韓国シリーズ初優勝へ
2019年は5年ぶりに韓国シリーズへ進出したが、トゥサンの前に4連敗を喫したキウムヒーローズ。ソン・ヒョク新監督を迎え、韓国シリーズ初優勝を目指す。戦力は十分にそろっている。
【投手陣】
〈先発〉
ブリガム、△ヨキシュ、チェ・ウォンテ、アン・ウジン、△イ・スンホ
〈リリーフ〉
キム・サンス、キム・テフン、△イ・ヨンジュン、ハン・ヒョンヒィ、△キム・ソンミン、チョ・サンウ、△オ・ジュウォン
注 : △は左腕
先発投手陣の軸は韓国4年目の外国人選手ブリガム(元東北楽天)となる。2年目の外国人選手ヨキシュも先発として計算がたつ。2019年まで3年連続10勝以上を記録した23歳のチェ・ウォンテが韓国人投手の先発の柱となる。これにイ・スンホ、アン・ウジンの2人の若手が成長すると先発投手陣はより強固なものとなる。
リリーフ陣は150km/hの快速球で抑えに定着したチョ・サンウが中心となる。キム・サンス、ハン・ヒョンヒィ、オ・ジュウォンなど経験豊富な中継ぎも多く、10球団中有数の質と量がそろっている。
【打撃陣】
〈先発予想〉
捕手:パク・トンウォン
一塁:パク・ピョンホ
二塁:キム・ヘェソン △
三塁:モッター ◎
遊撃:キム・ハソン
外野:イ・ジョンフ、イム・ビョンウク、キム・ギュミン
指名:ソ・ゴンチャン
〈控え〉
(捕手) イ・ジヨン
(内野手) △キム・ウンビン、キム・ジュヒョン、◎チョン・ビョンウ
(外野手) イ・テックン、△パク・チョンウム、ホ・ジョンヒョプ、◎△パク・チュンテ
注 : ◎は新加入、△は左打者。
打線の軸は2019年にリーグ最多の33本塁打を記録したパク・ピョンホである。リーグ最多だった外国人選手サンズが日本プロ野球・阪神へ移籍したことにより、攻撃力は低下したように感じられる。代役となる新外国人選手モッターは長打力のあるタイプではなく、軍へ入隊したソン・ソンムンの穴を埋める手薄な三塁の守備が期待されている。
パク・ピョンホ以外にも過去3年間の通算打率.338を記録するまだ21歳のイ・ジョンフ、長打力と総力を兼ね備えた大型ショートのキム・ハソン、快速の二塁手キム・ヘェソンなどが軸となった打線は、選手層は厚くないが上位から下位まで切れ目のない構成となっている。
他球団と比べ資金力が弱く独自の方針で選手を育成し、毎年上位に進出しているキウムヒーローズ。ソン・ヒョク新監督は2015年から2016年にかけ投手コーチとして活動し、2019年まではSKの投手コーチを務めるなど投手の育成能力には評価がある。一軍監督としての指揮は初めてであるが、46歳の若手監督には大きな期待がかかる。
【本拠地】
ソウル・高尺スカイドーム
ソウル特別市南西部の韓国初のドーム型野球場・高尺(コチョク)スカイドーム2016年よりネクセンヒーローズの本拠地となり、2019年のキウム改称後もそのまま利用されている。アマチュア野球の大会や、人気アイドルグループや国外からのバンドなどによる公演など多目的に利用されている。2017 WBC(ワールドベースボールクラシック)、2019 WBSCプレミア12など国際大会の会場ともなってきた。
内野は大きく上段と下段に分かれている。球場内通路にも売店はあるが、高尺スカイドームの地下に飲食店街があり(野球場内からは直接行き来できない)、ボール型のモニュメントがある球場の正面広場の向かい側にも飲食店が並ぶため、観戦前後の食事には困らない。
ソウル市内ということで、一塁側のキウム応援席だけでなく三塁側の遠征チームの応援席もにぎわっている。
[交通アクセス]
首都圏電鉄京仁線・九一(クイル)駅から徒歩5分。
(文責:ふるりん)