DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   ハンファ、合計51安打の延長12回の乱打戦を制す  2位サムソン、延長12回サヨナラ勝ちで5連勝

LG 7−7 トゥサン  (ソウル・蚕室) 
本塁打) LG : イ・ビョンギュ 2号
 LGは1回表、トゥサンの先発の新外国人ウォーランド(元横浜)から4番イ・ビョンギュ(背番号9、元中日)の2ランで先制し、トゥサンも1回裏LGの先発シム・スチャンから6番チェ・ジュンソクのタイムリーで2−2の同点に追いついた。LGは2回表、トゥサンの2番手イ・ヒョンスンから1番イ・デヒョンのタイムリーで2点を勝ち越し、4回表イ・デヒョンの内野ゴロの間に1点を追加した。韓国初登板が初先発となったウォーランドは、2回途中で降板した。シム・スチャンは5回を2失点と先発の役割を果たすが、トゥサンは6回裏LGの2番手イ・ドンヒョン、3番手イ・サンヨルから9番ソン・シホンの犠牲フライ、1番イ・ジョンウク、2番オ・ジェウォンのタイムリーで6−5と逆転した。
 LGは7回表、トゥサンの3番手イム・テフンから相手のエラーもあり7−6と逆転したが、トゥサンもその裏LGの4番手キム・ギピョから7番ユ・ジェウンの内野ゴロの間に7−7の同点に追いついた。試合はその後トゥサンのコ・チャンソン、LGのオ・サンミンなどの好投で延長に突入した。トゥサンはLGの5番手の新外国人岡本(元埼玉西武)、6番手キム・グァンスから10回裏、11回裏ともにサヨナラ勝ちのチャンスを作ったが生かすことはできず、12回表は守護神イ・ヨンチャンを登板させ必勝体制を図った。しかしLGはキム・グァンスが12回裏の攻撃も無得点に抑え、試合は同点のまま規定により引き分けに終わった。打線がここ一番で打てなかった首位トゥサンは連勝が4で止まり、打線ではチェ・ジュンソクが3安打2打点と活躍。何とかリリーフ陣がしのいだLGでは、イ・デヒョンが2安打3打点と活躍。
 

キア 5−6 サムソン  (大邱) 
(勝)アン・ジマン 2勝  (敗)チャ・ジョンミン 1敗
本塁打) キア : キム・サンヒョン 3号  サムソン : パク・ソンミン 2号
 キアは3回表、サムソンの先発ナイト(元北海道日本ハム)から2番キム・ウォンソプの併殺打の間に1点を先制し、4回表5番キム・サンヒョンの2ラン、5回表キム・ウォンソプ、4番チェ・ヒィソプのタイムリーで5−0とリードを広げていった。サムソンは4回までキアの先発ユン・ソンミンに抑えられていたが、5回裏8番チン・ガビョン、2番カン・ボンギュ、3番パク・ソンミン、4番チェ・ヒョンウのタイムリーで4−5と1点差に迫った。そして7回裏キアの2番手ソン・ヨンミンからパク・ソンミンの本塁打で5−5の同点に追いついた。
 サムソンはクォン・オジュン、チョン・ヒョヌク、クォン・ヒョク、キアはクァク・チョンチョルの好投で勝ち越し点を許さず、試合は延長に突入した。サムソンは10回裏、11回裏にサヨナラ勝ちのチャンスを作ったがユ・ドンフンなどの前に得点を挙げられず、キアは12回表無死満塁と絶好の機会を作ったが、ここでサムソンの8番手アン・ジマンは三者連続三振に抑えた。するとサムソンは12回裏、キアの5番手チャ・ジョンミンから1死1,2塁とチャンスを作り、途中出場の6番ソン・ジュインはサードゴロで併殺打となり、試合は決着がつかず引き分けに終わるかに思われた。しかしここでセカンドのアン・チホンが1塁へ悪送球してしまい、その間に走者が生還し2位サムソンが劇的なサヨナラ勝ちで5連勝となった。打線ではパク・ソンミンが3安打1本塁打2打点と活躍。一方まさかの逆転負けを喫したキアは勝率5割を割ってしまった。打線ではチェ・ヒィソプが3安打1打点、9番イ・ヒョンゴンが3安打と活躍。


(延長12回裏サヨナラ勝ちで5連勝し狂喜乱舞するサムソンの選手たち。)
    

SK 4−1 ネクセン  (ソウル・木洞) 
(勝)門倉 3勝  (セーブ)イ・スンホ 4S  (敗)バーンサイド 1勝2敗
 SKは2回表、ネクセンの先発の新外国人バーンサイド(元読売)から8番キム・ガンミン、9番チョ・ドンファのタイムリーで2点を先制し、先発の門倉(元読売)は安定した投球を続けた。バーンサイドも3回以降は得点を許さなかったが、打線の援護がなかった。SKは8回表ネクセンの4番手ソン・シニョンから7番ナ・ジュファンへの押し出しの四球で1点、9回表2番パク・チョンファンの内野ゴロの間に1点を追加した。
 ネクセンは9回裏SKの3番手イ・スンホから相手のエラーで1点を返したが、反撃もここまでで、SKが快勝した。門倉は7回途中まで無失点に抑え開幕から3連勝。打線では1番チョン・グヌが3安打と活躍。一方ネクセンはこれで4連敗で、先発バーンサイドは6回2失点と悪くはなかったが、サードのレギュラーのファン・ジェギュンが故障で2軍に降格した打線は元気がなく、7安打に抑えられた。


(開幕3連勝の門倉。)
  

ハンファ 15−14 ロッテ  (釜山・社稷) 
(勝)マ・イリョン 1勝1敗  (敗)キム・サユル 1敗1S
本塁打) ハンファ : チョン・ウォンソク 1号、キム・テワン 2,3号  ロッテ : ホン・ソンフン 4号、ガルシア 2号
 ハンファは1回表、ロッテの先発チャン・ウォンジュンから1番チョン・ウォンソクの先頭打者本塁打(ハンファ移籍後初本塁打)で1点を先制し、ロッテは1回裏ハンファの先発アン・ヨンミョンから4番イ・デホ、5番ガルシア(元オリックス)のタイムリー、6番ホン・ソンフンの3ランで5−1と逆転し、2回裏イ・デホ、ガルシアの2打席連続タイムリーで2点を追加した。ハンファは3回表3番キム・テワンの2ランで反撃したが、ロッテはその裏ハンファの2番手の高卒新人アン・スンミン、代わった3番手ク・デソン(元オリックス)から3番チョ・ソンファンのタイムリー、ガルシアの3ランで11−3と大量リードを奪い、勝負あったかに思えた。
 ハンファは5回表キム・テワンの2打席連続本塁打で1点、6回表ロッテの2番手ペ・ジャンホから途中出場の9番チョン・グンピョ、キム・テワンのタイムリーで2点を返した。ロッテはその裏ハンファの4番手ファン・ジェギュからホン・ソンフンの内野ゴロの間に1点を追加し、ハンファは7回表ロッテの3番手イム・ギョンワン、4番手ホ・ジュンヒョク(背番号56)から途中出場の7番チュ・スンウのタイムリー、8番イ・ヒィグンの犠牲フライで2点を返し、8回表ホ・ジュンヒョク、代わった5番手イ・ジョンフンからチュ・スンウ、8番シン・ギョンヒョン、1番オ・ソンジン、2番イ・ヨサンのタイムリーで6点を奪い、14−12と逆転した。
 ロッテは8回裏、ハンファの4番手の新外国人デポーラからガルシアのタイムリー、ダブルスチールで14−14の同点に追いついた。ハンファは12回表ロッテの7番手キム・サユルから途中出場の2番イ・ヨサンのタイムリーで1点を勝ち越し、最後は6番手マ・イリョンが抑えハンファが逆転勝ちし、連敗を4で止めた。示範競技中の3月にネクセンからトレードされたマ・イリョンは、ハンファ移籍後初勝利。
 なお大変な乱打戦となったこの試合は、18時半に開始され、翌日の日付が変わったちょうど0時に終了し試合時間は5時間半にも及んだ。ハンファが27安打、ロッテが24安打を記録し、合計51安打は1試合の安打数としては史上最多で、従来の記録(2009年5月15日、LG−ヒーローズの40安打)を11安打も上回った。なお、ガルシアは7打数7安打6打点と活躍し、1試合7安打も新記録となった。大変な熱戦であったが、ハンファ、ロッテともにLGと並んで同率最下位と低迷している。