2009年、プロ野球を盛り上げたのは12年ぶりに韓国シリーズ優勝を遂げたキアタイガースでした。その熱気がまだ光州には残っていたようで、5月4日は火曜日の平日でしたが、翌5日がこどもの日の祝日だったこともあり、キアの本拠地・無等(ムドゥン)野球場は地元のキアファンたちで賑わい、試合開始1時間以上前から球場前に長い行列もできていました。
キアは2010年シーズンからユニフォームや帽子のデザインを変えたことによりグッズ類も一新し、グッズショップは以前よりかなり充実していました。以前は入場券売り場の右横だけでしたが、ファンがたくさん集まる内野自由席入り口にも、もう1つグッズショップが増えています。
試合は予定通り18時半開始となります。
バックネット裏には、キア、ハンファ両チームのスコアラーがいて、パソコンを利用し試合の分析を行っています。以前はバックネット裏から人を使ってメモ用紙をベンチに渡すこともあったのですが、最近それは禁止されました。
キアがチェ・ヒィソプの場外への特大アーチ2本でリードを奪ったこともあり、1塁側内野席は大変な盛り上がりを見せていました。
試合は8−1とキアの一方的展開で勝利し、ハンファはたった2安打だったため21時ちょうどに終わり、試合時間は何と2時間半でした。
2010年シーズンから、韓国プロ野球はスピードアップを図っていて、5回終了後のクリーニングタイムがなくなっています。
5分近くグラウンド整備をしていて、控え選手たちがグラウンドでウォームアップを始め、応援席では応援団長がファン参加型のイベントを司会するのがクリーニングタイムでしたが、3回や5回終了後に簡単なグラウンド整備をするようになっています。
また走者がいないときの投球12秒ルールが徹底されているだけでなく、イニングの攻守交代時間もかなり速くなっていて、5月23日現在の2010年シーズン平均試合時間は3時間5分(延長戦を除く)と、2009年の3時間18分と比べて10分以上も短縮されています。
地球に優しいだけでなく、わざわざ遠くから見に来ている野球ファンにもうれしいですよね。
老朽化が進み、韓国の野球ファンたちはこのような野球場がまだプロ野球で使われていることを恥じる光州・無等野球場ですが、下町にあるため庶民的な雰囲気が濃く、できればいつまでもこの姿をとどめておいてほしいものです。
キアタイガースは2010年秋も、去年久しぶりに味わった勝利の美酒に酔い、光州の町を歓喜の渦に巻き込むことができるのでしょうか?
(文責 : ふるりん)