DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  1次ラウンド緒戦、台湾相手に完勝  7日に2次ラウンド進出をかけ日本と対決

 
台湾 0−9 韓国  (日本・東京ドーム)

本塁打) 韓国 : イ・ジニョン 1号、チョン・グヌ 1号
 
 第2回WBC(ワールドベースボールクラシック)1次ラウンド緒戦を迎えた韓国代表は6日、2次ラウンド進出の第一関門となる台湾戦に臨んだ。韓国代表の先発はリュ・ヒョンジン(ハンファ)、台湾の先発は林振昌(インディアンス傘下マイナーリーグ)だった。
 リュ・ヒョンジンは1回表、先頭の1番林哲瑄に四球を与えてしまったが、続く2番蒋智賢(レッドソックス傘下A級)がバントを試みフライを打ち上げてしまい、リュ・ヒョンジンがキャッチし1塁走者も帰れず、併殺となってしまった。そして韓国は1回裏1番イ・ジョンウク(トゥサン)が四球、2番チョン・グヌ(SK)が死球、3番キム・ヒョンス(トゥサン)も死球と、3者連続四死球で満塁のチャンスを作る。ここで4番キム・テギュン(ハンファ)のタイムリーで韓国が2点を先制し、1死後6番イ・ジニョン(SK)の満塁本塁打で6−0と突き放した。北京五輪キューバ相手に好投し、今大会も期待された先発李振昌が1回を持たずノックアウトされ、台湾は2番手鄭凱文(阪神)をマウンドに送った。
 リュ・ヒョンジンは3回表先頭の7番潘武雄(統一)に死球を与えるが、1死後王勝偉(兄弟)を併殺打に打ち取り難を逃れた。台湾は3回裏から3番手廖干誠(兄弟)に投手を交代させ、これ以上の失点を防ごうとした。リュ・ヒョンジンは4回表先頭の林哲瑄に初ヒットを打たれたところで2番手ポン・ジュングン(LG)に交代した。そしてポン・ジュングンは1塁走者をけん制で刺すなど、ピンチの芽を事前に摘みった。
 
 追加点のほしい韓国は5回裏、廖干誠からキム・ヒョンスの2塁打、キム・テギュン死球で1死1,2塁のチャンスを作ると、練習試合から不調が続いた5番イ・デホ(ロッテ)のタイムリーで1点を奪った。さらに6回裏台湾の4番手林柏佑(国立体育学院)からイ・ジョンウクがヒットで出塁すると、チョン・グヌの2ランで9−0と大量リードを奪い、試合を決めた。韓国は7回表3番手イ・スンホ(SK)を登板させ無失点に抑えると、韓国はその裏イ・デホの2塁打、イ・ジニョンの四球でチャンスを作ったが、得点に結びつかなかった。
 韓国は8回表、開幕直前に代表へ召集した4番手イム・テフン(トゥサン)に交代させ、4番彭政閔の四球などで1,2塁のピンチを招いたが、ここもしのいだ。台湾は9回表イム・テフンから無死1,2塁のチャンスを作ったが、蒋智賢が併殺に倒れた。そして3番林益全が三振に倒れ、韓国が9−0で台湾に完封勝ちし、2次ラウンド進出に大きく前進した。


(先発として合格点の内容のリュ・ヒョンジン。)

 韓国は先発リュ・ヒョンジンだけでなく、ポン・ジュングン、イ・スンホなど左腕を3人連続で登板させ、右打者が多く左投手に弱いと言われた台湾打線を封じ込んだ。イム・テフンも初の韓国代表としての登板で制球を乱し走者を出したが、要所を抑え完封勝ちに貢献した。リュ・ヒョンジンは4回途中43球で降板し、球数制限のあるWBCでは早めに交代させ、今後の試合に起用する可能性が出てきた。
 打線では満塁本塁打を打ったイ・ジニョンが、前大会のWBCアジアシリーズなどで活躍してきた東京ドームでまた輝いた。その他練習試合などで不調だったイ・デホに復活の兆しが見え、ひじ痛で指名打者としてのみ起用が限定されているチュ・シンスもヒットを打つなど、活性化が見えてきた。

 東京ドームのレフトスタンドには、韓国から駆けつけた公式応援団が陣取り、韓国式の激しいまとまった応援を繰り広げていた。韓国は7日19時から2次ラウンド進出をかけて、最大の難敵・日本と対戦することになり、予告先発は大方の予想通り日本キラーの異名をとるキム・グァンヒョン(SK)となった。日本の予告先発は松坂(レッドソックス)と、日韓を代表する投手の投げあいとなり、大いに注目を集めると思われる。また、地元日本を応援する大観衆と、レフトスタンドや3塁側に散らばる韓国を応援する人々との応援合戦も白熱することであろう。