DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  選手の平均年俸、前年より5.6%減

 KBO(韓国野球委員会)が発表した資料によると、外国人、新人選手を除く2008年の選手1人あたりの平均年俸は、2007年の約8470万ウォンより約5.6%減の約8000万ウォンとなった。年俸の減少傾向は、1999年にKBOが資料を公開して以来初めてである。どの球団も大幅な赤字経営に悩み、現代ユニコーンズの3度にわたる売却交渉失敗などでプロ野球全体の見通しが不透明な中、どの球団も選手の年俸上昇を抑えたためであると思われる。 
 球団別に年俸総額を見ると、シム・ジョンス、ヤン・ジュンヒョクなどの高額年俸選手を抱えるサムソンが、年俸総額58億2325万ウォン(選手1人当たり1億1418万ウォン)と2007年に続き2年連続で1位となった。また現代の選手が移籍し発足した新球団ウリヒーローズは、2007年の現代と比べ年俸総額を約30%削減した。これは特に3億ウォン以上のベテランの高額年俸選手に半減以上の年俸を提示し、やむを得ず多くの選手がサインしたからである。25日現在もウリではキム・ドンス、チョ・ヨンジュンと2名の選手が今季の年俸契約を結んでいない。
[各球団別年俸総額] ( )内は選手1人当たり平均
1.サムソン 58億2325万ウォン (1億1418万ウォン)
2.SK 48億1300万ウォン (9437万ウォン)
3.ハンファ 42億3600万ウォン (8305万ウォン)
4.LG 40億4600万ウォン (7356万ウォン)
5.トゥサン 39億3200万ウォン (8024万ウォン)
6.キア 39億2450万ウォン (7547万ウォン)
7.ロッテ 35億8100万ウォン (6511万ウォン)
8.ウリ 29億1200万ウォン (5600万ウォン)
※ 1億ウォンは約1020万円


[高額年俸選手10傑]
1.シム・ジョンス(サムソン)  7億5000万ウォン
2.キム・ドンジュ(トゥサン)、ヤン・ジュンヒョク(サムソン)  7億ウォン
4.チャン・ソンホ(キア)  5億5000万ウォン
5.イ・ホジュン(SK)、チン・ガビョン(サムソン)、パク・ミョンファン(LG)、ソ・ジェウン(キア)  5億ウォン
9.ク・デソン(ハンファ、元オリックス)  4億7000万ウォン
10.パク・チンマン(サムソン)  4億5000万ウォン
 シム・ジョンスは2005年から08年まで4年間の長期契約を結んでいて、2007年に続いて最高年俸選手となった。2007年は自身初の本塁打、打点の二冠王に輝いたが、今季も最高年俸に見合った活躍ができるか。FAでサムソン移籍後は、現代在籍時ほど本塁打を量産できていない。2007年史上初の2000本安打を達成した大打者ヤン・ジュンヒョクは、オフの契約更改で7億ウォンの大台に達した。キム・ドンジュは2007年オフFAを行使し日本進出も考えたが、結局契約期間1年の年俸7億ウォンでトゥサンに残留した。今季初めて韓国でプレーすることになったソ・ジェウンは、かつてメッツ、デビルレイズなど米国メジャーリーグで活躍した実績を評価されての高額年俸である。
 FAを行使し大型の複数年契約を結んだ選手が、高額年俸選手には目立つ。FAによる年俸上昇が各球団の経営を圧迫してきたため、今後KBO理事会などでFA制度の見直しが進められることになっている。
 またレギュラークラスとして認められる年俸1億ウォン以上の選手は、2007年の89名から94名と5名増加した。