DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  韓国代表、虚しい逆転勝利  1次ラウンド敗退 

台湾 2−3 韓国  (台中・洲際)

(勝)チャン・ウォンサム 1勝  (セーブ)オ・スンファン 1S  (敗)郭泓志 1敗
本塁打) 韓国 : カン・ジョンホ 1号
 
 2013年WBC(ワールドベースボールクラシック)1次ラウンドで緒戦オランダに敗れた韓国代表は、第2戦オーストラリアに勝ち望みをつないだ。最終戦で対戦する台湾は2日オーストラリア、3日オランダに勝利しすでに2勝を挙げ、2次ラウンド進出へかなり有利な立場であった。また、オランダは5日オーストラリアに勝利し、2勝1敗で2次ラウンド進出を決めていて、残り1枠を韓国と台湾で争うことになった。韓国はオランダに0-5で敗れたが、台湾はオランダに8-3で勝利していたため、3チームが2勝1敗で並んだ場合、得失点差の関係で韓国は台湾相手に5点差以上をつけて勝利することが最低条件だった。
 
 韓国の先発はチャン・ウォンジュン(警察庁、元ロッテ)で、1回表は走者を1人出したが無失点に抑えた。韓国は1回裏、台湾の先発陽耀勲(福岡ソフトバンク)から2番チョン・グヌが死球で出塁し、2アウトで盗塁を試みたところ捕手の悪送球で3塁へ進もうとしたが、これは外野からの好返球でアウトとなった。台湾は3回表、先頭打者1番陽岱鋼(北海道日本ハム)のヒット後2アウトとなったが、4番林智勝の打球をセンターのチョン・ジュヌ(ロッテ)がちゃんと処理できず、一気に陽岱鋼が生還し先制点を奪った。
 韓国は3回裏、陽耀勲の連続四死球で2死1,2塁のチャンスを作ったが、代わった台湾の2番手王鏡銘に3番イ・スンヨプ(サムソン、元オリックス)が抑えられてしまった。台湾は4回表2死後9番郭厳文が2塁打を打ち、ここで韓国は2番手ノ・ギョンウン(トゥサン)に交代した。しかしここで陽岱鋼にタイムリーを打たれ台湾が2-0とリードを広げた。韓国は4回裏2死満塁のチャンスを作ったが、代打キム・テギュン(ハンファ、元千葉ロッテ)は三振に倒れた。

 韓国はその後パク・ヒィス(SK)、ソン・スンナク(ネクセン)、チャン・ウォンサム(サムソン)がなんとか無失点に抑え望みをつないだ。しかし5回裏相手のエラーで出塁したチョン・グヌが、4番イ・デホ(オリックス)のライトへの打球の処理を相手が誤った際、今度は本塁に突入したが好返球でこれまたアウトとなってしまった。台湾の羅錦龍などリリーフ陣に韓国打線が抑えられ、このまま無気力に敗れるのかと思われた。
 ところが8回裏、台湾の4番手郭泓志から先頭のイ・スンヨプが2塁打を放つと、その後相手の暴投で3塁まで進塁し、イ・デホのタイムリーで1点を返した。そして2死後7番カン・ジョンホ(ネクセン)が逆転2ランを放ち、韓国が3−2とリードし、このままこの回の攻撃を終えてしまった時点で1次ラウンド敗退が決まった。
 これは韓国が9回表同点に追いつかれ、9回裏の攻撃があったとしても、満塁本塁打でサヨナラ勝ちした場合4点差での勝利となり、どのような条件を考えても5点差以上の勝利が実現できなくなってしまったためであった。9回表はチャン・ウォンサムが8番高志綱にヒットを打たれたところで、守護神オ・スンファン(サムソン)が登板し後続を断ち、韓国は地元台湾に逆転勝ちで大会を締めくくったが、もうその先に何もなかった。本当に虚しい幕切れだった。


注 : 2013WBC韓国代表についての感想などは、後日改めて書かせていただきます。少しお待ちください。
(文責:ふるりん