DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

新外国人選手ダン・ストレイリー投手と契約  ブルックス・ラリーとは再契約せず

 ロッテジャイアンツは、2020年シーズンの新外国人選手としてダン・ストレイリー投手(31)と契約金30万ドル、年俸50万ドルの総額80万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右腕ダン・ストレイリーは2009年にMLB(メジャーリーグベースボール)・オークランドアスレチックスと契約、2012年にアスレチックスで初めてメジャーリーグに昇格した。2013年には10勝を記録するも、2014年シーズン途中の7月にトレードでシカゴカブスに移籍した。2015年はヒューストンアストロズと契約するも未勝利に終わり、2016年はシンシナティレッズで自己最多のシーズン14勝を記録した。2017年よりトレードでマイアミマーリンズに移籍し、10勝を記録した。

 2019年シーズンはボルティモアオリオールズと契約し14試合に登板、2勝4敗、防御率9.82の成績だった。その後オリオールズフィラデルフィアフィリーズ傘下のAAA級マイナーリーグで合計12試合に登板、5勝4敗、防御率3.76の成績だった。メジャーリーグ8年間の通算成績は156試合に登板、44勝40敗、防御率4.56。マイナーリーグ9年間の通算成績は159試合に登板、62勝49敗、防御率3.91。

 なお、これにより2015年から5年間ロッテと契約していた外国人選手ブルックス・ラリー投手(31)とは外国人選手枠の関係で再契約しないことになった。2019年シーズンの成績は30試合に登板、5勝14敗、防御率3.88で、チームが最下位に低迷した影響でリーグ最多敗戦を記録した。韓国での通算5年間の成績は152試合に登板、48勝53敗、防御率4.13。これでロッテはすでに契約を終えたエイドリアン・サンプソン投手、ディクソン・マチャド内野手、今回契約したダン・ストレイリー投手と2020年シーズン当初の外国人選手3名の枠はすべて新外国人選手となった。

 

(12月14日時点の為替レート:10万ドルが1093万6000円。)

 

(文責:ふるりん

アンヘル・サンチェス、日本プロ野球・読売と契約

 2018年から2019年までSKワイバーンスで外国人選手として活躍したアンヘル・サンチェス投手(30)は12月13日、日本プロ野球・読売と契約した。

 ドミニカ共和国出身の右腕サンチェスは2018年よりSKと契約し、同年のレギュラーシーズンでは主に先発として起用され8勝を記録、韓国シリーズではリリーフとして起用され好投しSKの8年ぶり4度目の優勝に貢献した。2019年シーズンは先発として起用され28試合に登板、17勝5敗、防御率2.62の成績で、キム・グァンヒョンと並ぶチーム最多勝だった。韓国での2年間の通算成績は57試合に登板、25勝13敗、防御率3.68。なお、SKはサンチェスに2020年シーズンの再契約の意思がないことを確認していたため、すでに代役の外国人選手としてリカルド・ピント、ニック・ギンガムの2名の投手と契約している。

 

(文責:ふるりん

ユン・ソンミン投手、現役引退

  キアタイガーズのユン・ソンミン投手(33)は12月13日、現役引退を表明した。

 右腕ユン・ソンミンは高校卒業後の2005年キアへ入団し、新人の年から一軍で中継ぎとして活躍し、2006年には抑えを任され19セーブを記録した。2007年は先発に転向しチームが最下位(当時は8球団制)に低迷したこともありリーグ最多の18敗を喫した。だが2008年は14勝を記録、最優秀防御率(2.33)の個人タイトルも受賞し、同年の北京オリンピック野球に韓国代表として出場し、優勝で兵役免除の恩典を受けた。

 2011年最多勝(17勝)、最優秀防御率(2.45)、最多奪三振(178)、レギュラーシーズンMVP(最優秀選手)などの個人タイトルを受賞した。2013年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)となり、2014年はMLB(メジャーリーグベースボール)・ボルティモアオリオールズと契約するも、メジャーリーグでは登板できなかった。2015年よりキアと4年契約を結び同年は抑えとして起用され30セーブを記録するも、その後故障に悩まされ2017年は一軍登板がなかった。

 2018年は一軍で主にリリーフとして起用されるも0勝8敗11セーブ、防御率6.75と成績は悪化した。2019年シーズンも結局故障で一軍登板できず、リハビリに努めるも以前のような投球が難しくなったため引退を決意したと述べた。韓国でのプロ14年間の通算成績は398試合に登板、77勝75敗86セーブ18ホールド、防御率3.29。なお北京オリンピック以外にも2006年と2010年のアジア競技大会、2009年と2013年のWBC(ワールドベースボールクラシック)の韓国代表に選ばれ出場した。

 

(文責:ふるりん

 

新外国人選手テイラー・モッター内野手と契約  ジェリー・サンズとは契約せず

 キウムヒーローズは12月12日、2020年シーズンの新外国人選手としてテイラー・モッター内野手(30)とイ、インセンティブ含め総額年俸35万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右打者テイラー・モッターは2011年にMLB(メジャーリーグベースボール)・タンパベイレイズと契約、2016年にレイズで初めてメジャーリーグに昇格した。2017年よりトレードでシアトルマリナーズへ移籍、2017年はマリナーズで92試合に出場した。2018年シーズン途中の5月にミネソタツインズへ移籍した。2019年シーズンはデトロイトタイガース、オークランドアスレチックスのAA級マイナーリーグで合計70試合に出場、打率.206、8本塁打、28打点、4盗塁の成績だった。またアトランティックリーグのニューブリテンビーズにも所属していた。メジャーリーグ3年間の通算成績は143試合に出場、打率.191、10本塁打、37打点、13盗塁。マイナーリーグ9年間の通算成績は735試合に出場、打率.258、81本塁打、344打点、144盗塁。内野のすべての守備位置を守れるユーティリティープレイヤーという評価である。

 なお、これにより2019年シーズンに打点王の個人タイトルを受賞したが、年俸交渉が難航していたと伝えられていたキウムのジェリー・サンズ外野手(32)の再契約は見送られた。キウムは2019年シーズンに契約していたジェイク・ブリガム投手(31・元東北楽天)、エリック・ヨキシュ投手(30)の2名の外国人選手とはすでに再契約を終えており、2020年シーズン当初の外国人選手3名の枠をすべて埋めた。

 

(12月12日時点の為替レート:10万ドルが1086万6100円。)

 

(文責:ふるりん

新外国人選手ドリュー・ギャニオン投手と契約

 キアタイガーズは12月10日、2020年シーズンの新外国人選手としてドリュー・ギャニオン投手(29)と契約金20万ドル、年俸65万ドルの総額85万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右腕ドリュー・ギャニオンは2011年よりMLB(メジャーリーグベースボール)・ミルウォーキーブルワーズと契約したがメジャーリーグに昇格できず、2017年にロサンゼルスエンゼルスと契約した。2018年より契約したニューヨークメッツで初めてメジャーリーグに昇格し2勝を記録した。2019年シーズンはメッツで18試合に登板、3勝1敗、防御率8.37の成績だった。またメッツ傘下のAAA級マイナーリーグのチームで15試合に登板、6勝5敗、防御率2.32の成績だった。メジャーリーグ2年間の通算成績は23試合に登板、5勝2敗、防御率7.32。マイナーリーグ9年間の通算成績は223試合に登板、44勝50敗2セーブ、防御率4.54。

 キアは2019年シーズン途中の5月から契約していた外国人選手プレストン・タッカー外野手(29)と再契約し、11月に新外国人選手アーロン・ブルックス投手(29)とも契約したため、2020年シーズン当初の外国人選手3名の枠をすべて埋めた。

 

(12月10日時点の為替レート:10万ドルが1086万5000円。)

 

(文責:ふるりん

2019年ゴールデングラブ賞発表

 12月9日、2019年プロ野球シーズンで指名打者を含むポジション別に活躍した選手を表彰するゴールデングラブ賞の受賞式がソウル市内で開かれた。受賞者はプロ野球関係の取材を担当したメディア関係者による投票で決定された。

 

【2019年ゴールデングラブ賞 受賞者】

投手 : リンドブロム(トゥサン)   30試合 20勝3敗 防御率2.50

捕手 : ヤン・ウィジ(NC)  118試合 打率.354 20本塁打 68打点 4盗塁

一塁手 : パク・ピョンホ(キウム)  122試合 打率.280 33本塁打 98点 0盗塁

二塁手 : パク・ミヌ(NC)  125試合 打率.344 1本塁打 45打点 18盗塁

三塁手 : チェ・ジョン(SK)  141試合 打率.292 29本塁打 99打点 3盗塁

遊撃手 : キム・ハソン(キウム) 139試合 打率.307 19本塁打 104打点 33盗塁

外野手 : サンズ(キウム)   139試合 打率.305 28本塁打 113打点 1盗塁   

      イ・ジョンフ(キウム)  140試合 打率.336 6本塁打 68打点 13盗塁

      ロハス(KT)    142試合 打率.322 24本塁打 104打点 4盗塁 

指名打者 : フェルナンデス(トゥサン)  144試合 打率.344 15本塁打 88打点 1盗塁

※成績は2019年レギュラーシーズン。

 

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2019年ゴールデングラブ受賞者(外国人選手はコーチなどが代理に受賞)

 有効投票347票のうち、最多得票は325票のキム・ハソンだった。チーム別では、韓国シリーズ準優勝のキウムから最多の4名が選出された(優勝のトゥサンからは2名)。韓国2年目の外国人選手サンズ、3年目のロハス、1年目のフェルナンデスは初受賞となり、リンドブロムを含め外国人の4名受賞は史上最多となった。なお、2019年シーズン終了後にトゥサンから自由契約となり韓国を去ると思われるリンドブロム以外の外国人選手は授賞式を欠席した。

 

(文責:ふるりん

新外国人選手クリス・フレクセン投手と契約

 トゥサンは12月8日、2020年シーズンの新外国人選手としてクリス・フレクセン投手(25)と総額100万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右腕クリス・フレクセンは2012年にMLB(メジャーリーグベースボール)・ニューヨークメッツと契約し、2017年にメッツで初めてメジャーリーグに昇格し3勝を記録した。2019年シーズンはメッツで9試合に登板、0勝3敗、防御率6.59の成績だった。またメッツ傘下のAAA級マイナーリーグチームで26試合に登板、5勝3敗、防御率4.46の成績だった。メジャーリーグでの通算3年間の成績は27試合に登板、3勝11敗、防御率8.07。マイナーリーグでの通算8年間の成績は122試合に登板、43勝31敗、防御率3.61。

 トゥサンは2019年シーズンの外国人選手として契約していたジョシュ・リンドブロム投手、セス・フランコフ投手とは再契約しないことにしたため、代役となるもう1名の別の外国人選手と契約すると思われる。

 

(12月8日時点での為替レート:10万ドルが1086万円。)

 

(文責:ふるりん