韓国シリーズ 第1戦
トゥサン 5−2 SK (仁川・文鶴)
(勝)ランデル 1勝 (セーブ)イ・ジェウ 1S (敗)キム・グァンヒョン 1敗
(本塁打) トゥサン : ホン・ソンフン 1号 SK : キム・ジェヒョン 1号
2008年の韓国シリーズが26日、SKの本拠地である仁川・文鶴野球場で開幕し、第1戦には3万人の超満員の観衆が集まり、盛大に開幕セレモニーも行われた。栄えある韓国シリーズの開幕投手は、SKが20歳の若きエースのキム・グァンヒョン(※ 16勝4敗)、トゥサンが先日父親が死去しても葬儀に出席せずこの大一番に臨んだランデル(※ 9勝9敗、元読売)だった。
(超満員の文鶴野球場。)
トゥサンは1回表、キム・グァンヒョンから1番イ・ジョンウク、2番オ・ジェウォンが連続四球を選び先制のチャンスを作るが、後続を断たれ無得点に終わった。トゥサンは2回表にも先頭の6番コ・ヨンミンが四球で出塁するが、次の7番イ・デスが三振し、コ・ヨンミンも盗塁に失敗するなど、不安定なキム・グァンヒョンを捉えられない。するとSKは2回裏、ランデルから4番キム・ジェヒョンの本塁打で1点を先制した。SKは3回裏2死1,3塁と追加点のチャンスを迎えたが、ここはランデルが3番パク・チェホンを打ち取り事なきを得た。
トゥサンは4回表にも先頭の4番キム・ドンジュが四球で出塁し、続く5番ホン・ソンフンが意表をついたバントでセーフとなり、同点のチャンスを迎えた。しかしここもコ・ヨンミンが併殺打に倒れるなどチャンスを物にできない。だがトゥサンは5回表2死からランナーがパスボールで3塁へ進むと、ここでイ・ジョンウクがタイムリーを打ち1−1の同点に追いつく。SKもその裏相手のエラーもあり、1死1,3塁のピンチを迎えるが、ここで1塁走者チョ・ドンファがランデルの牽制に引っかかりアウトとなってしまい、チャンスを生かせなかった。
するとトゥサンは6回表2死1,3塁のチャンスを作ると、代打チェ・ジュンソクのタイムリーで2点を勝ち越し逆転し、キム・グァンヒョンをノックアウトした。
(6回表代打で逆転決勝2点タイムリーを打ったチェ・ジュンソク。)
SKもその裏ランデルから1死1,2塁のチャンスを作ると、ここでトゥサンは2番手イ・ジェウをマウンドに送る。イ・ジェウは期待にこたえ、5番パク・キョンワン、6番イ・ジニョンを打ち取りピンチをしのいだ。トゥサンは7回表SKの3番手チョン・ウラムから、キム・グァンヒョンにまったくタイミングが合っていなかった3番キム・ヒョンスがタイムリーを打ち、1点を追加した。SKもその裏イ・ジェウから1番チョン・グヌのタイムリーで1点を返し、なおもチャンスが続いたが、2番パク・チェサンの外野に抜けようかという強烈な打球を1塁のパク・チェサンが取り、ピンチを脱した。
トゥサンは9回表SKの5番手イ・スンホから5番ホン・ソンフンの本塁打で1点を追加すると、イ・ジェウが8回と9回を無失点に抑え、5−2で逆転勝ちし、公式戦で独走優勝したSKの圧倒的有利といわれた下馬評を覆し、韓国シリーズ緒戦をものにした。トゥサンはプレーオフを第4戦以降3連勝で制した勢いがそのまま続き、5回以降のチャンスで打線が火を噴き強力なSK投手陣を攻略した。先発ランデルも父親の死に落胆することなく6回途中まで1失点と好投しこの試合のMVPを受賞し、プレーオフでも好投したイ・ジェウが気迫の投球で、SKの反撃を1点に抑えた。
SKは10月5日に公式戦全日程終了後から20日以上試合がなく、実戦感覚の欠如が敗戦の一因となった。だがエースとして期待されたキム・グァンヒョンがなかなか制球が定まらず、6回途中まで6四球を出してしまい、5回からついにトゥサン打線につかまってしまった。守備や走塁もミスが目立ち、公式戦優勝チームらしくない姿を見せてしまった。
注目の第2戦は第1戦と同じく文鶴野球場で、27日18時から開始され、予告先発はSKがチェ・ビョンニョン(※ 10勝2敗)、トゥサンがキム・ソヌ(※ 6勝7敗)と発表された。トゥサンが勢いに乗り連勝して本拠地のソウル・蚕室野球場に戻るか、SKが1勝し体勢を立て直してくるか、大いに注目される。
注 : ※は今季の成績。
(文責:ふるりん)