DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   4球場でダブルヘッダーを実施  キム・グァンヒョン(SK)、リュ・ヒョンジン(ハンファ)、そろって最多勝争いトップの6勝目  最下位ヒーローズ、9連敗から脱出

 16日に予定されていた4試合が全試合雨天順延となり、17日は2004年5月以来5年ぶりに4球場で試合がダブルヘッダーで行われた。


キア 3−4 SK  (仁川・文鶴、第1戦)
(勝)キム・グァンヒョン 6勝  (敗)パク・キョンテ 1敗
本塁打) キア : アン・チホン 3号  SK : チェ・ジョン 5号
 SKは1回裏キアの先発パク・キョンテから4番イ・ホジュンのタイムリー、5番チェ・ジョンの2ランで3点を先制した。キアは2回表SKの先発キム・グァンヒョンから8番の高卒新人アン・チホンのタイムリーで1点を返し、SKは3回裏キアの2番手イ・ボムソクからイ・ホジュンの2打席連続タイムリーで1点を追加した。キアは4回表アン・チホンの2ランで1点差とし、7回表1死で3塁走者イ・ジョンボム(元中日)が外野フライで生還しょうとした際、ライトからの送球が遅くタイミング的にはセーフだったが、ベースにタッチしていないとしてアウトを宣告され、キアのチョ・ボムヒョン監督が抗議したものの、判定は覆らなかった。
 結局キム・グァンヒョンはその後のピンチもしのいで1点差を守りきり、首位SKが接戦を制した。キム・グァンヒョンは2009年シーズン初の完投勝利で、開幕から6連勝と好調を維持し、リュ・ヒョンジン(ハンファ)と並び最多勝争いトップタイとなった。キアはアン・チホンが全3打点をたたき出したが打線がつながらず、プロ初先発となった21歳の若手パク・キョンテが2回途中で降板してもイ・ボムソク、ソン・ヨンミン、イム・ジュンヒョクなどのリリーフ陣が好投したものの、あと1点が遠かった。


キア 4−1 SK  (仁川・文鶴、第2戦)
(勝)ガトームソン 5勝1敗  (セーブ)ユン・ソンミン 1勝3敗6S  (敗)チョン・ビョンドゥ 1勝1敗
本塁打) キア : アン・チホン 4号  
 キアは2回表SKの先発チョン・ビョンドゥから8番イ・ヒョンゴンの内野ゴロの間に1点を先制すると、SKも4回裏キアの先発ガトームソン(元福岡ソフトバンク)から6番チェ・ジョンのタイムリーで同点に追いついた。キアは5回表2番の高卒新人アン・チホンの2試合連続本塁打となる3ランで勝ち越すと、ガトームソンも好投し反撃を許さない。SKはその後カ・ドゥギョムやチョン・ウラムなどの継投でキアに追加点を許さなかったが、キアは最後ユン・ソンミンが抑え勝利した。
 ガトームソンは8回を1失点に抑え、チーム最多の5勝目。打線では1番キム・ウォンソプが3安打、決勝3ランを打ったアン・チホンも活躍。一方首位SKは先発の左腕チョン・ビョンドゥが8個三振を奪ったものの4失点し、打線も7安打に終わるなどいいところがなかった。


(2試合連続本塁打と活躍したアン・チホン。)


サムソン 8−6 トゥサン  (ソウル・蚕室、第1戦)
(勝)キム・サンス 1勝2敗  (セーブ)オ・スンファン 11S  (敗)イム・テフン 2勝1敗
 サムソンは1回表トゥサンの先発チョン・ジェフンから3番チェ・ヒョンウ、6番カン・ボンギュ、7番チェ・テインのタイムリーで4点を先制し、トゥサンは1回裏サムソンの先発クルセタから5番チェ・ジュンソクのタイムリーで1点、2回裏8番チェ・スンファンのタイムリー、9番キム・ジェホの犠牲フライで2点を返した。サムソンは3回表カン・ボンギュの2打席連続タイムリーで2点を追加したが、トゥサンはその裏チェ・スンファンへの押し出しの四球で1点を返すと、代わったサムソンの2番手キム・サンスからキム・ジェホへの押し出しの四球、1番ミン・ビョンホンの内野ゴロの間に6−6の同点に追いついた。
 サムソンは6回表トゥサンの2番手イム・テフンから2番パク・ハニのタイムリーで1点を勝ち越すと、7回表相手のエラーで1点を追加した。サムソンはキム・サンス、クォン・ヒョク、守護神オ・スンファンなどの継投でリードを守りきり、接戦を制し4連敗から脱出した。4回から6回途中まで得点を与えなかった21歳の若手キム・サンスが、プロ4年目にして初勝利。オ・スンファンはセーブ王争いトップの11セーブ目。打線ではカン・ボンギュが2安打3打点と活躍。一方2位トゥサンは4番キム・ドンジュが無安打などチャンスを生かせず、連勝は7で止まった。チェ・ジュンソクが3安打1打点と活躍。


(6回表パク・ハニのタイムリーでサムソンが1点を勝ち越す。)


サムソン 7−8 トゥサン  (ソウル・蚕室、第2戦)
(勝)イム・テフン 3勝1敗  (セーブ)イ・ヨンチャン 1敗9S  (敗)クォン・オウォン 1勝1敗
本塁打) サムソン : チェ・ヒョンウ 2号  トゥサン : チェ・ジュンソク 8号
 サムソンは1回表トゥサンの先発キム・ソヌから3番チェ・ヒョンウの2ランで先制したが、トゥサンは1回裏サムソンの先発ユン・ソンファンから3番キム・ヒョンスのタイムリー、5番チェ・ジュンソクの3ランで4−2と逆転し、2回裏キム・ヒョンスの2打席連続タイムリーなどで2点を追加した。サムソンは3回表2番ソン・ジュインの併殺打の間に1点、4回表8番ウ・ドンギュンの犠牲フライ、9番の高卒新人キム・サンスのタイムリーで2点を返し5−6と1点差とすると、5回表トゥサンの2番手イ・ジェウから5番チェ・テインの2点タイムリーで7−6と逆転した。トゥサンは6回裏サムソンの2番手チョ・ヒョングンから代打の高卒新人チョン・スビンの犠牲フライで同点に追いつくと、8回裏サムソンの3番手クォン・オウォンからチョン・スビンへの押し出しの四球で逆転した。
 最後は新守護神イ・ヨンチャンが抑え、トゥサンが逆転勝ちで接戦を制した。ダブルヘッダー第1戦では敗戦投手となったが、この第2戦では7回と8回のピンチをしのいだ3番手イム・テフンが3勝目。打線では9番イ・ウォンソクが3安打と活躍。中継ぎ陣の差で敗れたサムソンでは、チェ・テインが3安打2打点と活躍。 

     

LG 11−5 ヒーローズ  (ソウル・木洞、第1戦)
(勝)イ・ボムジュン 2勝3敗  (敗)イ・ヒョンスン 4勝3敗
本塁打) LG : パク・ヨンテク 6号  ヒーローズ : イ・テックン 3号
 15日の大乱打戦を制したLGは1回表ヒーローズの先発イ・ヒョンスンから5番チェ・ドンスのタイムリーで1点を先制するが、ヒーローズは1回裏LGの先発で2008年4月以来約1年ぶりの1軍登板となったパク・ミョンファンから6番イ・スンヨンのタイムリーで2−1と逆転した。LGは2回表1番パク・ヨンテクのタイムリーで2−2の同点としたが、ヒーローズは4回裏7番キム・ドンスのタイムリーで1点を勝ち越した。2007年にFAでトゥサンから移籍し10勝をあげたが、2008年は肩の故障で手術を受け未勝利に終わった右腕パク・ミョンファンは、4回3失点で降板し復活のマウンドとはならなかった。LGは5回表パク・ヨンテクの2ランで4−3と逆転したが、ヒーローズはその裏LGの2番手イ・ボムジュンから3番イ・テックンの本塁打で同点とした。
 LGは6回表8番キム・ジョンミンのタイムリーで1点を勝ち越しイ・ヒョンスンをノックアウトすると、代わったヒーローズの2番手キム・ソンヒョンからパク・ヨンテクのタイムリーで1点を追加した。ヒーローズもその裏LGの3番手キム・グァンスから9番カン・ジョンホの犠牲フライで1点を返したが、LGは7回表ヒーローズの3番手の高卒新人カン・ユング、4番手ソン・シニョンからチェ・ドンスの犠牲フライ、6番イ・ジニョン、9番クォン・ヨングァンのタイムリーで4点を追加した。9回表代打イ・ビョンギュのタイムリーで1点を追加したLGは、リュ・テッキョン、チョン・チャンホン、オ・サンミンの継投で相手の反撃を断ち、逆転勝ちで4連敗後2連勝と勢いが戻りつつある。またヒーローズ戦は2009年シーズン負けなしの5連勝。打線ではパク・ヨンテクが4安打1本塁打4打点と活躍。一方最下位ヒーローズは頼みの左腕イ・ヒョンスンまで6回途中6失点と打たれてしまい、チーム史上最悪の9連敗となり光明が見えてこない。打線ではイ・スンヨンが3安打2打点と活躍。


(約1年ぶりの1軍のマウンドに上がったパク・ミョンファン。)


LG 5−6 ヒーローズ  (ソウル・木洞、第2戦)
(勝)ファン・ドゥソン 1勝1敗6S  (敗)オ・サンミン 1敗
本塁打) LG : チョ・インソン 2,3号  ヒーローズ : ソン・ジマン 5号
 LGは3回表ヒーローズの先発チャン・ウォンサムから8番チョ・インソン本塁打で1点を先制し、3番チョン・ソンフンの内野ゴロの間に1点を追加した。ヒーローズは4回裏LGの先発シム・スチャンから6番ソン・ジマンの2ランで同点に追いつくが、LGは5回表4番ペタジーニ(元読売)の犠牲フライで1点を勝ち越した。ヒーローズもその裏7番カン・グィテのタイムリーで同点とするものの、LGは6回表チョ・インソンのこの試合2本目となる本塁打の2ランで勝ち越した。ヒーローズも7回裏LGの2番手チョン・チャンホンから代打カン・ビョンシクの内野ゴロの間に1点を返した。
 9連敗中の最下位ヒーローズは9回裏、LGの守護神ウ・ギュミンから1死3塁のチャンスを作ると、途中出場の8番クォン・ドヨンの内野ゴロの間に5−5の同点に追いつき、試合は延長に突入した。ヒーローズは11回裏LGの6番手オ・サンミンから2死1,2塁のチャンスを作ると、9番カン・ジョンホの打球がサードのグラブに当たり、その間に2塁走者が生還しサヨナラタイムリーとなって、ついに9連敗から脱出した。9回から11回まで無失点に抑えた守護神ファン・ドゥソンの好投も光った。打線ではイ・テックンが3安打、カン・グィテが3安打1打点と活躍。敗れたLGでは2番イ・デヒョンが3安打、チョ・インソンが3安打2本塁打3打点と活躍。



ハンファ 12−8 ロッテ  (釜山・社稷、第1戦)
(勝)リュ・ヒョンジン 6勝1敗  (敗)キム・ユシン 1勝1敗
本塁打) ハンファ : イ・ドヒョン 4号、ソン・グァンミン 4,5号、キム・テギュン 6号、イ・ヨンウ 1号  ロッテ : カン・ミンホ 6号、キム・ジュチャン 4号
 ハンファは2回表プロ4年目にして初先発となったロッテのキム・ユシンから6番イ・ドヒョン、8番ソン・グァンミンの本塁打で2点を先制したが、ロッテは3回裏ハンファの先発リュ・ヒョンジンから2番キム・ジュチャン、5番カン・ミンホのタイムリーで3−2と逆転した。ハンファは4回表ソン・グァンミンの2打席連続本塁打で逆転し、5回表4番キム・テギュンの2ランでキム・ユシンをノックアウトすると、代わったロッテの2番手イム・ギョンワンからソン・グァンミンのタイムリーで1点を追加した。ハンファは8回表ロッテの3番手キム・サユルから代打イ・ヨンウの3ランでリードを広げたが、ロッテもその裏ハンファの2番手ユン・ギュジンからカン・ミンホの本塁打で1点を返した。
 ハンファは9回表キム・サユルの暴投などで2点を追加し、ロッテは9回裏ユン・ギュジンからキム・ジュチャンの3ラン、代わったハンファの3番手ヤン・フンから途中出場の5番チェ・ギムンのタイムリーで4点を返したが、反撃が遅すぎハンファが打撃戦を制した。8回途中まで3失点に抑えたエースのリュ・ヒョンジンは、キム・グァンヒョン(SK)と並んで最多勝争いトップタイの6勝目。打線ではソン・グァンミンが3安打2本塁打4打点、9番シン・ギョンヒョンが3安打1打点と活躍。一方ロッテは投手層の薄さが響き、地元釜山の超満員の観客の前で惨敗し、連勝が4で止まった。打線ではキム・ジュチャンが2安打4打点、イ・イングが3安打と活躍。なお、ハンファのカン・ドンウがプロ12年目にして史上89人目の通算1000試合出場を達成。


ハンファ 3−1 ロッテ  (釜山・社稷、第2戦)
(勝)キム・ヒョンミン 5勝1敗  (セーブ)トーマス 1敗4S  (敗)チョ・ジョンフン 3勝4敗
 ロッテは3回裏ハンファの先発キム・ヒョンミンから2番手キム・ジュチャンの犠牲フライで1点を先制し、先発チョ・ジョンフンも無失点を続けた。しかしハンファは6回表チョ・ジョンフンから3番キム・テワンのタイムリーで同点とし、7回表6番イ・ボムホのタイムリーで2−1と逆転した。キム・ヒョンミンは7回を1失点に抑えると、ハンファは9回表ロッテの2番手イ・ジョンフンから7番ユン・ジェグクのタイムリーで1点を追加した。
 最後は守護神トーマス(元北海道日本ハム)が抑え、ハンファが逆転勝ちでダブルヘッダーに連勝し、ロッテを抜いて6位に浮上した。最近5連勝と好調のキム・ヒョンミンは、すでに自己最多のシーズン5勝目をあげ、プロ3年目の21歳にして新しい右のエースに成長しつつある。ロッテは先発チョ・ジョンフンを9回途中まで投げさせたが、打線がわずか4安打に抑えられてしまい、ダブルヘッダーで連敗し7位に後退と、せっかく乗りかけていた上昇ムードを手放してしまった。


(5勝目をあげたキム・ヒョンミン。)