KBO(韓国野球委員会)は2日、ソウルで記者投票により2006年プロ野球MVP(最優秀選手)と新人王の選出を記者投票により行い、今季高卒新人ながら最多勝、最優秀防御率、最多奪三振と投手部門三冠を達成したリュ・ヒョンジン(ハンファ)を選出した。MVPの投票では有効投票数(92票)のうち47票を獲得し、次点は22年ぶりに史上2人目となる打率、打点、本塁打の打撃三冠王を達成したイ・デホ(ロッテ)の35票だった。新人王の投票では有効投票数(92票)のうち82票を獲得し、次点は高卒ルーキーながらプロ入り前の評価はリュ・ヒョンジンより高く、10勝をあげたハン・ギジュ(キア)の10票だった。なお、MVPと新人王の同時受賞は史上初。
左腕リュ・ヒョンジン(19)は仁川東山(インチョントンサン)高校を卒業後ハンファに入団し、140キロ代後半のストレートとスライダー、チームの先輩ク・デソン(元オリックス)から習ったチェンジアップを投げ、開幕直後から先発ローテーション入りしなみいるプロの打者たちを切りきり舞いさせた。ハンファが今季公式戦3位と終盤まで優勝争いを続けた原動力となり、30試合に出場し18勝6敗1S、防御率2.23、204奪三振を記録した。新人として年間200イニング以上に登板したのみならず、奪三振数が200を超えたのは史上初となった。だが10月のポストシーズンでは公式戦での疲労からか球威が衰えていて、1勝もあげることができずチームも惜しくも韓国シリーズでサムソンに敗れた。
MVP、新人王選出とともに表彰式も行われ、リュ・ヒョンジンは賞金2000万ウォンやトロフィーなどを受け取り、改めて受賞の喜びをかみしめた。今後リュ・ヒョンジンは12月のドーハアジア大会の代表に選ばれ出場する予定で、そちらに全力を尽くすと述べた。今季のプロ野球界の話題を独占した大型左腕の今後に期待したい。
(文責:ふるりん)