2009年 準プレーオフ 第1戦
ロッテ 7−2 トゥサン (ソウル・蚕室)
(勝)チョ・ジョンフン 1勝 (敗)セデーニョ 1敗
(本塁打) トゥサン : キム・ヒョンス 1号
年間総合優勝を決める2009年ポストシーズンの幕開けとなる準プレーオフ:トゥサン−ロッテの第1戦が開かれたトゥサンの本拠地・蚕室野球場には、平日にもかかわらず昼間から長蛇の列ができ、試合開始約2時間前には入場券が完売し、約29000人の大観衆が集まり興奮のるつぼと化した。
(「球都釜山」のゴンドラに乗り応援団長が旗を振る3塁側ロッテ応援席。)
注目の第1戦の先発はトゥサンがニコースキー(元福岡ソフトバンク)、ロッテがチョ・ジョンフンだった。ロッテは1回表2死から3番チョ・ソンファン、4番イ・デホの連打で1,2塁のチャンスを作ったが、5番ホン・ソンフンは三振に倒れた。2009年シーズン公式戦で14勝し、初の最多勝投手となったチョ・ジョンフンは3回まで1人の走者も出さないすばらしい投球で、ニコースキーは4回表先頭のチョ・ソンファンに1球投げてボールと判定されたところで、2番手キム・サンヒョンに交代した。ロッテはこの回チョ・ソンファンが四球で出塁すると盗塁や暴投で3塁まで進み、ホン・ソンフンのタイムリーで1点を先制した。トゥサンも4回裏3番キム・ヒョンスがチーム初ヒットとなる同点本塁打を右中間奥深くに飛ばし、1−1の同点に追いついた。
(4回裏、キム・ヒョンスが同点本塁打を放つ。)
ロッテは6回表トゥサンの3番手セデーニョから2番イ・スンファ、チョ・ソンファンの連打で無死1,2塁のチャンスを作るが、ここでイ・デホが併殺打に倒れ、2死3塁となったがいやな雰囲気が漂った。ここでトゥサンは4番手イム・テフンをマウンドに送ったが、捕手ヨン・ドカンのパスボールで3塁走者が生還しロッテが1点を勝ち越した。勢いに乗るロッテは8回表トゥサンの5番手コ・チャンソンからチョ・ソンファン、イ・デホのタイムリーで2点を追加した。
(8回表チョ・ソンファンがタイムリー3塁打を打ち、塁上でガッツポーズをとる。)
トゥサンは8回裏チョ・ジョンフンから2番コ・ヨンミンのタイムリーで1点を返し、なおも代わったロッテの2番手カン・ヨンシク、3番手イム・ギョンワンから2死満塁のチャンスを作った。ここで代打の高卒新人チョン・スビンが凡退し、トゥサンは大きなチャンスを逃した。
(8回裏2死満塁のピンチをしのぎ、9回裏のマウンドにも上がったイム・ギョンワン。)
するとロッテは9回表トゥサンの6番手チョン・ジェフンから9番パク・キヒョク、1番キム・ジュチャンのタイムリーで3点を追加し、9回裏はイム・ギョンワンが抑えた。ロッテは準プレーオフの緒戦を7−2でものにし、経験不足を露呈しサムソンの前に3連敗した2008年の悪夢を振り払った。プロ5年目でのポストシーズン初登板で、第1戦の先発と大役を任されたチョ・ジョンフンは、8回途中まで2失点と好投し、ポストシーズン初勝利を記録した。15安打と爆発した打線では、チョ・ソンファンが4安打2打点、キム・ジュチャンが3安打1打点と活躍。
一方3年連続でポストシーズンに進出し、ロッテより経験で一日の長があるトゥサンは、不安定だった先発ニコースキーを4回途中で見切り継投策に出たが、ことごとく裏目に出てロッテを勢いに乗せてしまい、打線も4回裏同点本塁打を打ったキム・ヒョンス以外元気がなく、7安打ながらつながりを欠いた。
注目の準プレーオフ第2戦は、30日18時から蚕室野球場で行われ、トゥサンの予告先発はクム・ミンチョル(36試合、7勝2敗、防御率4.43)、ロッテの予告先発はチャン・ウォンジュン(28試合、13勝8敗、防御率4.15)と発表され、左腕同士の対決となった。
注 : ( )内の数字は2009年公式戦の成績。