DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  5月8日 LGツインズ−サムソンライオンズ(大邱・市民運動場野球場)

 1982年のプロ野球創設期から球団名、本拠地を変更していないサムソンライオンズ。韓国南東部の大都市・大邱(テグ)の中心市街地から西北に2kmほど離れたところにある市民運動場の野球場には、平日でも地元の熱心なサムソンファンたちが通っています。周囲は町工場の多い下町でしたが、近年再開発が進み高層アパートが建設され、やや風情がなくなっています。球場の前にはスポーツ用品店も多く、時折サムソンの選手たちの姿も見られます。

 最寄り駅としては、徒歩10分ほど離れた地下鉄1号線の大邱駅があります。Korail(長距離鉄道)の大邱駅北側方面への出口には、野球場への案内も出ています。

 なお、ソウルや釜山などからのKTX(超特急)は大邱駅に停車せず、隣の東大邱(トンデグ)駅に停車します。高速バスターミナルもある同駅周辺から野球場へアクセスする場合は、地下鉄1号線東大邱駅から大谷(テゴク)方面の電車に乗り3駅5分ほどで大邱駅に到着します。市内バス路線もありますが、あまり本数が多くはなく、地元住民以外は分かりにくいのでおすすめしません。


 5月8日は金曜のナイターということもあり、試合開始前から野球場前には出店が並び、大勢のファンたちが入場券を買い求めていました。ホーム応援席の3塁側内野席入口前には、小さいながらもグッズショップがあります。



 試合前には、3塁側のベンチ前でサムソンの選手たちがウォーミングアップしていました。


(この日先発だったチャ・ウチャン。)


 日暮れを迎え、18時半に予定通り試合開始となります。3塁側の応援席は地元のサムソンファンたちで埋まり、その一角を若い警察官たち(おそらく兵役の一種として公益服務についていると思われます)が占めていました。
 非常に残念だったのは、この日は個人通算本塁打数新記録(341本)まであと1本とした大打者ヤン・ジュンヒョクが、足の故障で2軍に降格していて試合に出場しなかったことです。野球場内のレフトポール際には、ヤン・ジュンヒョクの通算本塁打数、安打数を記録した看板が出ています。次回訪れた際は、通算本塁打数が350本を超えていればいいのですが。(ヤン・ジュンヒョクは翌5月9日のLG戦で新記録を達成し、6月14日現在通算本塁打数を346本まで伸ばしています。)


(ヤン・ジュンヒョクの本塁打数記録を表示する看板。)


 1948年に建設され、老朽化が進み幾度かの改修を経てきたこの野球場は、2009年シーズン開幕前に客席が改装され、内野席のホームベースよりや、レフト外野席の一角にテーブル席ができました。他の座席も背もたれのついた大きなものに付け替えられています。特に内野のテーブル席の指定席は10000ウォンと割とお得で、球場内外の売店やファーストフード店などで勝った食べ物や飲み物を味わいながら、選手たちの迫力のプレーが楽しめます。


(3塁側内野席のテーブル席。)


(レフト側外野席のテーブル席。)


 試合のほうですが、この頃6連勝中と絶好調だったLG打線が爆発しました。



(主砲ペタジーニ。)


(ベテランのクラッチヒッター、チェ・ドンス。)


(FA移籍してきた大物外野手イ・ジニョン。)


(同じくFA移籍してきた内野手チョン・ソンフン。)


(見事に復活を遂げた生え抜きの外野手パク・ヨンテク。)


(サムソンの主力外野手パク・ハニ。)


 試合は15安打の猛攻で、11−3でLGが勝ち7連勝となりました。サムソンの野手たちは全体的に元気がなかったですね。


 この大邱の野球場は決して立派だとはいえませんが、昔ながらの素朴な野球場の雰囲気が残っています。大邱でナイターを観戦してソウルに戻るとなると、22時までには野球場を出ないと厳しく、人口200万人以上の大都市のためホテルも多いので一泊することをお勧めします。釜山に戻るのでしたら23時台に東大邱駅を出発する列車もあり、比較的余裕があります。


(文責 : ふるりん