ＳＫ ４−１０ 統一 （日本・東京ドーム）
（勝）林岳平 １勝 （敗）チェ・ビョンニョン １敗
（本塁打） ＳＫ ： イ・ジニョン １号 統一 ： 劉芙豪 ２，３号、高志綱 １号、陳連宏 １号
日本代表・埼玉西武、中国代表・天津に連勝し決勝進出を確実にした韓国代表・ＳＫは、前回のアジアシリーズ2007で13−1と大勝した台湾代表・統一と対戦した。ＳＫは失点率の関係で、統一に大敗しなければ決勝に進出できた。
統一は1回裏ＳＫの先発チェ・ビョンニョンからチャンスを作ったが、無得点に終わった。ＳＫは2回表統一の先発林岳平から5番イ・ジニョンの本塁打で1点を先制した。しかし統一はチェ・ビョンニョンのけん制悪送球などによるチャンスで、6番陽森のタイムリーで1−1の同点とすると、7番劉芙豪の3ランで逆転した。さらに8番高志綱にも本塁打を打たれ、チェ・ビョンニョンは4回途中5失点でノックアウトされた。ＳＫは2番手チョン・ウラムが抑えこれ以上の追加点をこの回は許さなかったが、統一は5回裏ＳＫの3番手ユン・ギルヒョンから5番陳連宏の本塁打で1点を追加した。
ＳＫは6回表12番チョ・ドンファの2点タイムリーで6−3と3点差に迫ったが、3番キム・ジェヒョン、4番パク・チェホン、イ・ジニョンがあっさり倒れ波に乗れなかった。ＳＫは必死の継投で統一打線を抑えようとするが、統一は7回裏ＳＫの6番手イ・スンホから連続四死球でチャンスを作るが、代わった7番手の守護神チョン・デヒョンが相手の走塁ミスもあり何とかここを無失点でしのいだ。ＳＫは8回表統一の2番手蔡士勤から1番パク・チェサンのタイムリーで1点を返し、6−4のままなら失点率の関係でＳＫの決勝進出となるところだった。しかしＳＫはここでも代わった統一の3番手曽翊誠からチョ・ドンファ、キム・ジェヒョンの2人が倒れ、ダメを押せなかった。
すると統一は8回裏、チョン・デヒョンから微妙な判定の死球もあり無死1，2塁とチャンスを作ると、劉芙豪がこの試合2本目の3ランを打ちリードを広げた。さらに代わったＳＫの8番手キム・ウォンヒョンから代打許峰賓のタイムリーで1点を追加した。ＳＫは9回表統一の4番手アルバラードに抑えられてしまい、統一に大敗し2年連続の決勝進出を逃した。
ＳＫは先発チェ・ビョンニョンが4回に2本塁打を浴びてノックアウトされると、自慢のリリーフ陣がことごとく打たれてしまい、大敗を喫してしまった。また統一は外野守備に明らかな問題があり、与えなくてもいい点を次々に与えていたが、イ・ジニョン、キム・ジェヒョン、パク・チェホンなど経験豊富な打者が終盤ブレーキ役になってしまい、ダメを押せなかった。今季圧倒的な力で韓国シリーズを連覇し、韓国勢初のアジアシリーズ優勝も期待されたＳＫだが、前回大敗しＳＫへの復讐に燃えていた統一の執念に敗れたともいえよう。
今大会のＳＫは、韓国代表としてアジアの頂点に最も近かったチームだったと思われる。しかし、思わぬ大敗で足元をすくわれ、決勝の舞台にも進めなかった。国際大会という一発勝負の怖さを、嫌というほど思い知らされたであろう。今回の教訓を糧に、ＳＫやその他の韓国代表チームは、次回こそアジアの頂点に立てるようどんな相手でもしっかりと研究する姿勢を見につけてほしい。
（文責 ： ふるりん）
