DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   2015年シーズン、盛大に開幕  新球団KT初の公式戦、ロッテに逆転負け  ネクセン延長12回サヨナラ勝ち

 3月28日、2015年プロ野球公式戦が5球場で盛大に開幕し、大勢の観客であふれかえった。2015年シーズンよりKTウィズが加わり10チームで優勝を争う。


SK 1−6 サムソン  (大邸)
(勝)フィガロ 1勝  (敗)バンワート 1敗
 サムソンは2回裏、SKの先発バンワートから8番イ・ジヨンのタイムリーで1点を先制すると、3回裏5番イ・スンヨプのタイムリーで1点を追加し、さらに6番ク・ジャウクのプロ4年目での初打点となる2点タイムリーも出た。サムソンの先発の新外国人フィガロ(元オリックス)は6回を無失点に抑え、7回から2番手ぺク・チョンヒョンが登板した。SKは7回表、サムソンの3番手シン・ヨンウンから代打パク・チェサンのタイムリーで1点を返した。
 サムソンは7回裏、SKの2番手コ・ヒョジュンからチャンスをつくると、代わった3番手チェ・ビョンニョンから9番キム・サンス、1番ナバーロのタイムリーで2点を追加した。SKは4番手パク・チョンフンが8回裏を無失点に抑えた。サムソンはパク・クンホン、クォン・オジュンの継投で相手の反撃を断ち、本拠地・大邱での開幕戦に勝利し史上初の韓国シリーズ5連覇に向けて第一歩を踏み出した。韓国初登板で開幕投手を任されたフィガロが韓国初勝利。打線では2番パク・ハニが3安打と活躍。SKは先発バンワートが4回4失点と振るわず、打線も抑え込まれてしまった。


ハンファ 4−5 ネクセン  (ソウル・木洞)
(勝)キム・テッキョン 1勝  (敗)ソン・チャンシク 1敗
本塁打) ネクセン : ユ・ハンジュン 1号、ソ・ゴンチャン 1号
 ハンファは3回表、ネクセンの先発バンヘッケンから3番キム・ギョンオンのタイムリーで2点を先制した。ネクセンは3回裏、ハンファの先発タルボットから4番パク・ピョンホの内野ゴロの間に1点を返した。ハンファは4回表9番カン・ギョンハクの犠牲フライで1点を追加し、6回表カン・ギョンハクのタイムリーで4-1とリードを広げ、バンヘッケンをノックアウトした。タルボットは6回を1失点に抑えた。
 ネクセンは7回裏、ハンファの2番手アン・ヨンミョンからチャンスをつくると、代わった3番手クォン・ヒョクから3番ユ・ハンジュンの2ランで1点差とした。さらに8回裏、ハンファの4番手ユン・ギュジンから7番イ・ソンヨルの内野ゴロの間に4-4の同点に追いつき、イ・サンミン、キム・ジョンフン、チョ・サンウ、マ・ジョンギル、ソン・スンナクの継投で追加点を与えず、試合はこのまま延長に突入した。
 ネクセンはキム・ヨンミン、高卒新人キム・テッキョンの継投で12回まで無失点に抑えると、12回裏、ハンファの5番手ソン・チャンシクから1番ソ・ゴンチャンの本塁打でサヨナラ勝ちし、本拠地・木洞野球場での開幕戦で劇的な最後を迎えた。2014年、史上初のシーズン200安打を達成したソ・ゴンチャンにとっては自身初のサヨナラ本塁打となった。高卒新人キム・テッキョンはプロ初勝利。ハンファでは新外国人モーガン(元横浜DeNA)が4安打と活躍。



NC 4−9 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)マヤ 1勝  (敗)イム・ジョンホ 1敗
本塁打) トゥサン : キム・ヒョンス 1号、キム・ジェファン 1号
 NCは1回表、トゥサンの先発マヤから4番テームズ、5番モ・チャンミンの2者連続犠牲フライで2点を先制し、3回表6番イ・ホジュンのタイムリーで1点、4回表2番イ・ジョンウクのタイムリーで1点を追加した。トゥサンは4回裏、NCの先発チャーリーから6番オ・ジェウォンの犠牲フライ、9番キム・ジェホのタイムリーで3点を返した。そして5回裏3番キム・ヒョンスの本塁打で4-4の同点に追いつくと、6回裏、NCの2番手イム・ジョンホから8番キム・ジェファンの本塁打で逆転した。さらにこの回、NCの3番手イ・ミンホから2番チョン・スビンのタイムリーで2点を追加した。
 トゥサンは7回からハム・トクチュ、オ・ヒョンテク、キム・ガンニュルの継投で反撃を許さず、8回裏、NCの6番手カン・ジャンサンから4番ラッツ(元東北楽天)の韓国初打点となる犠牲フライ、5番ホン・ソンフンのタイムリーで2点を追加した。最後は5番手ユン・ミョンジュンが抑え、トゥサンが逆転勝ちで本拠地・蚕室野球場での開幕戦に勝利した。6回を4失点ながら打線の援護に恵まれたマヤが初の開幕投手で勝利をあげ、キム・テヒョン新監督は就任初勝利を飾った。打線ではキム・ジェホが3安打2打点と活躍。NCはチャーリーが5回途中4失点で降板し、リリーフも打たれ逆転負けを喫した。


LG 1−3 キア  (光州)
(勝)イム・ジュンソプ 1勝  (セーブ)ユン・ソンミン 1S  (敗)ソーサ 1敗
本塁打) キア : イ・ボムホ 1号
 試合は両チームともに1回のチャンスを逃すと、LGの先発ソーサ、キアの先発ヤン・ヒョンジョンの投手戦となった。6回までともに無得点が続き、キアは7回から2番手イム・ジュンソプが登板した。するとキアは7回裏6番イ・ボムホ(元福岡ソフトバンク)の本塁打で1点を先制すると、代わったLGの2番手ユ・ウォンサンから8番チェ・ヨンギュの2010年8月以来の打点となるタイムリー、1番キム・ジュチャンの犠牲フライで2点を追加した。
 キアは8回からチェ・ヨンピル、シム・ドンソプと細かい継投策をとったが、LGはこの回キアの4番手ユン・ソンミンから3番パク・ヨンテクのタイムリーで1点を返し、4番手チョン・チャンホンも無失点に抑えた。だが米国から復帰したユン・ソンミンは相手の反撃を断ち、キアが本拠地・光州での開幕戦で勝利し、キム・ギテ新監督は初勝利を飾った。ユン・ソンミンは2013年9月以来のセーブを記録。LGは先発ソーサが6回まで無失点に抑えたものの、不運にも援護がなかった。


KT 9−12 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)ホン・ソンミン 1勝  (敗)チョン・デヒョン 1敗
本塁打) KT : キム・サンヒョン 1,2号  ロッテ : チェ・ジュンソク 1号、パク・チョンユン 1号
 この試合は2015年シーズンより一軍へ参加する新球団KTにとって、初の公式戦となった。KTは1回表、ロッテの先発の新外国人ラリーから2番イ・デヒョンがチーム史上初安打で出塁した。イ・デヒョンは盗塁に失敗したものの、3番パク・キョンスがチーム史上初の四球で出塁し、4番の新外国人マルテもヒットで続くと、5番キム・サンヒョンがチーム史上初の本塁打・打点となる3ランを放ち先制し、パク・キョンスがチーム初得点を記録した。だがロッテは1回裏、KTの先発の新外国人アーウィンから4番チェ・ジュンソクの2ランで反撃した。
 KTは3回表キム・サンヒョン、8番パク・キヒョクのタイムリーなどで3点を追加し、4回表、ロッテの2番手ホン・ソンミンからパク・キョンスの犠牲フライで1点を追加した。さらに5回表キム・サンヒョンのこの試合2本目の本塁打で8-2とリードを広げた。だがロッテは5回裏相手のエラー、2番ファン・ジェギュン、3番ソン・アソプのタイムリーで4点を返すと、代わったKTの2番手チョン・デヒョンから5番パク・チョンユンの3ランでこの回9-8と一気に逆転した。
 ロッテはイ・ジョンミン、チョン・ジェフン、キム・ソンベが相手に反撃を許さず、6回裏、KTの3番手コ・ヨンピョから1番の新外国人アドゥチの韓国初打点となるタイムリー、ファン・ジェギュンのタイムリーで2点を追加した。シム・ジェミン、大卒新人イ・チャンジェは追加点を与えなかったものの、ロッテは8回裏、KTの6番手キム・サユルから相手のエラーで1点を追加した。KTは9回表、ロッテの6番手キム・スンフェから代打ユン・ドギョンのプロ8年目にして初打点となるタイムリーで1点を返したが、ロッテが逃げ切り本拠地・社稷野球場での開幕戦に勝利し、イ・ジョンウン新監督は初勝利を飾った。
 5回表1点を失ったが、その裏の打線の逆転によりホン・ソンミンが幸運にも勝利投手となった。打線ではアドゥチが3安打2打点、ソン・アソプが3安打1打点、ファン・ジェギュンが3打点と活躍。新球団KTは5回まで6点をリードしたが、現実は厳しく5回裏の7失点で逆転負けを喫した。打線ではキム・サンヒョンが4安打2本塁打5打点と活躍。

(文責:ふるりん