2年連続最下位脱出、4年ぶりのポストシーズン進出へ
2021年はチーム史上初の外国人監督、スベロ監督の指揮が注目されるも2年連続の最下位に終わった。しかし投打ともに新戦力が台頭し今後に期待を抱かせた。新人ドラフトと外国人選手以外の目立った補強はなかったが、まずは最下位からの脱出、あわよくば2018年以来4年ぶりとなるポストシーズン進出を目指す。
【投手陣】
〈先発〉
キンガム、△ カーペンター、キム・ミヌ、ユン・デギョン、チャン・ミンジェ、△キム・ギジュン
〈リリーフ〉
キム・ジョンス、パク・ユンチョル、チャン・シファン、ユン・ホソル、チュ・ヒョンサン、△キム・ボムス、△チョン・ウラム、カン・ジェミン
注 : △は左腕
ハンファでは2年目となる外国人選手キンガム、韓国2年目となる外国人選手カーペンター、2021年は14勝をあげたキム・ミヌが先発投手陣の軸となるが4番手以降に人材を欠く。34歳のベテランのチャン・ミンジェなどの復活だけでなく19歳の若手キム・ギジュンの成長も期待される。
先発と比べてリリーフはそこまで層は薄くない。だが抑えのチョン・ウラムが36歳となり明らかに衰えが見えており、代役を考えておく必要がある。25歳となる大卒3年目のサイドスローのカン・ジェミンが新たなリリーフの柱になる可能性を感じさせる。
【打撃陣】
〈先発予想〉
捕手:チェ・ジェフン
一塁:△イ・ソンゴン
二塁:△チョン・ウヌォン
三塁:ノ・シファン
遊撃:△ハ・ジュソク
外野:◎△トークマン、△ノ・スグァン、△イム・ジョンチャン
DH:キム・テヨン
〈控え〉
(捕手) ペク・ヨンファン
(内野手) ピョン・ウヒョク、パク・チョンヒョン、△イ・ドユン、チョン・ミンギュ
(外野手) △チェ・インホ、イ・ウォンソク、チャン・ジスン
注 : ◎は新加入、△は左打者。
打撃陣に関しては新外国人選手トークマン以外の目立った補強をせず、若手の成長に賭けたと思われる。その中で特に飛躍が期待されるのは21歳のノ・シファンで、2021年はチーム最多の18本塁打・84打点を記録し、プロ野球界を代表する選手へと成長する可能性を秘めている。他には22歳のチョン・ウヌォンが2021年のゴールデングラブ賞二塁手部門を受賞し、ノ・シファンとともに新たなチームの顔になりつつある。
2020年から大幅に若返りを進めたため、特に野手では30歳以上の頼れるベテラン選手がチェ・ジェフン、ノ・スグァンくらいしかいないが、20代前半の才能あふれる選手たちがチャンスをつかめば一気にレギュラー定着となる可能性のあるチームである。韓国で2年目の指揮を執るスベロ監督の育成の手腕に期待したい。1999年以来となる韓国シリーズ優勝は非現実的かもしれないが、レギュラーシーズン5位以上のポストシーズン進出ならあり得ない話ではない。
【本拠地】
大田・ハンファ生命イーグルスパーク
大田(テジョン)は韓国中西部の地方都市で、ソウルから南部への鉄道・高速道路の分岐点と交通の要所にある。1986年の球団創設以来本拠地としてきたハンバッ総合運動場野球場は、プロ野球開催時に「ハンファ生命イーグルスパーク」の名称で呼ばれる。収容人数は1万人台と、近年のプロ野球本拠地としては比較的小さい規模であるが、通路に売店が充実し快適な観戦環境が提供されている。
応援ステージは1塁側に設けられ、8回裏ハンファの攻撃の際、1アウトから応援団長の笛の音だけで「チェ!ガン!ハン!ファ!」と大声でファンが叫ぶ応援(通称:肉声応援)が名物だった。2008年以降の14年間でポストシーズンに進出したのが2018年だけと下位に低迷し続けているが、ファンたちは惜しみない熱意で応援を続けている。
[交通アクセス]
Korail、大田都市鉄道1号線大田駅からバス(111-1番など)、タクシーで10分程度。
大田都市鉄道1号線・中央路(チュンアンノ)駅から111番バス、タクシーで5分程度。
(文責:ふるりん)