DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  FA取得選手公示

 KBO(韓国野球委員会)は3日、今季終了後にFA(フリーエージェント)を獲得した20名の選手を発表した。選手名は以下の通り。

【サムソン】
チョン・ビョンホ(投手)、チン・ガビョン(捕手)、キム・ジェゴル内野手
【ハンファ】
チョン・ミンチョル(投手)、クォン・ジュンホン(投手)、チャ・ミョンジュ(投手)
【現代】
キム・スギョン(投手)
【キア】
キム・ジョングク内野手
【トゥサン】
パク・ミョンファン(投手)、アン・ギョンヒョン内野手
【SK】
チェ・サンドク(投手)、キム・ウォンヒョン(投手)、パク・キョンワン(捕手)
【ロッテ】
ヨム・ジョンソク(投手)、チュ・ヒョングァン(投手)、ノ・ジャンジン(投手)、パク・チチョル(投手)、パク・ヒョンスン内野手
【LG】
イ・ジョンヨル内野手)、イ・ビョンギュ(外野手)
 このうちチェ・サンドク(SK)は10月に前所属先のLGを自由契約となり、SKに移籍したため実質FAを行使できるのは19名である。なおアン・ギョンヒョン(トゥサン)、キム・ウォンヒョン(SK)、パク・キョンワン(SK)、は2002年や03年に1度FA権を取得しており、今回は2度目となる。チョン・ミンチョル(ハンファ、元読売)は海外進出復帰選手としてFAを取得した。今回新たにFAを取得した選手は13名で、ヨム・ジョンソク(ロッテ)、チュ・ヒョングァン(ロッテ)、イ・ジョンヨル(LG)の3名は以前よりFA権を取得しているが、承認申請をしていないため権利を維持したままである。
 FAを取得するためには9年以上にわたって野手なら年間規定打席の3分の2、投手なら年間規定投球回数の3分の2に達しなければならない。FAを行使する選手は規定により11月6日までにKBOに申請しなければならず、翌7日にFA承認選手として公示される。FA承認選手は翌8日から17日まで前所属球団と契約することができ、合意に至らなかった場合は18日から12月7日までの20日間、前所属球団を除く他7球団と交渉することができる。12月8日から2007年1月15日までは前所属球団を含む全球団と交渉することができ、1月15日までに契約できなかった場合は、2007年シーズンはどの球団にも所属することはできない。
 なお、他球団からFA選手を獲得した球団は、その選手の前所属球団に前年度の年俸の1.5倍の金額か、あるいは球団が指定した18名の保護選手以外の選手1名と前年度の年俸に相当する金額を支払わなければならない。なお、FAを申請した選手が1−8名の場合は1名ずつ、9−16名の場合は2名ずつ、17名以上の場合は3名ずつ各球団はFA選手を獲得できる。
 
 今季は例年にも増して各球団の主力選手がFAを取得し、激動のオフだと言われている。特に通算打率が3割を超え、韓国球界一の外野手と走攻守にわたって評価の高いイ・ビョンギュ(LG)は日本球界進出の噂が絶えず、その動向が最も注目されている。トゥサンのエースとして150kmの速球で三振の山を築くパク・ミョンファンも日本球界進出の噂がある。その他韓国球界屈指の捕手チン・ガビョン(サムソン)、近年故障により不振だが状態が万全であれば先発として10勝は確実に計算できるキム・スギョン(現代)、俊足と攻守が光る名セカンドのキム・ジョングク(キア)などの動向からも目が離せない。
 なお、順調に行けば今回FAを取得することが予想されたが、3月のWBC(ワールドベースボールクラシック)で肩を負傷しシーズンの半分以上を棒に振ってしまった、強さとやわらかさを兼ね備えた豪打の三塁手キム・ドンジュ(トゥサン)は、国家代表に参加し試合中に負傷した選手は自由契約(FA)選手になるための試合日数の半分をKBOが補償する、と規定が先日改定されたため、来季わずか32日の試合出場でFAが獲得できることになった。だがこの改定によって国家代表に参加し結果を残して兵役免除となった選手は、今後代表に選出された場合の参加が義務付けられたため、波紋を呼んでいる。