DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  5月6日 サムソンライオンズ−ハンファイーグルス(大田・ハンバッ総合運動場野球場)

 今回はハンファの本拠地・大田(テジョン)の中心市街地から少し離れたところにあるハンバッ総合運動公園野球場を紹介します。
 大田を中心とした忠清南道は韓国では比較的穏やかな土地柄で、それもあってかこの球場はソウルや釜山の大都市の球場とは違ったのんびりした時間が流れています。

(2008年のこの球場の観戦記はこちらをご覧ください。)
 
 まずは球場バックネット裏付近の出入口の様子を。

 
 出入口横には、オフィシャルグッズを販売するショップが併設され、Tシャツや帽子が販売されています。Tシャツはキム・テギュンなどの主力選手だけでなく、WBCワールドベースボールクラシック)韓国代表監督をつとめたキム・インシク監督のものもありました。また帽子はKBO韓国野球委員会)公認のNEW ERA製となり、1つ30000ウォン以上と比較的高価です。


 また、内野席入り口前の選手の写真の中にはこんなものが。

 2009年WBCでも活躍したサードのイ・ボムホの写真に、花がかけられています。これはあだ名が「コッポモ(花のボムホ)」であるからだと思われますが、意外な組み合わせが目を引きます。

 
 さて、この日はバックネット裏の指定席で見ることに。


 前方のテーブル付きの座席は15000ウォンと、内外野自由席(6000ウォン)の倍以上の価格ですが、食事をしながらゆったりと試合を観戦できます。また、2009年から内野席の一部が改修され、前年までは自由席だった1塁側、3塁側ベンチ上付近に、バックネット裏と同じような指定席の内野テーブル席(10000ウォン)ができ、グループ観戦の観客で賑わっていました。球場の座席数自体は減少していますが、客単価をあげて収益を増やそうとする試みのようです。



 ハンファは2009年、WBCで活躍したキム・テギュンイ・ボムホの影響で観客動員数が前年比30%以上増加しているそうです。この日は水曜日の平日でしたが、1塁側内野席はびっしりと埋まり、外野席にもファンが多数陣取っていました。チームは上位に進出できていませんが、週末はかなりの混雑となっているようで、今後観戦を計画されている方はご注意ください。
 応援団長は2009年も前年までと同じ方がつとめています。ちなみに、見事韓国代表が金メダルに輝いた2008年北京五輪でも、こちらの応援団長が韓国代表の応援をリードしていました。


 この野球場は内外野の外側の通路に売店が軒を連ね、観戦しながら食事できるスペースや、遊び道具のあるキッズスペースもあります。



 外野バックスクリーン横には、韓国史上初となる通算200勝を達成した大投手ソン・ジヌの記録を表した看板が出ています。43歳のソン・ジヌはさすがに衰えが隠せないようで、開幕当初は中継ぎで登板していたものの4月末に2軍へ降格し、この日も登板することはありませんでした。ですが、2008年に訪れたときよりも勝数は210までに増えていました(Kは通算奪三振数)。次にこの球場へ来た時は、ボードの数字がさらに増えていることを期待しています。


 3塁側には、熱心なビジターのサムソンファンの応援団が声援を送っていました。


 肝心の試合ですが、一進一退の展開が続くシーソーゲームとなり、ビジターのサムソンがシン・ミョンチョルの2本塁打の活躍もあり8−5で勝ちました。


(先頭打者本塁打を打ったシン・ミョンチョルがホームイン。)


 大田はソウルからKTX(鉄道の超特急)で1時間前後と比較的近く日帰りでの観戦も可能で、ソウル行きの最終便が23時24分発(6月1日現在)と、18時半開始のナイターでも22時半ごろまで余裕を持って観戦できます。KTXの大田駅から球場まではタクシーで10分程度です。ソウルに立ち寄った際は、地方球場らしいのんびりした雰囲気でありながら、観戦施設が充実しているこの球場へ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。


(文責 : ふるりん