DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  高卒新人三冠王リュ・ヒョンジン(ハンファ)、MVP・新人王を同時受賞  

 KBO(韓国野球委員会)は2日、ソウルで記者投票により2006年プロ野球MVP(最優秀選手)と新人王の選出を記者投票により行い、今季高卒新人ながら最多勝最優秀防御率最多奪三振と投手部門三冠を達成したリュ・ヒョンジン(ハンファ)を選出した。MVPの投票では有効投票数(92票)のうち47票を獲得し、次点は22年ぶりに史上2人目となる打率、打点、本塁打の打撃三冠王を達成したイ・デホ(ロッテ)の35票だった。新人王の投票では有効投票数(92票)のうち82票を獲得し、次点は高卒ルーキーながらプロ入り前の評価はリュ・ヒョンジンより高く、10勝をあげたハン・ギジュ(キア)の10票だった。なお、MVPと新人王の同時受賞は史上初。
 左腕リュ・ヒョンジン(19)は仁川東山(インチョントンサン)高校を卒業後ハンファに入団し、140キロ代後半のストレートとスライダー、チームの先輩ク・デソン(元オリックス)から習ったチェンジアップを投げ、開幕直後から先発ローテーション入りしなみいるプロの打者たちを切りきり舞いさせた。ハンファが今季公式戦3位と終盤まで優勝争いを続けた原動力となり、30試合に出場し18勝6敗1S、防御率2.23、204奪三振を記録した。新人として年間200イニング以上に登板したのみならず、奪三振数が200を超えたのは史上初となった。だが10月のポストシーズンでは公式戦での疲労からか球威が衰えていて、1勝もあげることができずチームも惜しくも韓国シリーズでサムソンに敗れた。
 MVP、新人王選出とともに表彰式も行われ、リュ・ヒョンジンは賞金2000万ウォンやトロフィーなどを受け取り、改めて受賞の喜びをかみしめた。今後リュ・ヒョンジンは12月のドーハアジア大会の代表に選ばれ出場する予定で、そちらに全力を尽くすと述べた。今季のプロ野球界の話題を独占した大型左腕の今後に期待したい。

(文責:ふるりん