DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ドリームチーム、本塁打攻勢で勝利  オールスターMVPはチェ・ジョン(SK)

ドリーム 13−8 ナヌム  (大邱
(勝)ニッパート(トゥサン)  (敗)ヤン・ヒョンジョン(キア)
本塁打) ドリーム : チェ・ジョン(SK) 2、イ・デホ(ロッテ) 2、ク・ジャウク(サムソン)  ナヌム : チェ・ヒョンウ(キア)、ナ・ソンボム(NC)、イ・ヒョンジョン(LG)


 プロ野球の年に一度の祭典、2017年プロ野球オールスター戦は15日、初めて大邱サムソンライオンズパークで開催された。試合開始前には出場選手のサイン会、パーフェクトヒッターコンテストが開催された。始球式は、1995年から現在に至るまで(2004年から2011年までは日本プロ野球に在籍)までサムソンの看板打者として活躍を続けているイ・スンヨプ(元オリックス)の長男が努めた。捕手役は父親のイ・スンヨプ、打者役は次男であった。


(始球式を終えたイ・スンヨプ親子。)


 ドリームオールスター(以下ドリーム)は1回表、ナヌムオールスター(以下ナヌム)の先発ヤン・ヒョンジョン(キア)から3番チェ・ジョン(SK)、4番イ・デホ(ロッテ・元福岡ソフトバンク)の2者連続本塁打で2点を先制した。ナヌムは1回裏にドリームの先発ニッパート(トゥサン)から1番の高卒新人イ・ジョンフ(ネクセン)がヒットで出塁し、史上最年少の18歳でプロ野球オールスター戦に出場している才能を改めて見せつけたが、この回は無得点だった。ナヌムの2番手イム・チャンギュ(LG)は2回表を無失点に抑えた。


(オールスター戦出場・初安打最年少記録を更新した18歳のイ・ジョンフ。)


 ドリームは3回表、ナヌムの3番手ペ・ヨンス(ハンファ)から1番ク・ジャウク(サムソン)の本塁打、チェ・ジョン、イ・デホの2打席・2者連続本塁打、8番イ・ジヨンのタイムリーで5点を追加し、2番手ケリー(SK)は2回裏から3回裏まで2回連続三者凡退に抑えた。ドリームは4回表にナヌムの4番手キム・ジンソン(NC)から5番イ・スンヨプ、6番チョン・ジュヌ(ロッテ)のタイムリーで3点を追加し、3番手フィアベンドも4回裏を無失点に抑えた。ドリームは5回表にナヌムの5番手ウォン・ジョンヒョン(NC)からク・ジャウクのタイムリーで1点を追加し、5番手ラリー(ロッテ)も5回裏を無失点に抑えた。
 5回裏終了時には、14日の予選を勝ち抜いたイ・デホ、ロサリオ(ハンファ)がホームランレース決勝で対戦し、ロサリオが8本で優勝した。



(ホームランレースで優勝したロサリオ。)


 試合再開後ナヌムの6番手キム・ユンドン(キア)は6回表、ドリームの5番手チャン・ピルジュン(サムソン)は6回裏を無失点に抑えた。ナヌムの7番手キム・サンス(ネクセン)は7回表を無失点に抑え、7回裏にドリームの6番手シム・チャンミン(サムソン)から途中出場の8番ユ・ガンナム(LG)への押し出しの死球で1点を返した。
 ドリームは8回表にナヌムの8番手チョン・ウラム(ハンファ)から途中出場の9番イ・ウォンソク(サムソン)のタイムリーで1点を追加した。ナヌムは8回裏にドリームの7番手キム・ジェユン(KT)から4番チェ・ヒョンウ(キア)の本塁打で3点を返した。ドリームは9回表にナヌムの9番手イム・チャンミン(NC)から途中出場の4番エバンス(トゥサン・元東北楽天)のタイムリーで1点を追加した。ナヌムは9回裏にドリームの8番手イ・ヒョンスン(トゥサン)から9番キム・ソンビン(キア)のタイムリー、途中出場の1番ナ・ソンボム(NC)、途中出場の3番イ・ヒョンジョン(LG)の本塁打で4点を返した。9番手パク・セウン(ロッテ)が相手の反撃を断ち、ドリームオールスターが3回連続で勝利した。


 注目されたオールスターMVP(最優秀選手)であるが、先制点などの2本塁打3打点と活躍したチェ・ジョンがSKの選手として初めて受賞した。2017年公式戦ではこれまで31本塁打でリーグトップの勢いをそのままオールスター戦にも持ちこんだ。そのほかには優秀打者賞は2本塁打イ・デホ、優秀投手賞は2回を無失点に抑えたケリーがそれぞれ受賞した。


 前夜の7月14日に雨のためフューチャースオールスター戦が降雨コールドゲームとなり、行事の一部も中止となるなど天気が不安視されたオールスター戦であるが、試合開始を前に雨もやみ、プロ野球10チームの選手・関係者・ファンたちすべてが夏の夜の祭典を心行くまで楽しんだ。順位争いが激化し終盤に向けてさらなる熱戦が期待される公式戦・レギュラーシーズンは、7月18日(火)より再開される。



(文責 : ふるりん