5月は天気にも恵まれ、最近韓国の野球場は週末ともなると大勢のプロ野球ファンであふれかえります。この熱気は梅雨入り前の6月中頃まで続きます。今回はそれを象徴するような試合の様子をお伝えします。
5月5日はこどもの日の祝日で、プロ野球は14時開始のデーゲームとなるのが慣例です。2016年も5試合で90085人が集まりました。近年恒例となっている蚕室野球場を本拠地とする2チームのライバル対決、トゥサンベアーズ−LGツインズも、26000人と入場券完売を表す観客数が発表されました。
この日は晴れていて気温も上がり、最高の野球観戦日和でした。試合開始前には、全席自由席の外野席に入ろうとする長蛇の列ができていました。2016年のこどもの日の対決はLGがホームの一塁側です(前年2015年はトゥサンがホーム扱いで、毎年交互にホームとビジターを入れ替えています)。
試合前は子どもが参加するLGの選手との運動会などがあり、14時に予定通り開始されました。
始球式は「子ども」というより青年といったよいのでしょうか、1998年生まれの若手芸能人シン・ドンウが務めました。
1塁側LGファンの様子です。応援団長やスタッフ、LGのマスコットキャラは4月末に公開された映画キャプテン・アメリカシリーズ「シビル・ウォー」やスパイダーマンなどのキャラクターの衣装を着ていて、こどもの日らしい演出が見られました。
3塁側トゥサンファンも大いに盛り上がっています。
両チームの選手たちも、一進一退の攻防を続けています。
試合は7-7のまま延長に突入し、10回裏LGの攻撃、1アウト3塁から走者が本塁に生還しようとした際にクロスプレーとなり、微妙なタイミングですがセーフの判定が下りました。これに対してトゥサン側からビデオ判定の要請がありましたが、判定は覆らずこのままLGがサヨナラ勝ちしました。現場で見ているとわかりにくかったですが、トゥサンの捕手ヤン・ウィジの足が走者を妨害していたということで、2016年シーズンから導入された「ホーム衝突防止規定」(通称:コリジョンルール)が適用された形となりました。
どういう形であれ、LGファンたちは、2012年以来4年ぶりとなるこどもの日のライバル対決での勝利の余韻に浸り続けていました。
試合が終わってもまだ夜更けまでは余裕があったため、激戦を楽しんだ野球ファンたちの中には、近くの町で勝利の祝杯をあげたり、仲間たちや友人たちと歓談したりするなど、野球日和の休日を心行くまで楽しんでいたようです。
(文責:ふるりん)