サムソンライオンズの本拠地・大邱(テグ)市民運動場野球場も、近年のプロ野球ブームにより賑わいを増しています。1982年の球団創設から使用され老朽化が目立ちますが、近年座席が改良されより快適な観戦環境の提供に努めてはいます。
球場のすぐ横には、過去、現在のサムソンの選手たちのサインや写真が飾られた食堂もあり、選手と地元のファンたちの密接なつながりを感じます。
土曜日ということもあり、開門前からファンたちが3塁側ホーム応援席の前に並んでいました。
試合開始前の練習風景です。
3塁側のサムソンのブルペン前に、日本人の落合英二コーチがいらっしゃいましたので、少しお話をうかがうことができました。この日先発予定のチャン・ウォンサム(背番号13)は、ひじが少し悪いそうですが、先発として毎試合5回以上を投げ、チームのエースとして2位躍進に大きく貢献しています。この試合でも8回途中まで2失点に抑え勝利に貢献し、シーズン11勝目をあげました。
予定通り試合は17時開始となります。
空は曇っていましたが、盆地の大邱はやはり暑く、3塁側内野応援席はマスコットもアロハシャツを着るなど涼しげなムードを演出し、イニングの合間には水鉄砲や水風船を飛ばすこともありました。
試合はサムソンがリードされたものの終盤同点に追いついて突き放し、8−2で快勝しました。
試合後の応援席には、この日の勝利投手チャン・ウォンサムが呼ばれ、インタビューを受けていました。
ソウル、釜山などの大都市から少し離れていて、周囲にこれといった観光地も少ない大邱(テグ)ですが、サムソンの野球場は非常に庶民的で、韓国プロ野球の持つ選手とファンの距離の近さを感じさせるアットホームな空間です。KTX(韓国鉄道の超特急)の停車する東大邱(トンデグ)駅からは、タクシーで5000ウォン程度で行けますし、土日の17時開始の試合でしたら、21時近くまで試合を見てKTXでその日のうちにソウル、釜山などに戻ることもできます。また、古都で名高い慶州(キョンジュ)からバスで1時間程度で、観光のついでに立ち寄ってもいいでしょう。韓国を訪問した際、時間とスケジュールに余裕のある方は、ぜひ一度足をお運びください。
(文責 : ふるりん)