DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ナヌムオールスター、4年ぶりの勝利  オールスターMVPはキム・ハソン(ネクセン)

ナヌム 10−6 ドリーム  (蔚山
(勝)ニッパート(トゥサン)  (敗)ヤン・ヒョンジョン(キア)
本塁打) ナヌム : ホイング(ハンファ)、ユ・ガンナム(LG)、キム・ハソン(ネクセン) 2  
 

 プロ野球年に一度のスターたちの競演、2018年オールスター戦は初めて蔚山文殊野球場で開催された。始球式は1992年にロッテを韓国シリーズ優勝に導いたカン・ビョンチョル元監督が努め、打席には2017年で現役を引退したイ・スンヨプKBO韓国野球委員会広報大使が立った。


(オールスター戦の始球式で打席に立ったイ・スンヨプ。)


 ドリームオールスター(以下ドリーム)の先発リンドブロム(ロッテ)、ナヌムオールスター(以下ナヌム)の先発ソーサ(LG)はそれぞれ1回を無失点に抑えた。ナヌムは2回表にドリームの2番手サンチェス(SK)から5番ホイング(ハンファ)、8番ユ・ガンナム(LG)の本塁打で3点を先制し、2番手サンプソン(ハンファ)は2回裏を無失点に抑えた。なお2回裏にノ・スグァン(SK)が打席に立った際、「ノートバイ」のニックネームにちなみオートバイ用のヘルメットをかぶったが、三振に倒れた。ナヌムは3回表にドリームの3番手クム・ミンチョル(KT)から代打キム・ハソン(ネクセン)の本塁打で1点を追加し、3番手キム・ジヨン(LG)は3回裏を無失点に抑えた。


(オートバイ用のヘルメットをかぶり打席に立ったノ・スグァン。)


 ナヌムは4回表にもドリームの4番手キム・ジェユン(KT)から3番アン・チホン(キア)のタイムリーで1点を追加し、4番手チョン・チャンホン(LG)は4回裏を無失点に抑えた。ドリームの5番手チン・ミョンホ(ロッテ)は5回表、ナヌムの5番手ソ・ギュン(ハンファ)は5回裏を無失点に抑えた。5回終了後、13日に予選が行われたホームラン王レースの決勝が行われ、ドリームのイ・デホ(ロッテ)がナヌムのホイングをやぶって優勝した。


(ホームラン王レースで優勝したイ・デホ。)


 ドリームの6番手の高卒新人カン・ベッコ(KT)は外野手として登録されているが、高校時代投手だった経験を生かして6回表に登板し2者連続で三振を奪った。ドリームはこの回途中から7番手パク・チグク(トゥサン)を登板させた。ここでカン・ベッコは外野の守備についたため規定によりドリームは指名打者を解除し投手が打席に立つことになった。そしてドリームは6回裏にナヌムの6番手イ・ボグン(ネクセン)から投手パク・チグクのヒットなどでチャンスを作ると、途中出場の4番キム・ソンヒョン(SK)、5番イ・ジェウォン(SK)、6番チェ・ジョン(SK)、7番オ・ジェウォン(トゥサン)のタイムリーで5-5の同点に追いついた。
 7番手キム・ユンドン(キア)は勝ち越し点を与えず、ナヌムは7回表にパク・チグクからホイングのタイムリーで1点を勝ち越し、代わったドリームの8番手チャン・ピルジュン(サムソン)から7番ソン・グァンミン(ハンファ)のタイムリーで1点を追加した。まだ18歳のカン・ベッコは7回裏にキム・ユンドンからオールスター戦史上最年少安打記録となるヒットを記録し、投打両方で結果を残した。


(オールスター戦のマウンドに上がった高卒新人カン・ベッコ。)


 ナヌムは8回表にドリームの9番手フランコフ(トゥサン)からキム・ハソンのこの試合2本目の本塁打で3点を追加し、8番手イ・ミンホ(NC)は8回裏まで無失点に抑えた。ドリームの10番手ハム・トクチュは9回表に追加点を与えなかった。ドリームは9回裏にナヌムの9番手チョン・ウラム(ハンファ)からキム・ソンヒョンのタイムリーで1点を返したが、ナヌムオールスターが10-6で2014年以来4年ぶりに勝利した。


 オールスター戦MVP(最優秀選手)には、2本塁打4打点と活躍し、試合前の打球を的に当てるパーフェクトヒッターコンテストでも優勝したキム・ハソンが選ばれた。ほかには3安打1本塁打2安打と活躍したホイングが優秀打者賞、6回裏途中から7回裏途中まで無失点に抑え勝利投手となったキム・ユンドンが優秀投手賞を受賞した。



 こうして13日のフューチャースオールスター戦から始まった蔚山でのプロ野球の夏の祭典は幕を閉じた。レギュラーシーズンは7月17日(火)から再開される。
 


(文責 : ふるりん