DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

準プレーオフ:LG-KT 第1戦(10月5日)予告先発など

 2024年プロ野球ポストシーズンは準プレーオフへと入り、レギュラーシーズン3位・LGツインスと、10月3日にトゥサンベアースとのワイルドカード決定戦で勝利したレギュラーシーズン5位・KTウィズとの対戦となった。両チームは2023年の韓国シリーズで対戦し、LGが4勝1敗で勝利し優勝した。

 LGはレギュラーシーズン3位で2019年から6年連続ポストシーズンへ進出し、2023年韓国シリーズ優勝チームとして準プレーオフから連覇を目指す。一方、2020年から5年連続でポストシーズンに進出したKTは、史上初めてレギュラーシーズン5位ながらもワイルドカード決定戦で2連勝、同4位のトゥサンベアースを下して準プレーオフへと進出した。第1戦の予告先発投手LGエンス(※30試合・13勝6敗・防御率4.19)、KTコ・ヨンピョ(※18試合・6勝8敗・防御率4.95)と発表された。

 先に3勝したほうが、10月13日(日)からのプレーオフに出場、レギュラーシーズン2位・サムソンライオンズと10月21日(月)からのキアタイガーズとの韓国シリーズ出場権をかけて戦う。9回で同点だった場合の延長は15回までで、引き分け再試合もある。

※ ( )内は2024年レギュラーシーズンの成績。


【2024年 準プレーオフ:LG-KT 日程】

第1戦 : 10月5日  14時   ソウル・蚕室
第2戦 : 10月6日  14時      ソウル・蚕室
第3戦 : 10月8日  18時半  水原
第4戦 : 10月9日  14時   水原
第5戦 : 10月11日    18時半   ソウル・蚕室

 

 9月29日にレギュラーシーズン最終戦を終えて中6日のLGでは、第1戦の予告先発投手がチーム最多の13勝を記録した左腕の外国人選手エンス(元埼玉西武)と発表された。第2戦以降はイム・チャンギュ、ソン・ジュヨン、チェ・ウォンテなどの韓国人投手が先発し、シーズン途中の7月から契約した外国人選手エルナンデスはリリーフで登板するかもしれない。抑えはチーム最多セーブ(26)のユ・ヨンチャンで、右のリリーフでは39歳のキム・ジンソン、チョン・ウヨン、左のリリーフではキム・ユヨン、ハム・トクチュなどが主に起用されると思われる。

 LG打線の中心は、打点王(132点)の個人タイトルを受賞した2年目の外国人選手オースティンである。その周りには自身初めてシーズン100打点を突破したムン・ボギョン、出塁率が高い1番打者ホン・チャンギ、経験豊富な36歳のベテラン打者キム・ヒョンス、強打の捕手パク・トンウォンなどがそろい、快足のパク・ヘミンとシン・ミンジェなど上位から下位まで切れ目のない打線となっている。2023年の韓国シリーズMVPのベテラン内野手オ・ジファンなども代打や守備固めなどに控えている。

 

 一方、KTは10月1日の史上初となるSSGランダースとの5位決定戦から2日、3日のワイルドカード決定戦と3日連続で明日なき戦いを続けてきた。勝ち上がった勢いもあるが、連戦による疲労も無視できない。第1戦の予告先発はコ・ヨンピョで、9月28日に5イニングのロングリリーフで登板、10月1日の5位決定戦で1と3分の2イニング、3日のワイルドカード決定戦でも1イニングのリリーフ登板と八面六臂の活躍をしてきた。第2戦以降はチーム最多勝の13勝を記録したオム・サンベク、クエバスと左腕ベンジャミンの両外国人選手が先発として起用されると思われる。抑えはまもなく21歳となる快速の右腕パク・ヨンヒョン(25セーブ)で、他にはキム・ミン、キム・ミンス、ウ・ギュミンなど右腕ばかりでリリーフの左腕がいないのが弱点と言える。

 KT打線の中心はチーム最多の32本塁打・112打点を記録した外国人選手ロハス(元阪神)であるが、出塁率を買われて1番や2番打者として出場することが多い。代わりの4番打者としては左のカン・ベッコ(26本塁打・96打点)、右のムン・サンチョルなどがいる。またチャンスメイカーのキム・ミンヒョク、下位打線で思わぬ存在感を見せるペ・ジョンデ、守備の要の遊撃手シム・ウジュン、強打の捕手チャン・ソンウ、その他ファン・ジェギュン、オ・ジェイル、キム・サンスなど経験豊富なベテラン野手たちもいる。チーム盗塁数10チーム中2位のLG(171)と違ってチーム盗塁数が最下位(61)と少ないのが弱点となるかもしれない。

 

 果たしてLGが韓国シリーズ連覇へ向けて順調に突破するのか、またKTが前年の借りを返して快進撃を続けるのか、ポストシーズンはさらなる盛り上がりを見せることは間違いがない。

 

(文責:ふるりん