DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  リオスが日本プロ野球・東京ヤクルトへ移籍

 今季シーズンMVPに輝き投手タイトルを総なめにしたトゥサンの外国人投手ダニエル・リオス(35)が、日本プロ野球東京ヤクルトと正式契約を結んだことが、25日発表された。今季外国人投手として初のシーズン20勝を達成し、22勝したリオスには早くから注目が集まり、東京ヤクルト以外にもオリックスなど日本プロ野球の球団が獲得に乗り出していた。トゥサンも2年総額160万ドル(約1億8270万円)など破格の条件を提示し残留に努めたが、リオスを引き止められず12月中旬に断念していた。契約期間は2年だが、2年目の契約に関しては球団側が選択権を持つ。年俸は1年目の基本年俸が95万ドル(約1億850万円)で、オプションなど出来高払いも含め2年で総額最大380万ドル(約4億3390万円)となっている。背番号は34に決まった。
 リオスは2002年キアに入団し初めて韓国の地を踏み、以後今季まで外国人投手としては最長となる6年間韓国の球団でプレーした。今季まで6年連続2ケタ勝利を記録し、キア時代の2004年には17勝し最多勝投手となった。05年シーズン途中にトレードでトゥサンに移籍し、先発投手陣の大黒柱となった。今季は自己最高の成績を収め、33試合に登板し22勝5敗、防御率2.07の数字を残し、シーズンMVP、最多勝最優秀防御率、最高勝率(.813)、ゴールデングラブ賞などのタイトルを受賞した。韓国での通算成績は215試合に登板、90勝59敗13S、防御率3.01。
 東京ヤクルトでは今季、2006年までキアに在籍し活躍していたグレイシンガー(日本での登録名はグライシンガー)が16勝し、セントラルリーグ最多勝のタイトルを獲得したが、来季の契約を結べず読売に移籍してしまった。その穴を埋めるため、同じ韓国で実績のあるリオスと契約し、全体的に層が薄く台所事情が苦しい投手陣の救世主として期待が寄せられている。東京ヤクルトには先日サムソンからイム・チャンヨンが移籍し、来季は韓国球界出身者が2人在籍することとなった。
 なお、今季公式戦2位、韓国シリーズ進出最大の立役者であるリオスを失ったトゥサンは、2006年オフも獲得の交渉に乗り出したが成立しなかった元メジャーリーガーのキム・ソヌ(30)と、年内にも交渉する予定である。キム・ソヌは今季ジャイアンツ傘下のAAAに在籍したが、メジャー昇格できなかった。
(文責:ふるりん)