DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   ウリ、史上初となる午前0時以降の延長戦でサヨナラ勝ち  首位SK8連勝、2位トゥサンも5連勝

LG 5−19 SK  (仁川・文鶴)
(勝)キム・グァンヒョン 8勝3敗  (敗)イ・ジェヨン 2敗
(本塁打) LG : キム・サンヒョン 3号、チェ・ドンス 10号  SK : チェ・ジョン 3,4号、チョン・グヌ 4号、キム・ジェヒョン 5号 
 SKは3回裏LGの先発イ・ジェヨンから2番パク・チェサンのタイムリーで先制すると、打線が大爆発を起こし、3番イ・ジニョンのタイムリー、捕手チョ・インソンのパスボール、5番チェ・ジョンの2ラン、9番チョ・ドンファのタイムリーで7点を奪いイ・ジェヨンをノックアウトした。さらに代わったLGの高卒新人イ・ボムジュンから1番チョン・グヌ、イ・ジニョンのこの回2本目のタイムリーで2点を追加した。SKは4回裏にも打線の勢いが止まらず、チェ・ジョンの2打席連続本塁打、チョン・グヌの満塁本塁打でイ・ボムジュンから5点を奪うと、代わったLGの3番手リュ・テッキョンからキム・ジェヒョン、チェ・ジョンのタイムリーで2点、さらに代わった4番手の新人キム・スヒョンから7番パク・チェホンのタイムリーで1点を追加し、この回も合計8点を奪った。
 LGは5回表SKの先発キム・グァンヒョンから代打キム・サンヒョンの本塁打で1点を返すと、SKも6回裏キム・ジェヒョンの本塁打で1点を追加した。LGは8回表SKの3番手カ・ドゥギョムから代打チェ・ジョングクのタイムリー、5番チェ・ドンスの3ランで4点を返したが、SKもその裏代打イ・ジェウォンのタイムリーで1点を追加すると、最後はイ・ハンジンが抑えSKが22安打、今季チーム最多の19得点の猛攻で8連勝とし、勝率も7割に近づき圧倒的な強さを見せ付けた。
 3回と4回に合計17点を奪った打線では、チョン・グヌが3安打5打点、イ・ジニョンが3安打3打点、キム・ジェヒョンが3安打2打点、チェ・ジョンが3安打4打点と上位から下位まで満遍なくヒットを打った。最近復調してきた若きエースのキム・グァンヒョンは、打線の大爆発もあり5回1失点で余裕を持って降板し、最多勝トップタイの8勝目。一方5月にトゥサンから移籍してきた期待のイ・ジェヨンが打たれてしまい、リリーフ陣も火に油を注いだLGは6連敗で、ゲーム差なしで並んでいたウリがキアに勝ったため最下位に転落。代打で出場したキム・サンヒョンが3安打1本塁打と活躍。


ロッテ 4−9 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)キム・サンヒョン 2勝  (敗)チャン・ウォンジュン 5勝5敗
 5連敗中で上位に残るためにはもう負けられないロッテは1回表、トゥサンの先発イ・ヘェチョンから5番カン・ミンホの犠牲フライで1点を先制し、3回表カン・ミンホの内野ゴロの間に1点、4回表捕手チェ・スンファンのパスボールで1点を追加した。トゥサンはその裏ロッテの先発チャン・ウォンジュンから6番アン・ギョンヒョンの犠牲フライ、ダブルスチールで2点を返したが、ロッテは5回表トゥサンの2番手キム・サンヒョンからカン・ミンホのタイムリーで1点を追加した。トゥサンはその裏相手のエラー、5番ホン・ソンフンの犠牲フライで4−4の同点に追いつき、チャン・ウォンジュンをノックアウトした。さらに代わったロッテの2番手ペ・ジャンホから6番アン・ギョンヒョン、8番チェ・スンファンのタイムリーで6−4と逆転し、またもや交代したロッテの3番手ナ・スンヒョンから9番キム・ジェホへの押し出しの四球、2番コ・ヨンミンへの押し出しの死球で2点をさらに追加した。
 トゥサンは7回裏ロッテの4番手イム・ギョンワンから途中出場の2番チョン・ウォンソクのタイムリーで1点を追加し、キム・サンヒョン、クム・ミンチョルが相手の反撃を断ち、逆転勝ちで5連勝となり2位の座を固めた。打線では1番イ・ジョンウクが3安打と活躍。一方6月初めは好調で首位SKを追いかけていたロッテは泥沼の6連敗で、11安打を放ちながら4点しかあげられず、エラーも3つと多く、サムソンに勝ったハンファに抜かれ4位に交代した。カン・ミンホが3安打と孤軍奮闘。
      

ハンファ 9−2 サムソン  (大邱
(勝)ソン・ジヌ 4勝2敗  (敗)ユン・ソンファン 3勝7敗
本塁打) ハンファ : キム・テギュン 18号、イ・ボムホ 10号 
 ハンファは1回表サムソンの先発ユン・ソンファンから、4番キム・テギュンの3試合連続本塁打となる18号3ラン、5番イ・ボムホ本塁打で4点を先制し、先発の42歳のベテラン、ソン・ジヌも安定した投球を続ける。ハンファは6回表サムソンの4番手チョ・ヒョングンから代打ソン・グァンミンの内野ゴロの間に1点、7回表サムソンの5番手チョン・ヒョヌクから相手のエラーや7番イ・ヨサンのタイムリーなどで4点を追加した。サムソンは7回裏ソン・ジヌから8番シン・ミョンチョルの犠牲フライで1点を返す。
 サムソンは9回裏ハンファの守護神トーマス(元北海道日本ハム)から9番チェ・テインのタイムリーで1点を返すが、反撃もここまででハンファが快勝し連勝を5に伸ばし、トゥサンに敗れたロッテに代わって3位に浮上した。ソン・ジヌは通算最多の207勝目。キム・テギュン本塁打王争いトップを2位ガルシア(ロッテ)に3本差をつけ快走し、打点(58点)との2冠王となっている。イ・ボムホは2002年以来7年連続で2ケタ本塁打を達成した。サムソンはユン・ソンファンが2回途中で降板し、わずか5安打に抑えられ投打がかみ合わず4連敗で、またもや勝率5割に落ちてしまい上位になかなか定着できない。
  

キア 1−2 ウリ  (ソウル・木洞)
(勝)キム・ヨンミン 1勝2敗  (敗)ソン・ヨンミン 4勝1敗1S
 ウリは1回裏キアの先発ユン・ソンミンから3番チョン・ソンフンのタイムリーで1点を先制したが、今季すでに8勝と最多勝争いトップのユン・ソンミンから追加点を奪えない。キアは5回表ウリの先発チョン・ジュンホから1番イ・ヨンギュのタイムリーで1−1の同点にした。ここでウリはチョン・ジュンホを交代させ、イ・ヒョンスン、パク・チュンス、ノ・ファンス、ソン・シニョンなどの小刻みな継投でキアに逆転を許さない。なお6回裏ウリの攻撃中に雨と風が強くなり、試合は55分間中断した。ウリは同点のまま迎えた9回裏、力投していたユン・ソンミンからサヨナラ勝ちのチャンスを作るが、代わったキアの守護神ハン・ギジュに抑えられてしまい、試合は延長戦に突入した。
 今季から延長戦が降雨コールドなどを除いて時間、回数ともに無制限となり、決着がつくまで行われるようになった。2007年までだったら試合終了となる12回を終えても決着がつかず、試合は13回へと突入した。そして13回表キアの攻撃の途中で、時計の針は0時を回り日付は翌13日に変わってしまった。ウリは14回裏キアの3番手ソン・ヨンミンから1死満塁のチャンスを作ると、7番カン・ジョンホのタイムリーでサヨナラ勝ちし、今季最長となった5時間22分の激闘を制した。さらにゲーム差なしで並んでいたLGがSKに敗れたため、最下位からも脱出。試合終了時に時計の針は0時49分をさしていて、午前0時を過ぎたため2日間にわたって行われた試合は史上初となった。13回途中から14回まで無失点に抑えたウリの8番手キム・ヨンミンが勝ち投手。両チーム8安打ずつの投手戦だったように思えるが、キアは6四死球、ウリは10四死球と非常に残塁が多く、拙攻を繰り返しいたずらに試合時間が延びただけだった。

(時計の針が0時を回り、木洞野球場のオーロラビジョンには「観客の皆様は、韓国プロ野球史上初めて、午前0時を回って試合が行われている歴史の現場に立ち会っています。ウリヒーローズとキアタイガースの選手たちに、最後まで応援をお願いいたします。」とのファンへのメッセージが出された。)