DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   北京五輪野球、開催国中国にタイブレークで辛勝し4連勝

中国 0−1 韓国  (北京・五棵松メイン野球場)
(勝)オ・スンファン 1勝  (敗)呂建剛 1勝1敗
 五輪野球開幕後米国、カナダ、日本と強敵に3連勝と順調なスタートを切った韓国代表チームは、17日19時(日本・韓国時間)から14日に雨天サスペンデッドとなった中国戦を再開した。中国代表は開催国として初の五輪出場で、野球の歴史が浅く実力を疑問視する声が多かったが、緒戦のカナダ戦こそコールド負けで大敗したものの、14日の韓国戦では6回途中まで0−0に持ち込み、15日の強豪・台湾戦はタイブレーク12回裏サヨナラ勝ちと初勝利をあげ、16日のオランダ戦も4−6で敗れはしたものの試合内容では劣っていなかったなど、地の利もあり侮れない相手であったことが明らかになっていた。
 試合は14日に雨天で中断となった6回裏1死走者なし、1番イ・ジョンウク(トゥサン)から始まった。イ・ジョンウクは相手のエラーで出塁したが、2番手として再開後登板した左腕卜涛に後続を断たれてしまった。7回表からは14日に先発したソン・スンジュン(ロッテ)ではなく、チャン・ウォンサム(ウリ)が2番手として登板した。チャン・ウォンサムは相手を完全に抑えるが、打線は卜涛から得点を奪えなかった。韓国は9回裏1死後2番イ・ヨンギュ(キア)が四球で出塁すると、3番チョン・グヌ(SK)はヒットを打つが、2塁でタッチアウトとなってしまい、2死3塁となった。サヨナラ勝ちのチャンスで4番イ・スンヨプ(読売)は四球で歩いたが、途中出場の5番コ・ヨンミン(トゥサン)は打ち取られ、試合は延長に突入した。
 韓国は10回裏先頭の6番キム・ヒョンス(トゥサン)が2塁打を打つと、中国は3番手として呂建剛(元中日)をマウンドに送った。だがこのチャンスは相手の好守備もあり生かすことができず、試合は北京五輪から導入された、1,2塁に走者を置いた状態から攻撃を始めるタイブレーク方式で決着をつけることとなった。中国は11回表1死2,3塁とチャンスを拡大すると、韓国はここで3番手オ・スンファン(サムソン)をマウンドに送った。ここで中国の4番フォン・フェイは外野フライを打ち上げ、犠牲フライで3塁走者は生還かと思われたが、走者のタッチアップが早かったとして、中継に入った1塁イ・スンヨプが3塁へ送球しダブルプレーが成立し、ピンチを免れた。
 韓国は11回裏先頭のチョン・グヌのバントを、投手が3塁へ送球したがセーフとなり無死満塁とチャンスを広げると、ここ3試合ヒットのないイ・スンヨプがサヨナラタイムリーを打ち、苦戦の末4連勝をもぎ取った。韓国にとって初のタイブレークだったが、きっちり走者を進める普段通りの野球がようやっとでき、準決勝進出に向けて勝利をもぎ取った。前日の日本戦では打てなかったが、今大会好調のチョン・グヌが3安打と活躍。主砲としての働きができていなかったイ・スンヨプは、中国戦のサヨナラタイムリーで復調のきっかけをつかんでほしいところだ。韓国以外では優勝候補大本命キューバが4連勝し、日本、アメリカが2勝2敗で続いている。韓国代表は18日11時半(日本・韓国時間)から、今大会は1勝3敗と出遅れた強豪・台湾代表と対戦する。