DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  トゥサン、キアに逆転勝ちで1日で2位奪回  7位ヒーローズ、5連敗から脱出

ハンファ 3−4 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チョン・ウラム 7勝2敗4S  (敗)トーマス 3勝6敗27S
本塁打) ハンファ : イ・ボムホ 18号  SK : パク・チェホン 17号
 SKは2回裏ハンファの先発チョン・ミンチョル(元読売)から7番ナ・ジュファンのタイムリーで1点を先制した。ハンファは4回表SKの先発ソン・ウンボムから7番ハン・サンフンのタイムリーなどで2−1と逆転したが、SKはその裏4番パク・チェホンの2ランで3−2と逆転した。ハンファは6回表5番イ・ボムホ本塁打で3−3の同点とし、SKはこの回途中から2番手カ・ドゥギョムを登板させ、得意の小刻みな継投に出る。ハンファも6回からク・デソン(元オリックス)、マ・ジョンギルが好投しSKに勝ち越しを許さない。
 SKは9回裏ハンファの守護神トーマス(元北海道日本ハム)から1死1,2塁のチャンスを作ると、ここで6番キム・ガンミンがプロ8年目にして初のサヨナラタイムリーを打ち、4−3で勝利し、2年連続の公式戦優勝、韓国シリーズ出場へのマジックナンバーを9に減らした。9回表2死満塁のピンチをしのいだ5番手チョン・ウラムが7勝目。9安打で3点のハンファと、5安打で4点のSKとの打線の集中力の差が出てしまい、5位ハンファはまたもや勝率5割に逆戻りし、ロッテに勝った4位サムソンとのゲーム差が2.5に開いた。なお、1番で先発出場したイ・ヨンウが、プロ13年目にして史上48人目の通算1200試合出場を達成した。
 

ロッテ 3−6 サムソン  (大邱
(勝)チョン・ビョンホ 5勝5敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗36S  (敗)チャン・ウォンジュン 12勝8敗
本塁打) サムソン : チン・ガビョン 11号
 ロッテは2回表サムソンの先発チョン・ビョンホから2番イ・イングのタイムリーで2点を先制したが、サムソンはその裏ロッテの先発チャン・ウォンジュンから2番カン・ボンギュ、4番パク・ソンミンのタイムリーで2−2の同点に追いついた。サムソンは4回裏8番チン・ガビョンの2ランで逆転し、ロッテは5回表3番チョ・ソンファンのタイムリーで1点を返した。サムソンはすかさず5回裏5番チェ・ヒョンウのタイムリーと相手の暴投で2点を追加し、チャン・ウォンジュンをノックアウトした。
 サムソンは6回以降アン・ジマン、チョン・ヒョヌクの継投で相手に反撃を許さず、最後は守護神オ・スンファンが締め、絶好調ロッテの8連勝を阻止した。4位サムソンはこれでSKに敗れた5位ハンファとのゲーム差を2.5に広げた。オ・スンファンはセーブ王争い独走の36セーブ目で、3年連続セーブ王の座を確実にしつつある。11日2位の座を奪還したロッテは、トゥサンがキアに勝ったためゲーム差なしで並ばれ、勝率で下回ったため1日で2位の座を奪い返された。チーム最多勝のチャン・ウォンジュンは、5回途中6失点と最近の好調ぶりが嘘のような乱調で、チームの勢いを止めてしまった。打線では9番パク・キヒョクが3安打と活躍。

(4回裏逆転2ランを打った正捕手チン・ガビョン。)
                 

キア 3−8 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)キム・サンヒョン 5勝  (敗)ソ・ジェウン 4勝5敗
本塁打) キア : ナ・ジワン 4号
 キアは1回表トゥサンの先発イ・ヘェチョンから3番の大卒新人ナ・ジワンの本塁打で1点を先制し、3回表2番キム・ウォンソプのタイムリー、ナ・ジワンの犠牲フライで2点を追加した。トゥサンは4回裏キアの先発ソ・ジェウンから6番ユ・ジェウンの犠牲フライで1点を返すと、5回裏1番コ・ヨンミン、3番キム・ヒョンスのタイムリー、4番キム・ドンジュの犠牲フライで4−3と逆転した。3回途中から登板した2番手キム・サンヒョンは7回途中まで無失点と好投すると、打線は7回裏キアの4番手ムン・ヒョンジョン、5番手ソン・ヨンミンからキム・ヒョンスのタイムリーなどで2点、8回裏キアの7番手コ・ウソクからコ・ヨンミンのタイムリー、2番オ・ジェウォンの犠牲フライで2点を追加した。
 その後イ・ジェウ、イム・テフンの継投で相手の反撃を断ったトゥサンは、リリーフ陣の好投と打線の爆発で快勝し、絶好調ロッテがサムソンに敗れたため、1日でロッテから2位の座を奪回した。今季中継ぎとして好投するキム・サンヒョンが今季負けなしの5勝目。打線ではコ・ヨンミン、キム・ヒョンスがともに3安打2打点と活躍。一方元メジャーリーガーのソ・ジェウンは9月の1軍復帰後なかなか勝つことができず、チームが波に乗れない原因の一つとなっている。

(ロングリリーフで好投し5勝目をあげたキム・サンヒョン。)
 

LG 1−2 ヒーローズ  (ソウル・木洞)
(勝)ソン・シニョン 1勝6敗4S  (セーブ)高津 6S  (敗)イ・ジェヨン 1勝4敗1S
本塁打) ヒーローズ : カン・ビョンシク 2号
 最下位攻防戦となったこの試合は、LGの先発の高卒新人チョン・チャンホン、ヒーローズの先発マ・イリョンによる投手戦となり、両チーム無得点が続いた。特に今季11連敗とプロの壁に突き当たっているチョン・チャンホンは、すでに10勝をあげている左腕マ・イリョンに負けじと好投し、7回を4安打無失点に抑えた。LGはチョン・チャンホンの好投に8回表ようやっと応え、マ・イリョンから8番クォン・ヨングァンのタイムリーで1点を先制した。
 しかしヒーローズは8回裏LGの2番手イ・ジェヨンから代打カン・ビョンシクの2ランで逆転し、チョン・チャンホンのプロ先発初勝利は消えてしまった。最後は3番手高津(元東京ヤクルト)が抑え、7位ヒーローズが逆転勝ちで5連敗から脱出し、最下位LGとのゲーム差を4.5に広げた。8回表1死から登板し、最初の1球で打者を併殺に打ち取ったヒーローズの2番手ソン・シニョンは、幸運にも6連敗後の今季初勝利。抑えとして起用されていたがチームが弱く登板機会がなかなかなかった高津は、7月12日のハンファ戦以来となる今季6セーブ目。