国シリーズ進出ともに初となり、ヘテ時代から数えると史上最多の10度目韓国シリーズ優勝を目指す。(韓国シリーズは10月15日開幕予定)
 7回を無失点に抑えたロペスは最多勝争いトップタイの14勝目。打線では群山出身で、2009年シーズンこれまで36本塁打、127打点を記録し打撃2冠王が確実となっているキム・サンヒョンが1本塁打3打点と活躍し、故郷に錦を飾った。試合後はチョ・ボムヒョン監督が胴上げされ、キアの選手たちや首脳陣たちは球場を埋め尽くしたファンたちと感激を分かち合った。6位ヒーローズは先発キム・スギョンが5回5失点と期待にこたえられず、打線も4安打に抑えられ、久しぶりの公式戦優勝を願うキアの見事な引き立て役を演じた。


(3回裏キム・サンヒョンが故郷の群山で36号2ランを打つ。)



サムソン 5−7 トゥサン  (ソウル・蚕室) 
(勝)セデーニョ 4勝6敗  (セーブ)イ・ヨンチャン  2敗26S  (敗)クルセタ 9勝10敗
本塁打) サムソン : チェ・ヒョンウ 23号
 トゥサンは1回裏サムソンの先発クルセタの暴投、ショートの高卒新人キム・サンスのエラー、6番ソン・シホン、7番イ・ウォンソクのタイムリーで5点を先制し、2回裏4番キム・ドンジュのタイムリーで1点を追加した。サムソンは3回表トゥサンの先発クム・ミンチョルから1番シン・ミョンチョルのタイムリー、4番チェ・ヒョンウの2ランで3点を返し、5回裏5番パク・ソンミンのタイムリーで4−6と2点差に迫り、クム・ミンチョルは勝利投手の権利を得るまであと1アウトのところで2番手セデーニョに交代した。トゥサンは6回裏サムソンの2番手イ・ウソンからキム・ドンジュのタイムリーで1点を追加し、サムソンは7回表トゥサンの4番手コ・チャンソンから途中出場の6番ソン・ジュインの内野ゴロの間に1点を返した。
 3位トゥサンはイム・テフン、守護神イ・ヨンチャンの継投で相手の反撃を断ち、本拠地・蚕室野球場での2009年シーズン最後の公式戦で勝利し、連敗を3で止めた。打線では3番キム・ヒョンスが3安打と活躍し、シーズン通算169安打と混戦の最多安打争いでトップに立った。イ・ヨンチャンはセーブ王争いトップ対の26セーブ目。公式戦6位に終わった1996年以来13年ぶりにポストシーズン進出を逃したサムソンは3連敗で、この敗戦でシーズン単独5位が決まった。先発クルセタは2回途中6失点で降板し、韓国1年目での2ケタ勝利に失敗した。2009年シーズン最終戦となったこのカードは、トゥサンが12勝7敗と勝ち越し順位争いを有利に進めた。