ロッテは昨年末から入団交渉を続けていたフェリックス・ホセの獲得を断念した。ホセは1999年ロッテに入団しチームの4番打者として活躍したが、10月のサムソンとのプレーオフ第7戦でホームランを打ちホームインする際、サムソンファンから物を投げられ激昂し、観客席にバットを投げ入れ、それに対してサムソンファンたちもゴミ箱などの汚物を投げ入れるという史上最悪の乱闘事件を起こし、その年のオフに退団した。2001年ホセはロッテに復帰し、打撃3冠王を狙えるほどの活躍を見せたが、9月のサムソン戦でビーンボールを投げたペ・ヨンスに暴行を働き、一昨年の春季キャンプで米大リーグエクスポズとの二重契約問題が発覚し、そのまま退団した。
たび重なる悪行に韓国野球委員会はホセを制限選手に指定し、どの球団にも入団できないようにした。しかしロッテは3年連続最下位と低迷を続け昨年オフ大補強に乗り出し、まずFAでトゥサンから4年連続盗塁王の実績を持つチョン・スグン、そしてハンファから去年15勝したベテランのイ・サンモクの2人を獲得した。その仕上げとしてホセの獲得を検討し始め、韓国野球委員会にホセの制限選手解除を要請し、反対意見も多かったが認証された。
だが、ホセ側が高額の年俸を要求するなど交渉は難航し、結局今年ホセの所有権を持つ米大リーグダイヤモンドバックスがホセを放出できないと正式に断りを入れたため、ロッテの今までの努力は水の泡となってしまった。ロッテは去年シーズン途中入団ながらも打線の軸として活躍した外国人選手イシオンを、現在行なわれているオーストラリアキャンプに呼んでテストすることとした。