DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  北京五輪緒戦、強豪アメリカにサヨナラ勝ち  

アメリカ 7−8 韓国  (北京・五棵松第2)
(勝)ユン・ソンミン 1勝  (敗)スティーブンス 1敗
(本塁打) アメリカ : シューホルツ 1号、ヘスマン 1号  韓国 : イ・デホ 1号
 北京五輪野球に出場する韓国代表チームは13日、予選リーグ初日は強豪アメリカと対決した。イ・スンヨプ(読売)を除いて国内の選手で構成された韓国代表に対して、アメリカ代表は有望な若手を主体としたマイナーリーグの選手のみで構成されていた。
 韓国は先発に2005年までメジャーリーグに在籍していた左腕ポン・ジュングン(LG)を送った。しかし1回表アメリカの4番ブラウンにタイムリーを打たれ、1点を先制される。韓国は2回裏、アメリカの先発でベテランのナイト(元福岡ダイエー)から6番イ・デホの2ランで逆転した。3回裏には2番イ・ヨンギュ(キア)が2塁打で出塁すると、内野ゴロの間に3塁まで進塁し、ナイトの暴投で生還し1点を追加した。
 アメリカは5回表9番バーデンのタイムリーで1点を返すと、序盤から不安定な投球が続いていたポン・ジュングンは、1死1,2塁のピンチで2番手チョン・デヒョン(SK)にマウンドを譲った。チョン・デヒョンは1アウトをとった後、3番ティフィーにタイムリーを打たれ、韓国は3−3の同点に追いつかれた。韓国はその裏先頭の9番コ・ヨンミン(トゥサン)が四球で出塁し、1番イ・ジョンウク(トゥサン)がバントヒットで1,2塁とチャンスを広げた。ここで2番イ・ヨンギュが勝ち越しタイムリーを打ち、3番イ・ジニョン(SK)、4番イ・スンヨプも続き3者連続タイムリーで6−3とリードを広げ、ナイトをノックアウトした。
 アメリカは6回表チョン・デヒョンから5番シューホルツの本塁打で1点を返したが、アンダースローのチョン・デヒョンの前にアメリカの打者はタイミングが合わず、三振を重ねていった。韓国は6回以降コブラブ、ダンシング、ジェプセンの小刻みな継投の前に追加点を奪えなかった。韓国は8回表先発要員と思われたキム・グァンヒョン(SK)を3番手としてマウンドに送り、期待にこたえキム・グァンヒョンは1回を無失点に抑えた。
 2点リードで迎えた9回表、韓国は4番手として速球派のハン・ギジュ(キア)をマウンドに送ったが、先頭の7番ヘスマンに本塁打を打たれ1点を返され、その後2,3塁のピンチを招き1アウトも取れず降板した。ここで5番手ユン・ソンミン(キア)が普段の先発ではなく、リリーフとしてマウンドに送られた。ユン・ソンミンは2アウトを取るが、四球で満塁としてしまい9番ティフィーに逆転2点タイムリーを打たれてしまった。
 韓国は9回裏、アメリカの5番手スティーブンスから先頭の代打チョン・グヌ(SK)が2塁打で出塁すると、次の代打キム・ヒョンス(トゥサン)の内野ゴロの間に3塁へ進んだ。さらに9番コ・ヨンミンが初球バントを狙ったが失敗すると、ここで代打イ・テックン(ウリ)が送られた。イ・テックンは内野ゴロを打ったが、セカンドがホームへ送球したものの間に合わず、チョン・グヌが生還し韓国が7−7の同点に追いついた。さらにスティーブンスは1塁への牽制球が悪送球となってしまい、イ・テックンは3塁へと進み韓国はサヨナラのチャンスを迎えた。続く1番イ・ジョンウクがセンターへ犠牲フライを打ち、韓国がシーソーゲームを制し、見事アメリカを撃破し緒戦を最高の形で終えた。
 韓国は投手陣が強力なアメリカ打線を抑えることができなかったが、積極的な走塁で相手の連携ミスなどを突き、チャンスを確実にものにして競り勝つことができた。また長距離砲イ・デホの2ランも効果的で、選手の闘志をかきたてることができた。打線はつながりもよく全員が勝利の立役者といってもいいが、特にサヨナラ犠牲フライを打ったイ・ジョンウクが2安打2打点と活躍した。韓国は14日、地元中国と対戦し大会2勝目を狙う。韓国以外にはキューバ、台湾、カナダが緒戦で勝利した。