DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  アジアシリーズ2005決勝、惜しくも千葉ロッテに敗れ準優勝

サムソン 3−5 千葉ロッテ  (東京ドーム)

(勝)渡辺俊介 1勝   (敗)ペ・ヨンス 1敗
本塁打) 千葉ロッテ : 渡辺正人 1号
 予選リーグを3戦全勝で首位通過した千葉ロッテ(日本代表)と、2勝1敗で2位通過したサムソンとのアジアシリーズ2005勝戦は、13日18時から約37000人の観衆を集め開始された。始球式は在日韓国人で日本プロ野球界唯一の3000本安打を達成した張本勲氏(韓国名:チャン・フン)がつとめた。
 サムソンは1回表、千葉ロッテの先発渡辺俊介から先頭打者パク・ハニの2塁打で先制のチャンスを作るが、続くカン・ドンウのバント失敗などにより無得点に抑えられてしまう。するとその裏、千葉ロッテはサムソンの先発でエースのペ・ヨンスから先制のチャンスを作る。注目のイ・スンヨプ(元サムソン)は三振に倒れるが、その後満塁としフランコの犠牲フライで1点を先制する。
 サムソンは3回表、キム・ハンスのタイムリーで1−1の同点に追いつく。だがその裏千葉ロッテは2死1,3塁のチャンスでベニーがタイムリーを打ち2点を勝ち越すと、4回裏には守備で足を痛めた今江と交代した渡辺正人が2ランを放ち、5−1とリードを広げる。ペ・ヨンスは4回で降板した。
 その後サムソンは5回からアン・ジマン、6回から7回途中まではカン・ヨンシク、7回途中から8回途中までクォン・オジュン、8回途中からはオ・スンファンと必死の継投で千葉ロッテに追加点を許さない。調子が悪く何度かチャンスを作られていた渡辺俊介は6回1失点で降板するが、千葉ロッテは7回に藤田、8回に薮田を登板させサムソンに反撃を許さない。
 千葉ロッテは9回表、満を持して守護神小林雅英を登板させる。サムソンは1死後代打パク・ソンミンがヒットと相手のエラーで2塁まで進塁すると、続くパク・ハニのタイムリーで1点を返す。さらにキム・ジョンフンもヒットで続き、この日2安打のヤン・ジュンヒョクは三振に倒れ、試合終了まであと1人となった。
 だがサムソンは4番キム・ハンスのタイムリーで5−3と2点差に追い上げ、ランナーが2人残り一打同点の場面を迎えた。ここでこのシリーズ好調のキム・デイクだったがあえなく三振に倒れ試合終了となり、千葉ロッテが初のアジア王者となった。サムソンは千葉ロッテの6安打の倍以上となる13安打を記録したが、拙攻と相手の好守備により早いうちに反撃できなかったのが痛かった。注目のイ・スンヨプは4打数無安打といいところがなかった。
 優勝した千葉ロッテには賞金5000万円が、準優勝のサムソンには賞金3000万円が送られた。シリーズMVPにはチャイナスターズ中国プロ野球選抜)戦とこの試合で決勝タイムリーを打ったベニー(千葉ロッテ)が選ばれた。初開催となったプロ野球アジア王座を決める今大会は、千葉ロッテ戦を中心に世間の注目と多数の観衆を集め、成功裡のうちに終わったといえよう。2006年度の開催は未定だが、今後の野球の国際化につなげるため定期的な開催が望ましい。
  

(文責:ふるりん