DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  北京五輪世界最終予選、地元台湾に勝利し2位で終了

韓国 4−3 台湾  (台湾・台中洲際)
(勝)キム・グァンヒョン 2勝  (セーブ)チョン・デヒョン 1S  (敗)李振昌 1敗
 すでに世界最終予選で五輪出場を決めている韓国代表は14日、同じく五輪出場を決めた地元台湾と最終戦を行った。同じアジアのライバルということで、順位や五輪出場権とは関係なく、両チームの対戦は大変な盛り上がりを見せ、台中洲際野球場は地元の熱狂的な観客で満員となった。

[台湾を応援する地元のファンで満員となった台中・洲際野球場。]
 韓国の先発はメキシコ戦に続いて若き19歳の左腕キム・グァンヒョン(SK)だった。韓国は1回表三者凡退で終わると、その裏台湾は2番林哲瑄のタイムリーやセカンドのチョン・ソンフン(ウリ)の悪送球で2点を先制した。韓国も2回表台湾の先発李振昌から7番・テックン(ウリ)のタイムリー、8番チン・ガビョン(サムソン)の犠牲フライで同点に追いつくと、9番チョン・ソンフン(ウリ)の内野ゴロを相手がエラーし3−2と逆転した。
 韓国は3回表5番イ・デホ(ロッテ)のタイムリーで1点を追加し、李振昌をノックアウトした。キム・グァンヒョンは2回、3回とピンチを招いたが肝心な場面を三振で切り抜け抑え続けたが、韓国は台湾の2番手張誌家(元西武)に抑えられ追加点を奪えない。台湾は5回表韓国のエラーを足がかりにチャンスを作り、3番彭政閔のタイムリーで1点差に迫った。キム・グァンヒョンは同点のピンチを三振でしのぐと、この回限りで降板した。

[5回表2死から三振を奪い、ガッツポーズをとるキム・グァンヒョン。]
 韓国は6回から2番手ファン・ドゥソン(ウリ)をマウンドに送り、継投策に出た。ファン・ドゥソンは7回まで無得点に抑え、8回からは3番手ハン・ギジュ(キア)に交代した。だが8回表5番羅国輝に2塁打を打たれ2死2塁のピンチを招くと、ここで抑えのチョン・デヒョン(SK)が登板し台湾に得点を許さない。打線も何度か張誌家からチャンスを作ったが、8回裏のキム・ジュチャン(ロッテ)など2度の牽制死があり、得点が奪えず緊迫した展開が続く。
 台湾は9回表チョン・デヒョンから2死1,2塁と逆転サヨナラ勝ちのチャンスを作ったが、最後の打者を何とかファールフライに打ち取り、韓国が接戦を制し世界最終予選を締めくくった。14日カナダがドイツに勝ち韓国と同じく6勝1敗で並んだが、13日の直接対決で韓国に勝っているためカナダが世界最終予選優勝となり、韓国は2位となった。

[五輪出場を祝う韓国代表選手たち。]

 世界最終予選の韓国代表は五輪出場という至上命題を簡単にクリアしただけでなく、五輪本大会に向けてキム・グァンヒョン、イ・ヨンギュ、キム・ジュチャン、ファン・ドゥソンなどの新戦力の台頭が見られ、世代交代を進めることもできた。また主砲イ・スンヨプ(読売)も本塁打だけでなく、つなぎのバッティングで打線を活性化させ、その存在感の大きさを見せた。
 韓国代表チームは15日に帰国し、日本プロ野球で活躍するイ・スンヨプを除く選手たちは所属チームに復帰し示範競技へ出場し、29日の公式戦開幕戦に向けて準備をするものと思われる。8月の五輪本大会に向けて、選手たちが再び韓国代表に選ばれるための戦いが始まる。