先日2010年シーズン限りで韓国での現役引退を表明した左腕ク・デソン(41、元オリックス)は、当初9月2日のサムソン戦の試合前に引退セレモニーを行う予定だったが、翌3日のサムソン戦で先発登板し、引退試合とすることに変更となった。これは引退を惜しむファンから、長年チームのために尽くしてきた偉大な左腕の最後の登板をぜひ見たいという声が高まったため。
1993年大学卒業後、ピングレ(ハンファの前身)に入団したク・デソンは、同年5月20日のサムソン戦でプロ初先発を果たした。しかし1回と3分の1で4失点で降板してしまい、球史に名を残す大投手となる予感はまったくなかった。しかしこのあと速球を武器に三振をどんどん奪うようになり、シドニー五輪などの国際舞台で活躍し、日本、アメリカなど海外でもプレーする韓国を代表する左腕になった。そして現役最後の登板は、プロ初先発と同じ相手のサムソン戦となり、9月3日の大田の野球場は、大投手との別れを惜しむ大勢のファンで埋め尽くされると思われる。なお、2009年9月にハンファは史上初の200勝投手、ソン・ジヌ(2010年8月現在、日本プロ野球・読売で2軍コーチ研修中)の引退試合を行っている。
