韓国シリーズ 第3戦
SK 9−1 トゥサン (ソウル・蚕室)
(勝)ロマノ 1勝 (敗)キム・ミョンジェ 1敗
トゥサンが連勝スタートした韓国シリーズ第3戦は、舞台を仁川(インチョン)からトゥサンの本拠地・蚕室(チャムシル)野球場に移し、雨の落ちる中18時から開始された。球場は満員の観衆で埋まり、蚕室でのポストシーズンゲームの入場券売り切れは15試合連続となった。試合開始前には人気グループのワンダーガールズの始球式、人気歌手ヤンパの国歌斉唱など、華やかなセレモニーも行われた。先発はトゥサンがキム・ミョンジェ(4勝)、SKがロマノ(12勝、元広島)で試合開始となった。
[ホームの1塁側トゥサン応援席。]
[ビジターの3塁側SK応援席。]
もう負けられないSKは1回表、キム・ミョンジェから3番キム・ジェヒョン、5番パク・チェホンと2人のベテランのタイムリーで2点を先制する。ロマノはトゥサンにチャンスを作らせず、快調なピッチングを続け無得点に抑えていく。
[先発で好投したロマノ。]
追加点のほしいSKは6回表、キム・ミョンジェからチャンスを作り2番手イ・ヘェチョンに交代させると、ショートのイ・デスのエラー連発もあり8番チェ・ジョンの内野ゴロの間や9番パク・キョンワンの2点タイムリー、パスボールなどでこの回7点を追加した。だが、イ・ヘェチョンが暴投で1点を失った後打席のキム・ジェヒョンにビーンボールまがいの投球をし、第2戦で乱闘寸前の騒ぎとなったこともあり両チームベンチから選手が飛び出し、グラウンドで乱闘が怒り試合が6分間中断した。
[両チーム選手入り乱れての乱闘騒ぎ。]
審判がイ・ヘェチョンを退場させ試合が再開された。韓国シリーズでの退場者は1999年のホセ(ロッテ)など史上3人目。なお、イ・デスの1イニング3エラーは韓国シリーズ最多記録。トゥサンは6回裏ロマノから3番コ・ヨンミンのタイムリーで1点を返したが、7回以降はユン・ギルヒョン、カ・ドゥギョム、イ・ヨンウクのリリーフ陣が相手に反撃を許さず、SKが先発全員安打の16安打と打線の爆発もあり大勝し、韓国シリーズ初勝利となった。
ロマノは6回1失点と好投し、チームの危機を救った。トゥサンは6回表の守備陣の乱れでムードが停滞し、一気に王手をかけられなかった。2試合連続の乱闘騒ぎで、せっかくの大舞台ではあるが両チーム後味の悪い試合となった。注目の第4戦は26日18時から同じく蚕室野球場で開始され、予告先発はトゥサンが第1戦で完封勝利したリオス(22勝5敗)、SKが高卒新人左腕キム・グァンヒョン(3勝7敗)となった。トゥサンが王手をかけるか、それともSKが2勝2敗のタイに持ち直すか、大きく注目される。
(文責:ふるりん)