DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   いよいよアジアシリーズ2011、25日開幕  緒戦はパース・ヒート(オーストラリア代表)

 3年ぶりの開催となるアジアシリーズ2011に韓国代表として出場するサムソンライオンズは、開幕前日の24日、会場となる台湾・台中洲際野球場で練習を行なった。
 

アジアシリーズ2011 日程】

[予選リーグ]

11月25日(台中・洲際) 13時  サムソン−パース 20時 福岡ソフトバンク−統一
11月26日(台中・洲際) 13時  サムソン−福岡ソフトバンク  19時 パース−統一
11月27日(桃園)    14時  パース−福岡ソフトバンク  20時 統一−サムソン 

※ 11月28日は予備日。

[決勝]

11月29日(台中・洲際) 20時 予選リーグ1位−同2位

 * 日時は全て日本・韓国時間(台湾は時差1時間遅れ)。



(パース戦に先発予定のチャン・ウォンサム。)
    
 サムソンは緒戦のオーストラリア代表パース・ヒート戦(25日13時)の先発を、左腕チャン・ウォンサム(2011年シーズン:8勝8敗)に決めた。相手のパースはアジアシリーズ初参加だが、11月から開幕したレギュラーシーズン真っ最中で、リーグ11連勝と好調を維持している。地元オーストラリア出身の選手や米国・メジャーリーグ傘下のマイナーリーグの選手たちから構成され、まったく未知数の相手であるだけに油断はならない。
 26日の日本代表・福岡ソフトバンク戦は、20歳の若手チョン・イヌク(2011年シーズン:6勝2敗)、27日の地元台湾代表・統一ライオンズ戦はペ・ヨンス(2011年シーズン:6勝8敗)の先発が予定されている。サムソンは韓国シリーズで先発登板したジャマーノ(元福岡ソフトバンク)、マシスの両外国人投手、右のエースのユン・ソンファン、左のチャ・ウチャンといった投手が疲労などを理由に参加しない。そのため先発投手陣のやりくりは苦しく、もし29日の決勝へ進出した場合、チャン・ウォンサムが中3日で先発する予定である。
 だがサムソンの強みはリリーフにある。右のリリーフの一角で11勝をあげたアン・ジマンは、2010年アジア大会優勝で兵役免除となったが、11月21日より軍事基礎訓練を受けなくてはならないため参加できない。しかしそれ以外のチョン・ヒョヌク、クォン・ヒョク、クォン・オジュンといった中継ぎ陣、そして47セーブを記録した守護神オ・スンファンは健在で、後ろに不安はない。
 主力野手も、2010年アジア大会優勝メンバーで軍事基礎訓練を受けることになったチョ・ドンチャン以外は全て揃っている。2011年本塁打(30本)、打点(118)の打撃2冠王チェ・ヒョンウを軸に、33盗塁を記録した快足の外野手で2011年の新人王ペ・ヨンソプ、ベテラン外野手のパク・ハニ、若き天才ショートのキム・サンス、正捕手チン・ガビョンなどが出場する。また故障で出場が危ぶまれていたサードのレギュラー、パク・ソンミンも合流した。しかしサムソンは打ち勝つチームではなく、やはり強みは投手陣であるため、先発投手陣の手薄さは致命傷になりかねない。

 台湾開催、オーストラリアのチームの参加という過去の日本開催時(2005-2008年)とはまったく違ったものになることが予想されるアジアシリーズ2011。3年ぶりに復活したアジア・オセアニア地域のプロ野球の頂点を決める戦いで、サムソンは韓国勢としての初優勝の道は、決して楽な道のりではない。
(文責 : ふるりん