今回は、2012年シーズンより新球団NCダイノスの本拠地として利用されている馬山総合運動場野球場の様子をお伝えします。
韓国南東部の馬山(マサン)は、2010年に近隣の鎮海(チンへ)、昌原(チャンウォン)と合併し、昌原市の一部となりました。
古くから港湾都市として栄え、1970年代から工場が多数進出し、韓国の経済発展を支えた地でもあります。
以前からプロバスケットボールのLGセイカーズ、サッカーの慶南FCが昌原や馬山を本拠地としてきました。
比較的新しく発展した馬山、昌原の地にプロ野球チームを作ろうとする動きがはっきりしたのは2010年で、2011年正式にNCダイノスが発足し、2012年シーズンは2軍リーグ(フューチャースリーグ)に参加しています。
そして先日、2013年シーズンより1軍リーグに参加することが正式決定しました。
2010年までこの野球場はロッテが準本拠地として時々主催試合を行ってきましたが、いよいよ本当の地元のプロ野球チームが誕生するということで、馬山の市民たちの胸は大きく高まっていることでしょう。
管理人は5月6日、NCとサムソンライオンズの試合を見に、この野球場を7年ぶりに訪れました。
新球団の本拠地らしく大規模な改装工事がほどこされ、既存のプロ野球チームに見劣りしないようになっています。
なお、数年後には昌原市内に新球場を建設する計画もあります。
球場外側にはすでにグッズショップもあり、熱心なNCファンたちはすでにお気に入りの選手たちの名前が入ったユニフォームを着て、1塁側の内野応援席に陣取っていました。
この日は日曜日だったこともあり、応援団長やチアガールもステージに上がり、1軍の試合と変わらないような雰囲気でした。
面白い応援グッズとしては、ダイノスというチーム名の由来の恐竜の足をかたどったプラスチックの履物のようなものがありファンに貸し出しされ、応援団長のコールにあわせNCの攻撃のときファンたちがカチカチカチカチ踏み鳴らしていました。
これが好評なら今後商品化するのでしょうね。
新球団らしいさまざまな取り組みに期待します。
NCの注目選手といえば、2011年8月のドラフト会議の目玉の一人だったナ・ソンボム外野手(22)です。
大学時代までは投手でしたが、プロ入り後は野手に転向し、走攻守そろった大型外野手として活躍しています。
この日も1回裏の第1打席で先制本塁打を放ち、センターの守備でも好返球で相手の得点を防ぐなど存在感を発揮していました。
試合は4−1でNCが勝利し、6月10日現在もNCはフューチャースリーグ南部の首位を走っています。
野球場は馬山の中心市街地にあり、ソウル・大邱方面からのKTXが発着する馬山駅からはタクシーで10分程度、そして高速バスターミナルからは徒歩でアクセスできます。
また釜山からのアクセスは高速バスになり、1時間半足らずで到着します。
ぜひ皆様も新球団の熱い鼓動と息吹を感じに、馬山まで足をお運びください。
(文責 : ふるりん)