DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  北京五輪カナダ戦、リュ・ヒョンジン(ハンファ)が完封し大会2勝目

韓国 1−0 カナダ  (北京・五棵松第2)
(勝)リュ・ヒョンジン 1勝  (敗)ジョンソン 1敗
(本塁打) 韓国 : チョン・グヌ 1号
 前日14日の中国戦は、雨天によるサスペンデッドゲームとなり決着がつかなかった北京五輪韓国代表は、2勝目を目指し、15日19時(日本・韓国時間)からカナダ代表と対戦した。2008年3月の世界最終予選で、韓国はカナダに敗れ全勝での1位通過を逃したため、五輪本番でのリベンジが期待された。韓国の先発はその時の敗戦投手だったリュ・ヒョンジン(ハンファ)で、カナダの先発は2003年、2005年と2年間キアに所属し、韓国の打者を知っているジョンソン(元大阪近鉄)だった。
 韓国は1回表3番チョン・グヌ(SK)のヒットを足がかりに4番イ・スンヨプ(読売)、5番キム・ドンジュ(トゥサン)の連続四球で2死満塁のチャンスを作ったが、得点できなかった。逆にリュ・ヒョンジンも1回裏カナダの3番ソーンダースに死球を許すと、盗塁を決められ2死2塁のピンチを招くが、ここは抑えた。韓国は3回表チョン・グヌの本塁打で1点を先制し、リュ・ヒョンジンも3回、4回、5回を3イニング連続で3者凡退に抑え、付け入る隙を与えない。だが打線がジョンソンの前から追加点を奪えない。
 カナダは6回裏、9番ガルシアのヒットなどで2死1,3塁のチャンスを作るが、4番ソーマンを打ち取りピンチをしのいだ。韓国は7回表先頭の6番イ・デホ(ロッテ)が四球を選び、好投していたジョンソンはここで2番手デービッドソンにマウンドを譲り、7番イ・ジニョン(SK)は送球が走者に当たる幸運な内野安打で無死1,2塁とチャンスを広げた。だが代走で登場した2塁走者コ・ヨンミン(トゥサン)は3塁への盗塁を失敗し、その後内野ゴロで走者が3塁に進んだものの、パスボールの際に3塁走者イ・ジニョンはホームでタッチアウトとなり、なかなか追加点を奪えない。
 カナダは8回裏2死3塁のチャンスを作るが、ここはリュ・ヒョンジンがまたもやピンチを脱した。結局韓国は追加点を奪えず9回裏を迎えた。9回のマウンドにはリュ・ヒョンジンが上がったが、先頭のソーンダースに安打を許し、1アウト後5番ウェグラルツのヒットで1死1,3塁とチャンスを広げられた。ここで6番ローリーがライトへフライを打ち上げたが、イ・ジニョンの強肩を恐れ3塁走者がスタートせず犠牲フライにはならなかった。次の打者が四球を選び、2死満塁と絶体絶命のピンチに陥ったが、リュ・ヒョンジンは最後の打者ラドマノビッチを外野フライに打ち取り、見事完封勝ちで韓国が2勝目をあげ、カナダに世界最終予選での借りを返した。両チーム3安打ずつの投手戦だった。
 リュ・ヒョンジンは6安打完封勝利と最高の成績を残し、まだ21歳ながらハンファのエースに成長した「怪物」は北京の大舞台でも結果を出した。打線では2試合連続3番でスタメン出場し決勝本塁打を打ったチョン・グヌが活躍し、代表でのレギュラーの座をほぼ確実にした。アメリカ、カナダと難敵に連勝した韓国代表は、16日20時(日本・韓国時間)から世界最終予選からの因縁が続く宿敵・日本と対戦する。
(文責:ふるりん)