2年連続ポストシーズン進出なるか
就任1年目のハン・ヨンドク監督の指揮の下、ハンファは2018年に11年ぶりのポストシーズン進出を果たすも、準プレーオフでネクセン(現キウム)に敗れた。しかしながら10年あまりの長い低迷から抜け出したハンファには、例年になく期待が集まっている。
【投手陣】
〈先発〉
◎サーポルド、◎△チャド・ベル、キム・ジェヨン、キム・ミヌ、△パク・チュホン
〈リリーフ〉
△チョン・ウラム、パク・サンウォン、ソン・ウンボム、ソ・ギュン、ソン・チャンシク、イ・テヤン、チャン・ミンジェ、△キム・ボムス、アン・ヨンミョン
注 : ◎は新加入、△は左腕
新外国人選手サーポルド、チャド・ベルの2名には先発の軸としての働きが求められる。課題は韓国人選手で信頼できる先発投手が少ないことで、キム・ミヌ、パク・チュホンなどの若手の成長を待つしかない。
2018年、ハンファのリリーフ陣はリーグで最も安定感があり、手薄な先発投手陣を補っていた。抑えはベテランのチョン・ウラムが不動であり、層の厚い右の中継ぎ陣が2019年シーズンもチームの命運をにぎると思われる。
【打撃陣】
〈先発予想〉
1.チョン・グヌ(中)
2.ソン・グァンミン(三)
3.ホイング(右) △
4.キム・テギュン(指)
5.イ・ソンヨル(一) △
6.ハ・ジュソク(遊) △
7.ヤン・ソンウ(左)
8.ハ・ジュソク(遊) △
9.チョン・ウヌォン(二) △
〈控え〉
(捕手) チ・ソンジュン、◎キム・ジョンミン
(内野手) △カン・ギョンハク、△オ・ソンジン、◎ピョン・ウヒョク、キム・テヨン、◎ノ・シファン
(外野手) △イ・ヨンギュ、△チャン・ジンヒョク、ぺク・チャンス、チェ・ジンヘン
注 : ◎は新加入、△は左打者。
特に注目を集めているのは36歳のチョン・グヌのセンターへのコンバートだ。長く韓国野球界を代表する二塁手として活躍してきたが、二塁の座を19歳の高卒2年目の若手チョン・ウヌォンに譲ることになった。内野には他にもノ・シファン、ピョン・ウヒョクといった素質あふれる高卒新人がいて、チームの世代交代の起爆剤になりうる。
打線の軸は2018年にチーム最多本塁打(34)のイ・ソンヨル、チーム最多打点(110)のホイングとなるが、近年故障がちで出場機会が減っている36歳のベテランとなったキム・テギュン(元千葉ロッテ)も復活を期待したい。イ・ソンヨル、キム・テギュンを押しのけて25歳のハ・ジュソクが中軸を打つようになると、チームの活性化はさらに進むであろう。
ハンファは1999年の韓国シリーズ優勝以来20年近く王座から遠ざかっている。戦力的にはSK、トゥサンと比べ見劣りしてしまうため優勝候補に上げる声は少ないが、2年連続のポストシーズン進出(レギュラーシーズン5位以上)は十分に可能な戦力である。チームの将来を考える上でも重要な1年になりそうだ。
【本拠地】
大田・ハンファ生命イーグルスパーク
大田(テジョン)は韓国中西部の地方都市で、ソウルから南部への鉄道・高速道路の分岐点と交通の要所にある。1986年の球団創設(1993年までピングレイーグルス)以来本拠地としてきたハンバッ総合運動場野球場は、プロ野球開催時に「ハンファ生命イーグルスパーク」の球場名で呼ばれている。応援ステージは外野1塁側に設けられ、8回裏ハンファの攻撃の際、1アウトから応援団長の笛の音だけで「チェ!ガン!ハン!ファ!」と大声でファンが叫ぶ応援(通称:肉声応援)が名物となっている。
2019年シーズンは、例年になくシーズンチケットの売れ行きがよいため、チームが好調の場合土日・休日の試合は完売が予想される。小ぢんまりとした地方都市の球団ならではの応援の雰囲気を味わってほしい。
なお、主催試合は大田より40kmほど北の地方都市・清州(チョンジュ)で開催されることがある。
[交通アクセス]
Korail、大田都市鉄道1号線大田駅からバス(111-1番など)、タクシーで10分程度。
大田都市鉄道1号線・中央路(チュンアンノ)駅から111番バス、タクシーで5分程度。
(文責:ふるりん)