3月24日にプロ野球レギュラーシーズンが開幕し、韓国にも野球の季節が本格的に到来しました。
3月末の韓国・首都圏は比較的気温が高く、桜があちこちで開花する中で週末は大勢の観客が野球場に詰め掛けていました。
今日は水原(スウォン)に新球団として誕生し、2015年の一軍参入から3年が過ぎて地域に定着しつつあるKTウィズの本拠地開幕戦の様子をお伝えいたします。
試合は金曜日ですと18時半開始が一般的ですが、この日は試合前に開幕セレモニーが行われたため19時開始となりました。
また一塁側の応援席は、2018年こそ念願の最下位脱出を願うKTファンで埋め尽くされていました。
2018年のKTウィズには、待望の生え抜きのスター選手が登場しました。
大型高卒新人のカン・ベッコです。
高校時代は投手、捕手で出場していましたが、プロでは外野手、主にレフトとして試合に出場しています。
開幕前の海外キャンプからその長打力や打撃技術は高く評価され、3月24日のレギュラーシーズン開幕戦:キア戦の第1打席で本塁打を記録しました。
この試合でも6回裏に水原KTウィズパークでの初本塁打を記録し、18歳ながらスターのオーラや輝きを放っていました。
KTウィズの応援団長といえば、2015年からキム・ジュイル氏です。
独特の口調でファンを盛り上げるのが上手で、「ウィズ」(英語で魔法使いの意味)というチーム名にちなみ、5回裏終了後には応援ステージでマジックショーを披露することもあります。
この日のマジックは、箱の中に入っているのは何か?というクイズ形式で、正解者にはちょっとした景品が送られていました。
1塁側応援席の奥に目をやると、赤いらせん状の構造物がライトポール付近に見えます。
これは真夏のナイターで「ウォーターフェスティバル」と称して納涼のため大量の水しぶきが応援ステージからファンに浴びせかけられ、その際に開放されるウォータースライダーです。
KTファンたちは魔法にかけられたかのように一体となり、チームへと声援を送り続けます。
試合はトゥサンが3回表に3点を先制し、KTも6回裏のカン・ベッコの本塁打で1点を返し、7回裏に1点差としますが、トゥサン8回表に3点を追加してあいにくKTは2-6で敗れ、本拠地での初戦を勝利で飾ることはできませんでした。
しかしカン・ベッコ以外にもファン・ジェギュンなどが加わったKT打線は強力となり、最下位脱出の可能性を感じさせる戦いが続いています。
世界文化遺産・水原華城の伝統的意匠を感じさせ、最新のエンターテイメント要素に満ち溢れたボールパークと、KTウィズのさらなる発展を願うばかりです。
(文責:ふるりん)