DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   韓国シリーズ第2戦、SKが本領を発揮し1勝1敗のタイに

韓国シリーズ 第2戦

トゥサン 2−5 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チョン・ウラム 1勝  (セーブ)チョン・デヒョン 1S  (敗)キム・ソヌ 1敗
本塁打) SK : キム・ジェヒョン 2号

 第1戦はプレーオフを勝ち抜いたトゥサンが、公式戦で優勝して韓国シリーズ出場を決めたため、久しぶりの実戦となったSKに勝利した韓国シリーズは、第2戦も文鶴野球場に超満員の観衆を集めた。始球式は、北京五輪の水泳で金メダルを取った国民的な人気者、19歳のパク・テファンがつとめた。


〔始球式を終えて手を振るパク・テファン。〕

 SKは1回裏、トゥサンの先発キム・ソヌから1死2,3塁と先制のチャンスを作ると、5番イ・ジニョンのタイムリーで1点を先制し、さらにキム・ソヌの暴投で1点を追加した。トゥサンもSKの先発チェ・ビョンニョンから毎回走者を出し、4回表4番キム・ドンジュの2塁打でチャンスを作ると、続く5番ホン・ソンフンのライトへの平凡な打球をパク・チェホンが後ろにそらしてしまい1点を返すと、6番コ・ヨンミンの犠牲フライで2−2の同点とした。SKは4回裏6番チェ・ジョンがサードのキム・ドンジュのエラーで出塁し、3回裏にもキム・ドンジュはエラーを犯したため1塁のオ・ジェウォンと守備位置を交換し、プロ11年目にして初めてファーストを守ることとなった。この回SKは1死1,2塁のチャンスを作ったが、9番キム・ガンミンの強烈な打球がサードのオ・ジェウォンのグラブに収まり、2塁走者が飛び出していたため併殺となり、勝ち越しのチャンスを逃した。
 トゥサンは5回表SKの2番手チョン・ウラムからオ・ジェウォンが四球で出塁するが、ここはチョン・ウラムが盗塁を狙うオ・ジェウォンを見事なけん制でアウトにし、相手の勢いをそいだ。SKは5回裏、1番チョン・グヌの強烈な打球をサードのオ・ジェウォンがエラーし、チョン・グヌは2塁へ盗塁を決めまたもやチャンスを作る。ここで2番パク・チェサンがタイムリーを打ちSKが1点を勝ち越し、キム・ソヌをノックアウトした。SKは6回から3番手ユン・ギルヒョンを登板させ、7回は3者連続三振を奪うなど、2回を5奪三振の無得点に抑え、トゥサンに反撃の機会を与えない。
 SKは7回裏トゥサンの3番手イム・テフンから、3番キム・ジェヒョンの2試合連続本塁打となる2ランでリードを3点に広げ、勝利を手繰り寄せた。SKは8回表4番手として左腕イ・スンホを登板させ、イ・ジョンウク、オ・ジェウォン、キム・ヒョンスと左が続くトゥサンの上位打線3人を完璧に封じた。SKは8回裏、チェ・ジョンの打球をまたもやサードのオ・ジェウォンがはじき、この試合4つ目のエラーでチャンスを作ったが、無得点に終わった。最後の9回表は故障から復帰したアンダースローの守護神チョン・デヒョンが三者凡退に抑え、SKが相手のミスに付け入り確実に得点を奪い、質量ともに豊富なリリーフ陣を駆使してリードを守る本来の姿を見せ、5−2で第2戦を制した。


〔2試合連続本塁打でこの試合のMVPを受賞したキム・ジェヒョン。〕



[9回表を押さえた守護神チョン・デヒョン。]

 トゥサンはプレーオフから期待にこたえられていない先発キム・ソヌがこの試合も打たれてしまい、先発投手陣の台所事情の苦しさをうかがわせた。また打線もプレーオフから好調のオ・ジェウォンが2安打を記録した以外はわずか2本しか打てず、SKの絶妙な継投にかわされてしまった。特に公式戦では初の首位打者となる大活躍だったキム・ヒョンスが、2試合で9打数1安打と不調なのが気がかりだ。

 注目の第3戦は舞台をトゥサンの本拠地、ソウル・蚕室野球場に移し、27日から1日おいて29日18時から開始される。10月末のソウルの夜はかなり冷えるが、超満員だった第1戦、2戦に続く韓国シリーズならではの熱気が球場にあふれ、好勝負が期待される。

(文責:ふるりん