DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  韓国代表、台湾代表に敗れ3連覇は絶望的に  

台湾 4−2 韓国  (ドーハ)
(勝)郭泓志 1勝  (セーブ)姜建銘 1S (敗)ソン・ミンハン 1敗
本塁打) 台湾 : 陳𨉷基 1,2号
 アジア大会で3連覇を目指す韓国代表は30日15時(韓国時間)から、緒戦の強敵・台湾との事実上の決勝戦とも言える激闘を戦った。1名を除き22名を韓国プロ野球の選手で固めた韓国代表と、国内外のプロ選手を集めた台湾代表の一戦は、優勝候補どうしの対戦というだけでなく、アジアシリーズインターコンチネンタルカップと台湾に敗戦続きの韓国にとって、絶対負けられない誇りをかけた戦いだった。
 韓国の先発ソン・ミンハン(ロッテ)は3回まで1安打無失点と台湾をしっかりと抑えた。しかし韓国は台湾の先発郭泓志(米大リーグ・ドジャース)から2回、3回と先制点のチャンスを作るものの、2回は8番チョ・インソン(LG)が、3回は3番イ・ビョンギュ(LG)が三振し無得点に終わる。すると台湾は4回表3番陳𨉷基(米大リーグ・マリナーズ傘下AAA)の本塁打で1点を先制すると、さらにこの回5番林智勝(LA NEW)のタイムリーで1点を追加した。
 韓国も4回裏5番イ・ジニョン(SK)のタイムリーで1点を返したが、台湾は5回表8番謝佳賢(誠泰)の本塁打で1点を追加し、ソン・ミンハンをノックアウトする。この後韓国の2番手としてウ・ギュミン(LG)が登板した。韓国は6回裏、この回から登板した台湾の2番手姜建銘(読売)からイ・ジニョンの2打席連続タイムリーで3−2と1点差に迫る。だがこの追い上げムードも8回表、台湾が韓国の3番手チャン・ウォンサム(現代)が陳𨉷基にこの試合2本目の本塁打を打たれ、リードを2点に広げられる。
 結局韓国は9回表途中のリードされている場面で守護神オ・スンファン(サムソン)を投入し、必勝体勢を期した。そして9回裏姜建銘から2死2塁とチャンスを作るが、代打イ・テックン(現代)が内野ゴロに倒れ得点を奪えず、台湾に敗れてしまい大会3連覇は絶望的となった。
 台湾の10安打に対し韓国は11安打と相手のエラーもありチャンスは多かったが、これまで代表チームを支えてきた3番イ・ビョンギュが1安打、6番パク・チェホン(SK)が無安打とブレーキ役になってしまった。今季三冠王の4番イ・デホが3安打とチャンスメーカーに徹し、5番イ・ジニョンが2安打2打点と機能していただけに、前後を打つ2人のふがいなさが目立った。
 今大会の台湾代表はWBCを出場辞退した国内外の主力選手が結集し、WBCで韓国に敗れた雪辱を晴らさんとモチベーションが高かった。一方韓国はWBCで活躍したイ・スンヨプ(読売)、パク・チャンホ(米大リーグ・パドレス)などの海外組が参加せず、国内組だけと戦力的にやや見劣りした。だが若手野手が活躍し得点を奪った台湾に比べ、韓国の野手はベテランを中心に元気がなかった。今後は打線を中心とした代表選手の世代交代が必要ではないか、という声も上がっている。2007年秋の北京五輪予選に向け、非常に不安の残る敗戦となった。
 韓国代表は12月2日15時(韓国時間)から日本代表(大学・社会人選抜)と対戦し、今大会初勝利を狙う。


文責:ふるりん