2年ぶりのポストシーズン進出なるか
2018年に11年ぶりとなるポストシーズンへ進出した余勢で2年連続ポストシーズン進出が期待されたが、最下位争いを続け辛うじて9位に終わった2019年シーズンだった。2020年は世代交代を進めつつ2年ぶりのポストシーズン進出を目指す。
【投手陣】
〈先発〉
サーポルド、△チャド・ベル、◎チャン・シファン、チャン・ミンジェ、キム・イファン、キム・ミヌ
〈リリーフ〉
アン・ヨンミョン、パク・サンウォン、イ・テヤン、シン・ジョンナク、キム・ジニョン、△キム・ボムス、△チョン・ウラム
注 : ◎は新加入、△は左腕
2019年、ともに10勝以上を記録した韓国2年目の外国人選手サーポルド、チャド・ベルの2名が不動の先発の軸となった。課題は韓国人選手で信頼できる先発投手が少ないことである。そのため2019年ロッテで先発として起用されたチャン・シファンをトレードで獲得した。底上げのために2019年新人ながら4勝を記録した19歳のキム・イファンなどの若手の成長が必須である。
先発と比較するとリリーフ陣は比較的充実している。34歳のベテラン左腕チョン・ウラムが抑えとして万全の態勢で控えている。2020年も先発が手薄な分リリーフに負担がかかることが予想される。
【打撃陣】
〈先発予想〉
捕手:チェ・ジェフン
一塁:キム・テギュン
二塁:△チョン・ウヌォン
三塁:ソン・グァンミン
遊撃:△ハ・ジュソク
外野:△ホイング、△イ・ヨンギュ、△チャン・ジンヒョク
DH:△イ・ソンヨル
〈控え〉
(捕手) ◎イ・へチャン
(内野手) △カン・ギョンハク、△オ・ソンジン、ピョン・ウヒョク、ノ・シファン、キム・フェソン
(外野手) チェ・ジンヘン、キム・ミンハ、◎△チョン・ジンホ、◎△キム・ムンホ
注 : ◎は新加入、△は左打者。
全体としてベテランが多い構成である。主軸は2019年と同様キム・テギュン(元千葉ロッテ)、イ・ソンヨル、韓国3年目の外国人選手ホイングが任されると思われる。また2019年はチームの規律を乱したとして1試合も出場できなかった34歳のベテラン外野手イ・ヨンギュの復活が期待される。
高卒3年目、20歳のチョン・ウヌォンが二塁のレギュラーに定着したことで、ノ・シファン、ピョン・ウヒョクなどの若手が刺激を受け一軍定着を目指す。スムーズに世代交代がうまくいくといいが、外野は手薄なためトゥサンからチョン・ジンホ、ロッテからキム・ムンホと経験豊富な選手を獲得した。
ハンファは1999年の韓国シリーズ優勝以来、20年以上栄光から遠ざかっている。就任3年目となるハン・ヨンドク監督にとっても勝負の年となる。長くチームを支えてきたベテランと新進気鋭の若手を融合させ、2019年の不振から立ち直りレギュラーシーズン5位以上のポストシーズン進出なるかが注目される。
【本拠地】
大田・ハンファ生命イーグルスパーク
大田(テジョン)は韓国中西部の地方都市で、ソウルから南部への鉄道・高速道路の分岐点と交通の要所にある。1986年の球団創設(1993年までピングレイーグルス)以来本拠地としてきたハンバッ総合運動場野球場は、プロ野球開催時に「ハンファ生命イーグルスパーク」の球場名で呼ばれている。応援ステージは外野1塁側に設けられ、8回裏ハンファの攻撃の際、1アウトから応援団長の笛の音だけで「チェ!ガン!ハン!ファ!」と大声でファンが叫ぶ応援(通称:肉声応援)が名物となっている。
2025年以降の完成を目標に、現在の野球場に接する陸上競技場を解体して新球場を建設する計画がある。球場の新設とリニューアルが進む中、一昔前のプロ野球の風情を残すハンファ生命イーグルスパークの風景も近い将来には見られなくなるのかもしれない。
なお、主催試合は大田より40kmほど北の地方都市・清州(チョンジュ)で開催されることがある(2020年シーズンの開催は未定)。
[交通アクセス]
Korail、大田都市鉄道1号線大田駅からバス(111-1番など)、タクシーで10分程度。
大田都市鉄道1号線・中央路(チュンアンノ)駅から111番バス、タクシーで5分程度。
(文責:ふるりん)