DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  特別編  2012年プロ野球新人ドラフト会議(8月25日 ロッテワールドホテル)

 プロ野球の世界にはどこの国でも毎年あまたの新人が入ってきます。
 近年のプロ野球人気により、韓国でもプロ野球新人ドラフト会議の注目度が高まってきています。
 今回は韓国訪問中にドラフト会議が開催されるとのことで、見学することにしました。

 韓国プロ野球のドラフト会議は毎年8月に実施され、2011年は8月25日午後、ソウル市内のロッテワールドホテル(地下鉄2・8号線蚕室駅下車)の3階ホールで開催されました。
 一般のプロ野球ファンも無料で見学でき、会議が開始される1時間ほど前には会場の前に多数のファンたちが待っていました。


 また、この会議で指名が確実な高校生、大学生の野球部員たちも出席するようで、受付には選手たちの名札も置かれていました。

 今回のドラフト会議は、2012年から2軍リーグに参加する予定の新球団・NCダイノスが初めて出席することで注目されていました。
 すでに新球団への優遇措置として、ドラフト会議前に有望な2人の新人を優先指名することが認められていて、NCはイ・ミンホ投手(釜山高)、ノ・ソンホ投手(東国大)の2人の指名を発表していました。

 

  
 会議は予定通り14時に始まりました。

 NCの優先指名選手2名が発表されたあとは、前年(2010年)の公式戦下位チームから(最下位はハンファ)指名が進み、上位指名が予想されていたハ・ジュソク内野手(信一高)がハンファから1位で指名されました。 
 そして2010年7位だったネクセンがハン・ヒョンヒィ投手(慶南高)を指名と、淡々と指名が進んでいきます。
 韓国のプロ野球ドラフト会議は2009年より完全ウェーバー制で、米国・メジャーリーグと同じくドラフトでの指名重複はありません。 
 このドラフト会議はスポーツ専門チャンネルで中継されていて、注目選手は指名が発表されるたびに特別な紹介映像が流されていました。


 

 

 2巡目の指名が終わるとまたNCが特別に5名を指名し、3巡目の指名へと進みました。

 一般見学者の席は、プロ野球のユニフォームを着たファンだけではなく、おそらく指名が予定されている選手たちの親族や友人ではないかと思われる方々もいて、その選手が指名されると歓声を上げていました。
 4巡目以降の指名になると特別な映像が用意されていない場合も多く、ドラフト会議は淡々と進行していきました。

 ドラフト会議は10巡目まで指名できますが、トゥサン、ロッテ、LGの3球団は10巡目の指名を見送り、開始から1時間あまりで終了しました。

 
 ドラフト会議終了後は、このように既存8球団、NCのドラフト上位指名の選手たちが壇上に集まって、報道陣やファンたちからのフラッシュの光を浴びていました。

 

 また、この日は韓国代表ユニフォームを着た選手たちの姿が目立ちましたが、彼らは8月28日から日本・横浜市などで開催された第9回AAAアジア野球選手権の韓国代表に選ばれた高校生でした。


(ハンファ1巡目指名のハン・ヒョンヒィ投手と、サムソン3巡目指名のキム・ジフン投手。)


 そしてドラフト会議の会場のすぐ横の別室で、NCダイノス初となる新入団選手の記者会見があり、こちらも一般公開されていたので見学することにしました。

 壇上には優先指名で入団が決まっていたイ・ミンホ投手、ノ・ソンホ投手、今回のドラフト会議で1巡目の指名を受けたパク・ミヌ内野手(徽文高)、2巡目指名のナ・ソンボム投手(延世大)などが並び、球団幹部から真新しいユニフォームを着せてもらい、今後の抱負を語っていました。


(AAAアジア野球選手権韓国代表にも選ばれたイ・ミンホ投手。)


 このドラフト会議で指名された選手は、NCの優先指名も含めて94名です。
 そのうち何人がプロの輝かしい舞台でファンたちから熱い歓声で応援してもらうことができるのでしょうか。
 特にNCでプレーすることになった17名の新人選手たちが、新球団の未来を明るくしプロ野球をさらに発展させる原動力になることを願ってやみません。

(文責 : ふるりん