DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

新外国人選手タイラー・サラディーノと契約  ラフと再契約せず

 サムソンライオンズは12月24日、2020年シーズンの新外国人選手としてタイラー・サラディーノ内野手(30)と契約金10万ドル、年俸70万ドル、インセンティブ10万ドルの総額最大90万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右打者タイラー・サラディーノは2010年、MLB(メジャーリーグベースボール)・シカゴホワイトソックスと契約、2015年に初めてホワイトソックスメジャーリーグに昇格した。2016年にはメジャーリーグで自己最多の93試合に出場、8本塁打・38打点・11盗塁を記録した。2018年シーズン途中の4月にトレードでミルウォーキーブルワーズへ移籍、2019年シーズンはブルワーズで28試合に出場、打率.123、2本塁打、8打点、2盗塁の成績で、ブルワーズ傘下のAAA級マイナーリーグのチームで79試合に出場、打率.287、17本塁打、64打点、8盗塁の成績だった。メジャーリーグでの通算5年間の成績は326試合に出場、打率.226、19本塁打、92打点、28盗塁。マイナーリーグでの通算9年間の成績は665試合に出場、打率.264、62本塁打、38打点、129盗塁。

 なお、年俸交渉で折り合わなかったとみられる外国人選手ダリン・ラフ内野手(33)の再契約は見送られた。右の強打者ラフはMLB・フィラデルフィアフィリーズで活躍し、2017年にサムソンと初めて契約、同年31本塁打・124打点で最多打点の個人タイトルを受賞した。2018年も33本塁打・125打点を記録するも、2019年シーズンは打率.292、22本塁打、101打点、6盗塁の成績だった。韓国での通算3年間の成績は404試合に出場、打率.313、86本塁打、350打点、13盗塁。

 サムソンは2020年シーズンの外国人選手として、2019年シーズン途中の8月に契約したベン・ライブリー投手と再契約を終えており、もう1名の新外国人選手と契約すると思われる。

 

(12月24日時点の為替レート:10万ドルが1094万1000円。)

 

(文責:ふるりん

新外国人選手、ラウル・アルカンタラ(元KT)と契約

 トゥサンベアースは12月23日、2020年シーズンの新外国人選手としてラウル・アルカンタラ投手(27)と総額70万ドルで契約した。

 ドミニカ共和国出身の右腕アルカンタラは2016〜2017年にMLB(メジャーリーグベースボール)・オークランドアスレチックスで登板し、2019年シーズンはKTウィズと契約、韓国1年目で27試合に登板、11勝11敗、防御率4.01の成績だったが、シーズン終了後自由契約となった。トゥサンでは最多勝(20勝)、レギュラーシーズンMVP(最優秀選手)などを受賞し韓国シリーズ優勝に貢献したジョシュ・リンドブロムがMLB移籍を希望し自由契約となりミルウォーキーブルワースと3年契約を結んだため、代役となる外国人選手を探していた。そこで韓国での経験がありまだ年齢も若いアルカンタラを選んだと思われる。なお、トゥサンはすでに2020年シーズンの新外国人選手としてクリス・フレクセン投手とも契約し、もう1名外国人選手と契約する見込みである。

 

(12月23日時点での為替レート:10万ドルが1093万4000円。)

 

 

(文責:ふるりん

ジェリー・サンズ、日本プロ野球・阪神と契約

 2018年シーズン途中から2019年シーズン終了までキウムヒーローズ(2018年はネクセンヒーローズ)と契約していた外国人選手ジェリー・サンズ外野手(32)は12月20日、日本プロ野球阪神と契約した。

 2011年から2016年までロサンゼルスドジャース、シカゴホワイトソックスなどMLB(メジャーリーグベースボール)の複数の球団で活躍した右打者のジェリー・サンズは、2018年シーズン途中の8月にネクセンと契約し、2019年は改称されたキウムと再契約した。2019年シーズンは139試合に出場、打率.305、28本塁打、113打点、1盗塁の成績で、打点王の個人タイトルを受賞した。韓国での2年間の通算成績は164試合に出場、打率.306、40本塁打、150打点、1盗塁。キウムは2020年シーズンもサンズと再契約する意向だったが、交渉が折り合わなかった。そのためキウムは2020年シーズンの新外国人選手としてテイラー・モッター内野手と契約している。

 

(文責:ふるりん

FAオ・ジファンと再契約

 LGツインスは12月20日、2020年のFA(フリーエージェント)選手となっていたオ・ジファン内野手(29)と契約期間4年、契約金16億ウォン、年俸6億ウォンの総額40億ウォンで再契約した。

 左打者のオ・ジファンは高校卒業後の2009年にLGへ入団し、2010年、125試合に出場しショートのレギュラーに定着し、その後も主力選手として攻守に欠かせない存在となった。2018年アジア競技大会に韓国代表として出場、優勝により兵役免除の恩典を受けた。2019年シーズンは134試合に出場、打率.252、9本塁打、53打点、27盗塁の成績で、シーズンオフに初めてFAを申請し承認された。プロ11年間の通算成績は1207試合に出場、打率.261、1057安打、103本塁打、530打点、188盗塁。

 

(12月20日の為替レート:1億ウォンが943万435円。)

 

(文責:ふるりん

FAソン・ウンボムと再契約

 LGツインスは12月18日、2020年のFA(フリーエージェント)選手となっていたソン・ウンボム投手(35)と契約期間2年、契約金3億ウォン、年俸(インセンティブあり)7億ウォンの総額最大10億ウォンで再契約した。

 右腕のソン・ウンボムは高校卒業後、2003年にSKへ入団し、新人の年に一軍で45試合に登板、6勝を記録した。その後SKの主力投手に成長、2009年に自己最多の12勝を記録するなど、主に先発として起用され2010年まで3度の韓国シリーズ優勝に貢献した。また2010年アジア競技大会韓国代表に選ばれ優勝したため、兵役免除の恩典を受けた。2013年シーズン途中の5月にキアへトレードで移籍し、2014年シーズン終了後に初めてFAとなりハンファへ移籍した。

 ハンファでは不振が続いたが、2018年は自己最多の68試合に登板、7勝10ホールドを記録するなどリリーフとして活躍した。だが2019年シーズンは不調で未勝利が続くと、7月にLGへトレードで移籍してから復調し2チーム合計で63試合に登板、2勝6敗1セーブ9ホールド、防御率5.25の成績でオフシーズンに2度目のFAとなった。プロ17年間の通算成績は560試合に登板、81勝90敗25セーブ45ホールド、防御率4.60。LGでは投手陣の世代交代が進む中、経験豊富なベテランとして重宝されると思われる。

 

(12月18日時点の為替レート:1億ウォンが約939万1400円。)

 

(文責:ふるりん

キム・グァンヒョン、MLBセントルイスカーディナルスと2年契約

 SKワイバーンスからポスティングでMLB(メジャーリーグベースボール)への移籍の手続きを進めていたキム・グァンヒョン投手(31)は韓国時間12月18日(アメリカ合衆国時間12月17日)、セントルイスカーディナルスと2年総額800万ドルで契約した。

 

 左腕キム・グァンヒョンは高校卒業後2007年にSKへ入団、新人ながらも大胆な投球フォームからの速球やスライダーで相手打者を翻弄、トゥサンとの韓国シリーズで好投しSKの初優勝に貢献した。2008年は16勝で最多勝、SKの韓国シリーズ2連覇と韓国代表では北京オリンピック優勝に貢献した。2010年にも17勝で最多勝となりSKの3度目の韓国シリーズ優勝に貢献するも、その後は体調不良などで不振に陥った。2013年に10勝を記録し復調すると、13勝を記録した2014年シーズンオフにポスティングでのMLB移籍を図ったが、入札相手のサンディエゴパドレスとの交渉が不発で移籍しなかった。

 2016年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)となったが、ひじの手術を受けるためSKと再契約し、2017年は1試合も登板しなかった。2018年は11勝をあげSKの4度目の韓国シリーズ優勝に貢献すると、2019年シーズンは31試合に登板、17勝6敗、防御率2.51の成績で、11月にはWBSCプレミア12に韓国代表として出場、オープニングラウンドのカナダ戦で先発し勝利投手となるも、スーパーラウンドの台湾戦では4回途中3失点で降板し敗戦投手となってしまった。同大会終了後にSKよりかねてからの夢であったMLBへの挑戦が許可され、KBO(韓国野球委員会)からMLBへのポスティングによる移籍の手続きにより交渉を進めていた。カーディナルスでは他の投手と先発ローテーションの座を争うとみられる。2019年シーズンまでの個人通算成績は298試合に登板、136勝77敗2ホールド、防御率3.27。

 

(文責:ふるりん

2020年レギュラーシーズン、3月28日開幕

 KBO韓国野球委員会)は12月16日、2020年レギュラーシーズンの日程を発表した。開幕戦は3月28日(土)となった。

 

【2020年 レギュラーシーズン開幕戦】

(2020年3月28日、試合開始時刻は未発表)

サムソン-SK(仁川)

ロッテ-トゥサン(ソウル・蚕室)

KT-ハンファ(大田)

LG-キウム(ソウル・高尺)

NC-キア(光州)

 

 試合数は従来通り各球団144試合ずつで合計720試合が行われる。レギュラーシーズンの前に、3月14日から24日まで示範競技が開催される(詳細な日程は未発表)。なお、野球韓国代表が2019 WBSCプレミア12で2020年東京オリンピック野球出場権を獲得し一流プロ選手が主体として構成される韓国代表チームを派遣するため、7月24日から8月10日までレギュラーシーズンは中断となる。現時点で発表された日程では9月30日で全10球団がレギュラーシーズンを一斉に終える予定となっているが、雨天などで中止になった試合は後日、10月1日以降の追加日程として発表される。レギュラーシーズン終了後は、例年通りだと上位5チームが出場し年間優勝チームを決定する韓国シリーズなどポストシーズンが開幕する。

 

(文責:ふるりん