DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   韓国シリーズ第3戦  SK、敵地で打線が爆発し初勝利

韓国シリーズ 第3戦

SK 9−1 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)ロマノ 1勝  (敗)キム・ミョンジェ 1敗
 トゥサンが連勝スタートした韓国シリーズ第3戦は、舞台を仁川(インチョン)からトゥサンの本拠地・蚕室(チャムシル)野球場に移し、雨の落ちる中18時から開始された。球場は満員の観衆で埋まり、蚕室でのポストシーズンゲームの入場券売り切れは15試合連続となった。試合開始前には人気グループのワンダーガールズの始球式、人気歌手ヤンパの国歌斉唱など、華やかなセレモニーも行われた。先発はトゥサンがキム・ミョンジェ(4勝)、SKがロマノ(12勝、元広島)で試合開始となった。

[ホームの1塁側トゥサン応援席。]

[ビジターの3塁側SK応援席。]
 もう負けられないSKは1回表、キム・ミョンジェから3番キム・ジェヒョン、5番パク・チェホンと2人のベテランのタイムリーで2点を先制する。ロマノはトゥサンにチャンスを作らせず、快調なピッチングを続け無得点に抑えていく。

[先発で好投したロマノ。]
 追加点のほしいSKは6回表、キム・ミョンジェからチャンスを作り2番手イ・ヘェチョンに交代させると、ショートのイ・デスのエラー連発もあり8番チェ・ジョンの内野ゴロの間や9番パク・キョンワンの2点タイムリー、パスボールなどでこの回7点を追加した。だが、イ・ヘェチョンが暴投で1点を失った後打席のキム・ジェヒョンにビーンボールまがいの投球をし、第2戦で乱闘寸前の騒ぎとなったこともあり両チームベンチから選手が飛び出し、グラウンドで乱闘が怒り試合が6分間中断した。

[両チーム選手入り乱れての乱闘騒ぎ。]
 審判がイ・ヘェチョンを退場させ試合が再開された。韓国シリーズでの退場者は1999年のホセ(ロッテ)など史上3人目。なお、イ・デスの1イニング3エラーは韓国シリーズ最多記録。トゥサンは6回裏ロマノから3番コ・ヨンミンのタイムリーで1点を返したが、7回以降はユン・ギルヒョン、カ・ドゥギョム、イ・ヨンウクのリリーフ陣が相手に反撃を許さず、SKが先発全員安打の16安打と打線の爆発もあり大勝し、韓国シリーズ初勝利となった。
 ロマノは6回1失点と好投し、チームの危機を救った。トゥサンは6回表の守備陣の乱れでムードが停滞し、一気に王手をかけられなかった。2試合連続の乱闘騒ぎで、せっかくの大舞台ではあるが両チーム後味の悪い試合となった。注目の第4戦は26日18時から同じく蚕室野球場で開始され、予告先発はトゥサンが第1戦で完封勝利したリオス(22勝5敗)、SKが高卒新人左腕キム・グァンヒョン(3勝7敗)となった。トゥサンが王手をかけるか、それともSKが2勝2敗のタイに持ち直すか、大きく注目される。
(文責:ふるりん