DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  公式戦初優勝までの歩み

 SKは28日、球団創設8年目にして公式戦初優勝を達成した。SKワイバーンスは2000年シーズン開幕直前に、1999年限りで親会社の経営危機により消滅したサンバンウルレイダースの選手たちをKBO(韓国野球委員会)から譲り受けて誕生した。本拠地はソウル西方の港湾都市・仁川(インチョン)とし、それまで仁川を本拠地としていた現代は将来のソウル移転を考え、本拠地を暫定的にソウル南方の大都市・水原(スウォン)へ移した。2001年までは中心市街地にあった桃園(トウォン)野球場を本拠地としていたが、02年に新しく建設された文鶴(ムナク)野球場に本拠地を移した。
 SKは初年度の2000年は8球団中最低の勝率だったが(当時は2リーグ制)、01年は公式戦7位、02年は6位と徐々に順位をあげ、03年は公式戦4位だったが準プレーオフプレーオフを勝ち抜き球団史上初の韓国シリーズ進出を果たしたが、現代の前に惜しくも敗れた。翌04年は5位に終わったが、05年は終盤まで優勝争いを続けたものの公式戦3位に終わり、準プレーオフでハンファに敗れた。06年は公式戦6位に低迷すると、名将キム・ソングン監督を迎え球団史上初の韓国シリーズ優勝を目指すため万全の体制がとられた。
 今季はシーズン前に日本、台湾プロ野球で実績のあるレイボーン、ロマノ(ともに元広島)の外国人投手を獲得し、手薄だった先発投手陣の補強に努めた。そして2006年にレギュラーや1軍に定着したチョン・グヌ、パク・チェサン、チェ・ジョンなどの若手野手と、パク・キョンワン、パク・チェホン、イ・ジニョンなどの以前からのレギュラー陣、兵役から復帰したかつての4番打者イ・ホジュンなどが融合し層が厚くなった。打順は4番イ・ホジュン、7番チェ・ジョンなどを除くと日替わりで、上位から下位まで隙のない機動力と長打力を兼ね備えた打線が形成された。
 レイボーン、ロマノの両外国人は期待通りの活躍を続け、エース候補だったチェ・ビョンニョンも先発としてローテーションを守り続けた。チョ・ウンチョン、カ・ドゥギョム、ユン・ギルヒョン、チョン・デヒョンなどのリリーフ陣も好投を続け、投打ともにかみ合ったチームは4月6日の開幕から順調に勝ち星を積み重ねていった。なお、チームの快進撃には在日韓国人キム・ソングン監督を助けた加藤初大田卓司、福原峰夫の3名の日本人コーチたちが大いに貢献した。
 SKは5月半ばまで首位を快走していたが、徐々に調子を落とし5月末にはハンファに首位を明け渡し、首位争いは大混戦となった。だが6月下旬から7月初めまで11連勝し首位を奪回すると、その後は1度も首位の座を譲ることなく安定した戦いを続け、9月28日に121試合目(全126試合)で公式戦優勝を決めた。プレーオフ勝者(公式戦2位−準プレーオフ勝者)と対戦する韓国シリーズは、10月22日に開幕が予定されているが、見事SKの初優勝なるかが大いに注目される。