改称で心機一転、韓国シリーズ初優勝へ
SKとの激闘の末に惜しくもプレーオフで敗退した2018年シーズン終了後、メインスポンサーがネクセンタイヤからキウム証券へと交代し、チーム名も改称された。新生キウムヒーローズは2年連続ポストシーズン進出、2008年の球団創設以来初となる韓国シリーズ優勝を目指す。
【投手陣】
〈先発〉
ブリガム、◎△ヨキシュ、チェ・ウォンテ、アン・ウジン、△イ・スンホ、シン・ジェヨン
〈リリーフ〉
キム・サンス、イ・ボグン、ハン・ヒョンヒィ、△キム・ソンミン、チョ・サンウ、△オ・ジュウォン、◎パク・チュソン
注 : ◎は新加入、△は左腕
先発投手陣の軸は韓国3年目の外国人選手ブリガム(元東北楽天)となるであろう。新外国人選手の左腕ヨキシュにも期待がかかる。2018年はチーム最多勝(13勝)の22歳の若手チェ・ウォンテはアジア競技大会での故障が癒えず調子が上がらない中、20歳の左腕イ・スンホ、19歳のアン・ウジンの成長がチームの命運を左右することになるかもしれない。
リリーフ陣はハン・ヒョンヒィが先発から転向したことで層が厚くなった。2018年シーズン終盤はキム・サンスが抑えをつとめたが、2019年シーズンは開幕後に調子を見定めて抑えを固定していくことになりそうだ。18歳の高卒新人パク・チュソンにも一軍での機会が与えられそうだ。
【打撃陣】
〈先発予想〉
1.イ・ジョンフ(左) △
2.ソン・ソンムン(三) △
3.キム・ハソン(遊)
4.パク・ピョンホ(一)
5.サンズ(右)
6.イム・ビョンウク(中) △
7.ソ・ゴンチャン(指) △
8.イ・ジヨン(捕) ◎
9.キム・ヘェソン(二) △
〈控え〉
(捕手) パク・トンウォン、△チュ・ヒョサン
(内野手) キム・ジス、チャン・ヨンソク、イム・ジヨル、キム・スファン
(外野手) イ・テックン、△キム・ギュミン、△パク・チョンウム、ホ・ジョンヒョプ
注 : ◎は新加入、△は左打者。
打線の軸は2018年にチーム最多の41本塁打を記録したパク・ピョンホであることに変わりはない。23歳とまだ成長の可能性がある強打のショートのキム・ハソン、韓国2年目の外国人選手サンズなどの中軸打線は威力十分だ。
20歳のイ・ジョンフは2018年準プレーオフでの負傷が癒え示範競技に出場しており、チャンスメイカーとしてヒットを量産すると思われる。2018年に台頭したキム・ヘェソン、ソン・ソンムン、イム・ビョンウクなどの若手が更なる成長を遂げれば、リーグ屈指の強打線となることは間違いない。
就任3年目のチャン・ヨンソク監督は自分が抜擢した選手たちが主力となり、2018年の4位よりもさらに上の順位でポストシーズンへ進出し、韓国シリーズ初優勝に手ごたえを感じていることであろう。ネクセンからキウムへとチーム名が変わっても、若手の育成と積極的なチーム方針に変わりはない。他球団とは一線を画したチームが頂点を極める日もそう遠くはないのかもしれない。
【本拠地】
ソウル・高尺スカイドーム
ソウル特別市南西部の韓国初のドーム型野球場・高尺(コチョク)スカイドームは、完成して間もなかった2016年よりネクセンヒーローズの本拠地となり、チーム名が改称されてもそのまま利用される。アマチュア野球の大会や、人気アイドルグループや国外からのバンドなどによる公演など多目的に利用されている。2017 WBC(ワールドベースボールクラシック)など国際大会も開催された実績があり、2019年11月にはWBSCプレミア12・オープニングラウンドのグループC(韓国、オーストラリア、カナダ、キューバ)の開催が予定される。
内野は大きく上段と下段に分かれている。球場内通路にも売店はあるが、高尺スカイドームの地下に飲食店街があり(野球場内からは直接行き来できない)、ボール型のモニュメントがある球場の正面広場の向かい側にも飲食店が並ぶため、観戦前後の食事には困らない。
ソウル市内ということで、一塁側のキウム応援席だけでなく三塁側の遠征チームの応援席もにぎわっていることが多い。
[交通アクセス]
首都圏電鉄京仁線・九一(クイル)駅から徒歩5分。
(文責:ふるりん)