DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ユン・ソンミン(キア)、防御率トップに 

SK 3−6 サムソン  (大邱
(勝)ユン・ソンファン 10勝11敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗39S  (敗)チョン・ビョンドゥ 2勝4敗
本塁打) サムソン : パク・ソンミン 14号、チェ・テイン 10号
 サムソンは1回裏SKの先発チョン・ビョンドゥから4番チン・ガビョンのタイムリー、5番パク・ソンミン、6番チェ・テインの連続本塁打で4点を先制し、チョン・ビョンドゥは1回持たずノックアウトされた。SKは3回表サムソンの先発ユン・ソンファンから3番イ・ジェウォン、4番パク・チェホンのタイムリーで3点を返し1点差に迫った。サムソンは5回裏SKの4番手チェ・ビョンニョンからパク・ソンミンの内野ゴロの間に1点、8回裏SKの6番手チェ・サンドクから代打パク・ハニのタイムリーで1点を追加した。ユン・ソンファンは5回で降板すると、6回からはエニス、チョン・ヒョヌク、イ・サンモクと主力投手を次々に登板させ、ポストシーズンへの調整に当て、相手の反撃を断った。
 最後は守護神オ・スンファンが抑え、4位サムソンが本拠地・大邱での公式戦最終戦を勝利で飾り、ロッテとの準プレーオフから出場するポストシーズン(8日開幕)に弾みをつけた。3年連続のセーブ王が確定しているオ・スンファンは39セーブ目で、惜しくも史上初の3年連続40セーブ達成の偉業を逃した。今季先発に中継ぎに活躍したユン・ソンファンは、チーム最多タイの10勝目で、プロ5年目にして初の2ケタ勝利。負傷で1ヶ月近く戦列を離れていた米国マイナーリーグ出身のチェ・テインは、9月2日のキア戦以来の本塁打で、韓国2年目にして初の2ケタ本塁打を達成した。SKは韓国シリーズの秘密兵器として期待していた左腕チョン・ビョンドゥが1回持たずノックアウトと結果を残せず、打線もサムソンの主力投手たちの前に7安打と抑えられた。今季最終戦となったこのカードはSKが10勝8敗と勝ち越した。

(自身初の2ケタ勝利をあげたユン・ソンファン。)


トゥサン 2−8 キア  (光州)
(勝)ユン・ソンミン 14勝5敗  (敗)パク・ミンソク 1敗
本塁打) キア : イ・ジェジュ 12号
 キアは1回裏トゥサンの先発の高卒新人パク・ミンソクから3番の大卒新人ナ・ジワン、9番の高卒新人キム・ソンビンのタイムリーなどだけでなく、相手が内外野ともにエラーを続け5点を先制した。肩痛でしばらく戦列を離れていたキアの先発ユン・ソンミンは好投を続け、打線は6回裏トゥサンの2番手キム・サンヒョンから4番イ・ジェジュの3ランでリードを広げた。ユン・ソンミンは7回を無失点に抑え、キム・グァンヒョン(SK)を抜いて防御率部門トップ(2.33)に立った。トゥサンは8回表キアの2番手パク・キョンテから4番イ・デスのタイムリーで2点を返したが、最後はイム・ジュンヒョクが抑え、キアが本拠地・光州での今季最終戦を勝利で飾った。
 今季エースとして成長し、北京五輪でも活躍したユン・ソンミンはチーム最多の14勝目。打線ではシーズン後半に1軍定着を果たした期待の若手ナ・ジワンが3安打2打点と活躍し、来季の更なる飛躍を感じさせた。今季ソ・ジェウンなどの元メジャーリーガーを補強し開幕前の下馬評は高かったが、彼らが期待にこたえる成績を残せず、北京五輪以後は是津不調で4位争いからも脱落したキアは、結局6位で前年の最下位よりはましという程度の成績にとどまり、2001年のチーム創設後初めて2年連続でポストシーズン進出を逃し、史上最多の9度の韓国シリーズ優勝を果たした前身のヘテの威光は遠い昔の話となってしまった。
 一方2年連続の公式戦2位でポストシーズンプレーオフから出場するトゥサンは、若手主体の選手起用でこの試合は完全に調整モードで、公式戦全日程を終了した。今季最終戦となったこのカードは、9勝9敗の五分で、6位キアが2位トゥサン相手に健闘した結果となった。
 

ロッテ 0−4 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)ポン・ジュングン 11勝8敗  (敗)キム・ヒィゴン 1敗
 LGは4回裏、ロッテの先発で5年ぶりの1軍登板となったキム・ヒィゴンから4番チェ・ドンスのタイムリーで1点を先制し、5番イ・ビョンギュの内野ゴロの間や7番チョ・インソンのタイムリーで3点を追加した。ロッテは5回以降イ・ヨンフン、ヨム・ジョンソク、カン・ヨンシクなど主力投手を登板させ、ポストシーズンに向けて調整させた。LGの先発ポン・ジュングンは7回途中まで無失点に抑え、ウ・ギュミン、イ・ジェヨンの継投で相手の反撃を断ち、最下位LGが本拠地・蚕室野球場での今季最終戦を完封勝利で飾った。
 元メジャーリーガーの左腕ポン・ジュングンはチーム最多の11勝目で、韓国2年目でLGのエースとして大きく飛躍し、来季以降の活躍も期待させた。投打ともに振るわず有望な若手も少なく、今季2年ぶり2度目の最下位に低迷したLGは、名将キム・ジェバク監督にとっても監督生活初の最下位となってしまい、かつては不動の1位だった観客動員数も、今季3位に躍進したロッテ、同じ蚕室を本拠地とするライバルで優勝争いに加わったトゥサンに水をあけられ、3位にとどまった。
 なお公式戦3位が確定し、2000年以来8年ぶりのポストシーズンはサムソンとの準プレーオフ(8日開幕)からの出場となったロッテは、主力選手が多く出場したが4安打しか打てず、公式戦全日程を終了した。本塁打王争いで31本のトップのキム・テギュン(ハンファ)を1本差で追いかけていたガルシア(元オリックス)はノーアーチに終わり、打点王(111点)のみのタイトル獲得になりそうである。今季最終戦となったこのカードは、ロッテが12勝6敗と勝ち越した。


ヒーローズ 3−5 ハンファ  (大田)
(勝)マ・ジョンギル 2勝1敗2S  (セーブ)トーマス 3勝6敗31S    (敗)ソン・シニョン 2勝8敗4S
本塁打) ヒーローズ : ホ・ジュン 1号
 ハンファは5回裏ヒーローズの先発の高卒新人キム・ソンヒョンから3番イ・ヨンウのタイムリーで1点を先制し、ヒーローズは6回表ハンファの先発ユ・ウォンサンから5番カン・グィテの犠牲フライで同点に追いついた。ハンファはその裏ヒーローズの2番手チョ・ヨンフンから9番イ・ヨサンのタイムリーで1点を勝ち越し、ヒーローズは8回表ハンファの3番手マ・ジョンギルから3番カン・ジョンホのタイムリーで2−2の同点に追いついた。ハンファはその裏満塁のチャンスでヒーローズの3番手ソン・シニョンから、イ・ヨンウのタイムリーで3点を勝ち越した。
 ヒーローズは9回表ハンファの守護神トーマス(元北海道日本ハム)から、途中出場の9番ホ・ジュンの2006年以来2年ぶりとなる本塁打で1点を返すが反撃もここまでで、ハンファが本拠地・大田で今季最終戦を勝利で飾った。なお、30本塁打のガルシア(ロッテ、元オリックス)がこの日のLG戦でノーアーチに終わり公式戦全日程を終了したため、こちらもノーアーチだったものの、31本塁打のハンファの主砲キム・テギュン本塁打王が確実となった。8回裏決勝タイムリーを打ったイ・ヨンウが2安打4打点と活躍。北京五輪以後調子を大きく落とし4位以内から後退していったハンファは、4位サムソンとわずか1ゲーム差だが公式戦5位に終わってしまい、2005年の名将キム・インシク監督就任後初めてポストシーズン進出を逃してしまった。敗れたヒーローズではカン・ジョンホが4安打1打点と活躍。今季最終戦となったこのカードは、ハンファが11勝7敗と勝ち越した。

(4打点と活躍したイ・ヨンウ。)