3年ぶりのポストシーズン、17年ぶりの韓国シリーズ進出へ
2018年は8位に終わり、2年連続でポストシーズン進出に失敗した。就任2年目となるリュ・ジュンイル監督はオフシーズンに他チームから自由契約となった複数の実績ある選手たちと契約し、3年ぶりのポストシーズン進出に向けて巻き返しを図る。
【投手陣】
〈先発〉
ウィルソン、◎ケリー、△チャ・ウチャン、イム・チャンギュ、キム・デヒョン、△チャン・ウォンサム、ペ・ジェジュン
〈リリーフ〉
チョン・チャンホン、ムン・グァンウン、△チン・ヘス、ヨ・ゴヌク、チェ・ドンファン、△チェ・ソンフン、コ・ウソク、◎チョン・ウヨン
注 : ◎は新加入、△は左腕
先発投手陣の柱は韓国2年目の外国人選手ウィルソンとなる。2018年は防御率3.07と内容はよかったが9勝どまりと運がなかった。新外国人選手のケリーも先発での活躍が期待される。韓国人の先発投手は右のイム・チャンギュ、左のチャ・ウチャンが中心であるが、ともに2018年はシーズン後半に不調でチームの低迷を招いた。2019年は汚名を返上することができるか。2018年と同じく5番目の先発投手が不安要素であり、チャ・ウチャンが故障のため3月23日のレギュラーシーズン開幕に間に合わないため、かつてサムソンで先発として活躍した35歳のベテラン左腕チャン・ウォンサムにも機会が与えられるかもしれない。
リリーフ陣について、2018年は27セーブを記録したチョン・チャンホンが抑えで起用されると思われる。中継ぎは比較的層が厚い。右のサイドハンドから威力ある球を投げる19歳の高卒新人チョン・ウヨンが一軍での登板機会を与えられる可能性が高く、22歳のキム・デヒョン、20歳のコ・ウソクといった一軍に定着している他の若手にも刺激を与えそうだ。
【打撃陣】
〈先発予想〉
1.イ・ヒョンジョン(中)
2.オ・ジファン(遊) △
3.キム・ヒョンス(左) △
4.ジョセフ(一) ◎
5.チェ・ウンソン(右)
6.パク・ヨンテク(指) △
7.キム・ミンソン(三) ◎
8.ユ・ガンナム(捕)
9.チョン・ジュヒョン(二)
〈控え〉
(捕手) チョン・サンホ、キム・ジェミン
(内野手) キム・ジェユル、△ソ・サンウ、ユン・ジンホ、◎×シン・ミンジェ、◎ヤン・ジョンミン
(外野手) △キム・ヨンウィ、△イ・チョヌン、△アン・イックン、◎△チョン・ミンス
注 : ◎は新加入、△は左打者、×は両打ち。
注目は新外国人選手ジョセフである。2016,2017年とMLB(メジャーリーグベースボール)・フィラデルフィアフィリーズで2年連続20本塁打以上を記録した右の大砲だ。もしジョセフが期待通りに活躍したら、2018年首位打者(.362)のキム・ヒョンス、119打点を記録したチェ・ウンソンと組む中軸は他球団の脅威となり、大幅に攻撃力は向上する。
2018年シーズン終了後に兵役のため軍へ入隊したヤン・ソックァンの穴を埋めるため、キウムからトレードで三塁を守れるキム・ミンソンを獲得した。2018年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)となったが、前所属球団のキウムとの交渉が難航し、いったんキウムと再契約してからLGへトレードされた。だが調整が遅れているため、3月23日のレギュラーシーズン開幕時点ではトゥサンから移籍したヤン・ジョンミンなどの三塁起用が予想される。
ベテランでは39歳のパク・ヨンテクに注目が集まる。2018年までにプロ野球史上最多の個人通算2384安打を記録し、2019年シーズンも主力として期待されている。通算安打記録をどこまで伸ばすか、LGツインスの生ける伝説は健在だ。
かつて2011年から2014年までサムソンで韓国シリーズ4連覇を達成したリュ・ジュンイル監督は、ようやくLGというチームにも慣れ選手たちを掌握したことであろう。2018年も8位ではあったが、5位キアとわずか1.5ゲームと大きな差があったわけではない。少し足りなかった点を改善すれば2016年以来3年ぶりのポストシーズン進出(レギュラーシーズン5位以内)は不可能ではない。そして2002年以来遠ざかっている韓国シリーズ進出を目指したい(最後の韓国シリーズ優勝は1994年)。
【本拠地】
ソウル・蚕室野球場
韓国最大級の野球場は、LGのみならずトゥサンの本拠地でもある。LGは1982年創設のMBC青龍の時期からソウル特別市を本拠地としていることもあり、「ソウルの地元球団」を前面に押し出してきた。同じ蚕室野球場を本拠地とするLG-トゥサンは球場全体が赤のLGファンと白のトゥサンファンに分かれ、独特の雰囲気に包まれるが、2018年はLGの1勝15敗という惨憺たる成績だった。2019年シーズンは白熱した互角の勝負を期待したい。
LGのグッズショップは3塁側外野席の外側にある。球場通路内でもグッズは販売されているが品揃えは多くない。
1982年に完成した蚕室野球場は、2010年代以降に整備された他のプロ野球本拠地と比べ前時代的な雰囲気が残っているが、2019年シーズン開幕を前に大規模な施設改善工事を実施した。2007年以来12年ぶりにグラウンドの芝を全面的に張り替え、照明等や座席の一部を交換した。
[交通アクセス]
ソウルメトロ2号線・9号線総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅、5番出口徒歩0分。
(文責:ふるりん)