DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  北京五輪韓国代表監督はキム・ギョンムン監督(トゥサン)

 KBO(韓国野球委員会)は、2007年11月から台湾で行われる2008年北京五輪アジア地区予選の野球韓国代表監督に、トゥサンのキム・ギョンムン監督(49)を選出したと発表した。2月28日に技術委員会を開き、複数の候補者をあげて討論した結果、キム・ギョンムン監督を満場一致で選出した。なお、首席兼投手コーチとしてサムソンのソン・ドンヨル監督(44)も選出され、その他のコーチ2名はキム・ギョンムン監督がトゥサンの日本キャンプから帰国後に選考する。キム・ギョンムン監督とソン・ドンヨル監督は高麗大の先輩・後輩に当たり、大学時代は同じ部屋を使っていたこともある。
 キム・ギョンムン監督は現役時代OB(現トゥサン)、太平洋(現代の前身)で捕手として活躍し、1991年に引退した。現役時代のプロ通算成績は10年間で700試合に出場、打率.220、329安打、6本塁打、126打点、17盗塁。現役引退後は1998年からOB、トゥサンのバッテリーコーチなどを務め、2004年トゥサンの監督に就任した。2004年は前年7位に低迷したチームを立て直し、公式戦3位、プレーオフまで導いた。2005年は公式戦2位と好成績を残し、惜しくも韓国シリーズではサムソンに4連敗したが、傑出した選手に頼らない全員野球で優勝争いに加わった手腕は高く評価された。2006年はチームにキム・ドンジュなど故障者が多く苦しい戦いを強いられ、何とか最後まで4位争いを続けたものの、惜しくも5位に終わった。
 2006年WBC(ワールドベースボールクラシック)で韓国代表をベスト4に導いたキム・インシク監督(ハンファ)は今年5月に60歳を迎え、3年前に脳梗塞で倒れるなど年齢や健康面で不安を抱えていて、すでに代表監督を固辞することを表明している。また、2006年ドーハアジア大会の代表監督を任されたキム・ジェバク監督(LG)は大会3連覇を逃し、2003年アテネ五輪予選に続いて失敗を繰り返した。
 WBCで投手コーチを務めたソン・ドンヨル監督は2004年にサムソンの首席コーチに就任してから今年で4年目と、韓国シリーズ連覇など実績はあるものの指導者としての経験が豊富とは言えない。そのため、韓国シリーズ優勝の実績はないものの、指導者としての経験も豊富で名声を高めているキム・ギョンムン監督に白羽の矢が立ったと思われる。その他にもペク・インチョン元ロッテ監督(日本プロ野球・太平洋などでも活躍)など現役を退いた監督や、ロッテのカン・ビョンチョル監督の名も候補に挙がっていた。
 日本、台湾、韓国とあともう1カ国でわずか1つの出場枠を争う北京五輪アジア地区予選は選手24名から構成され、近年の夏季五輪アジア大会WBCなどと同様プロ選手を主体とした国内外のベストメンバーを召集する予定だ。KBOは4月初めに投手20名、捕手5名、内・外野手10名ずつ合計45名からなる予備エントリーメンバーを発表する。