DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   2017年ポストシーズン、ワイルドカード決定戦:NC−SKより10月5日開幕

 
 年間総合優勝を決める2017年プロ野球ポストシーズンが、10月5日(木)から始まる。

 ポストシーズンは10チーム中レギュラーシーズン上位5チームが出場する。最初に同4位・NCが5位・SKと対戦するワイルドカード決定戦(最大2試合)が10月5日14時より、NCの本拠地・馬山で開始される。なお、NCは5日の第1戦に勝利した時点で、10月8日(日)開始予定のレギュラーシーズン3位・ロッテとの準プレーオフへの出場権を得る。SKは第1戦に勝っても6日14時からの第2戦(馬山)も連勝しないと、準プレーオフへ進出することはできない。延長15回を終えて引き分けの場合はレギュラーシーズン上位であるNCの勝利とみなされる。


 レギュラーシーズン3位・ロッテワイルドカード決定戦勝者とのプレーオフ、同2位・トゥサンと準プレーオフ勝者とのプレーオフ(10月16日開始予定)は、ともに5試合で先に3勝したほうが勝ち抜けとなる。レギュラーシーズン1位・キアプレーオフ勝者との韓国シリーズ(10月24日開始予定)は、7試合で先に4勝したほうが年間総合優勝となる。


 ワイルドカード第1戦の予告先発はNCがマンシップ(※21試合・12勝4敗)、SKがケリー(※30試合・16勝7敗)と発表された。両チームはポストシーズンでは初対戦である。
 SKはプロ野球新記録となるシーズン234本塁打と、長打力は要警戒である。2017年シーズン2年連続で本塁打王となったチェ・ジョン(46本)、5月途中の入団ながら31本塁打と長打力を発揮した外国人打者ロマック(元横浜DeNA)などの強力な打者がそろっている。ただし攻撃につながりを欠きチーム得点数は733で10チーム中5位にとどまった。
 第1戦の先発ケリーは最多奪三振(189個)を記録し、安定した投球でチームを支えてきた。センター116mと狭い馬山総合運動場野球場で一発攻勢をかけ、リリーフ陣に不安を抱えるためケリーに長いイニングを投げてもらって逃げ切りたい。第2戦があった場合の先発は同じ外国人選手で左腕のダイアモンドか、アンダースローのパク・チョンフンが予想される。
 NCは4年連続ポストシーズン進出と安定した強さを誇ってきたが、ポストシーズンでの戦績は芳しくなく、2016年にようやくレギュラーシーズン2位でプレーオフに勝利し韓国シリーズに進出したが、トゥサンの前に4連敗で1勝もできず敗退した。2017年シーズンは8月前半までキアと首位を争っていたが、終盤は失速しレギュラーシーズン4位に終わった。
 第1戦の先発マンシップは韓国1年目ながら12勝と実力を発揮したが、9月以降は内容が悪化した。またキム・ジンソン、ウォン・ジョンヒョン、イム・チャンミンなどのリリーフ陣も酷使もあってか不調が続いた。第2戦があった場合の先発は韓国5年目で経験豊富な外国人投手ハッカーであると予想される。
 NCは投手陣の不調を打線でカバーしたい。打線の軸は韓国1年目ながら35本塁打・111打点と実力を発揮した外国人打者スクラッグスである。生え抜きの主力として期待されながら、ポストシーズンの大舞台で活躍できていないナ・ソンボムも、これまでの経験を糧に発奮してほしい。打線の迫力という点ではSKに見劣りするが、パク・ミヌ、モ・チャンミン、クォン・ヒィドンなどの勝負強い打者もそろっている。

 NC、SKともに投手陣に不安が大きいため、狭い野球場の特性も相まって打ち合いになると予想する。

※ ( )内は2017年レギュラーシーズンの成績。